うみねこのなく頃に 【霧江さんの動機】
「うみねこのなく頃に」、「うみねこのなく頃に散」はプレイ済み。
コミックスもEP8最終巻まで読破しました。
今回はEP8で語られた真実(Confession)について。
戦人一家が犯人(主犯は霧江さん)でした。
この可能性はとても高いです。否定するのは難しい。
なぜならば、EP7でヤスが理御として生きる世界でも、霧江さんによって殺されてしまうから。
しかし、なぜ霧江さんによって殺されてしまうのでしょうか。
結局、どの兄弟も金に困っており、金銭的トラブルがやはり、生じたからでしょうか。
その可能性もあると思いますが、私は「霧江さんの絶対の意思によって殺された」と考えています。
つまり、霧江さんには右代宮家をほぼ全滅させるという絶対の意思があった。
これは「ひぐらしのなく頃に」の鷹野さんのルールを適用しています。
ではなぜ、霧江さんは右代宮家を全滅させる必要があったのか。
私は、「縁寿を右代宮というしがらみから解放するため」だと考えます。
普段、右代宮の兄弟はいつも言い争いをしています。
絵羽と蔵臼の不仲、末っ子の楼座に対する軽いいじめなど。
それはまだ微々たるものです。
一番の決め手は、「戦人の出生を隠されたこと」
戦人は明日夢さんの子どもではなく、霧江さんの子どもでした。
それが、留弗夫の体裁から、明日夢さんの子にされて、霧江さんからすれば、留弗夫も明日夢さんも取られたのです。
留弗夫「俺は今夜、殺されるだろうな」
霧江さんのパートナーである留弗夫が、このように言っています。
霧江さんは相当怒る?(感情を表す言葉では表記しきれないほどの感情を抱く)と、思ったのでしょう。
霧江さんに殺人衝動を抱かせるくらいのことだと、思っていたと取ることができます。
...もし、このことを、霧江さんがすでに知っていたとしたら?
ヤスが理御となるカケラでも事件は起きたのですから、ヤスから伝えられたわけではありません。
となると、この事実を知っていそうなのが、須磨寺(霧江さんの実家)です。
親族会議の日、縁寿は須磨寺に預けられていました。
霧江さんは須磨寺家を飛び出したとはいえ、親交はあった。
たとえば、戦人が戻ってくるタイミングで、須磨寺家が霧江さんに「真実」を伝えたとしたら。
ベアトリーチェとは別に、「戦人が帰ってきたことで惨劇が起きた」と言えます。
以下、私の推察です。
霧江さんは戦人が帰ってくるタイミングで、彼の出生が故意に隠されたものだと知る。
もちろん、自分の子どもであるなど、今さら受け入れることはできない。
自分の娘である縁寿も、右代宮にいたら同じような、悲痛なことに巻き込まれてしまうのではないか。
それを防ぐために、縁寿は親族会議には出席させない。(故意に下剤かなにかを飲ませ、欠席させた。)
自分は犯人になるから、縁寿のことはもう育てられない。
ただ、妹の霞は自分のことを恨んでいる。
霞に縁寿が引き取られれば、ひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それを避けるために、右代宮家の誰かを生かす。
夏妃さんか、絵羽さんか、楼座さんか。
一番しっかりしているのは、自分の子どもとうまくいっているのは、やはり絵羽さんだろう。
そしたら、絵羽さんを生かす。
戦人は殺したい。だって明日夢さんの子どもだから。でも、縁寿は戦人お兄ちゃんが大好きだ。
...戦人は運命のルーレットに従おう。
この絶対の意思に基づいて、霧江さんは殺人を実行。
戦人は放置。誰かに殺されれば、自分の心が満たされるからそれでいい。
生きればそれで、縁寿が幸せになれるからいい。
自分の息子を殺した女の子どもなど、誰が育てたいと思う?
霧江さんはここまで読んで、「縁寿は鎹だ」という発言を絵羽さんの前でした。
これで、絵羽さんから同情が買える。
つまり、縁寿のことを引き取ってくれる可能性が上がる。
あとは、絵羽さんとの銃の撃ち合いで、自分が弾を外して被弾すればいい。
だから、ヤスが理御として生きても、殺されてしまう。
本当の惨劇を避けるには、戦人の出生を隠さないこと、なのではないかと思います。
霧江さんの「縁寿は鎹」という発言。ひどい発言です。
しかし、これは霧江さんの本心でしょうか?
縁寿を愛していたからこそ、幸せを願ったからこそ、この発言をしなければならなかった、ということはないのでしょうか。