2022/04/15

AWS RoboMakerとは?3つのメリットとシミュレーションの概要について解説!

 
  

AWSとは?

AWSというのは、Amazonから提供されている100種類以上のクラウドコンピューティングサービスのことを指します。正式名称を、Amazon Web Servicesといいます。 クラウドコンピューティングというのは、インターネットを通じて、ストレージ・サーバー・データベース・ソフトウェアなどのコンピューターを使ったサービスを使うことです。 クラウドコンピューティングならば、1台のパソコンとインターネット環境があれば、サーバーやストレージ、データベースを必要なだけ使用出来るのです。

AWS RoboMakerとは?

Amazonから提供されているサービスに、AWS RoboMakerというものがあります。AWS RoboMakerとは、読んで字のごとく、ロボットにまつわるサービスです。 クラウドを基盤としたROS(Robot OS)の開発やロボットのシミュレーション環境のことを指します。

AWS RoboMakerの概要

様々なテクノロジーの発達により、ありとあらゆる所でロボット化が見受けられます。といっても、工場内で特定のルーティン作業を行うのみのロボットは既に時代遅れです。 身近な所では梱包やピッキングから、環境のモニタリングやラストマイル配送などにロボットが利用されています。 さらに、複雑な精密機械の組み立て、捜索や人名救助、そして手術の支援など、ロボットの使用用途は年を重ねるごとに高度化しており、幅広く社会で使用されています。

AWS RoboMaker開発の背景

ロボットを開発する上での難所は、何といってもテスト環境に他なりません。ロボットを開発する場合、コードを書き終えてテストを実際に行おうとした際に、物理的環境を整えなければいけません。 従って、テストや修正を繰り返す局面には並ならぬ労力が必要になるという訳です。しかし、今回紹介するAWS RoboMakerを使用することにより、ロボットのシミュレーションを行う環境をクラウド上に構築する事が出来ます。 AWS RoboMakerが開発されたことにより、物理的な環境の構築を実際に行うことなく、テストの実施が出来るようになったのです。それにより得られる恩恵は計り知れません。

AWS RoboMakerのメリット3点

AWS RoboMakerを利用する上で、覚えておきたいメリットが3つあります。様々なアプリケーションのサンプルが用意されていること、フリート管理の機能があること、多くのAWSサービスと連携していることです。 サービスを使いこなすためには、正しい知識を身につけて理解を深めることが大切です。それでは1つ1つ説明していきます。

メリット1:様々なアプリケーションのサンプル

AWS RoboMakerには、すぐ使用を開始出来るために、幾つものロボット工学アプリケーションサンプルが用意されています。 AWS RoboMakerのサンプルの機能には一般的に、インテリジェントロボット工学のアプリケーションに必要となる音声コマンド機能、モニタリング機能、フリートを管理する機能の開始点、認識する機能などがあります。 アプリケーションのサンプルには、ロボット工学アプリケーションコードとシミュレーションアプリケーションコードが付属されています。 シミュレーションアプリケーションのサンプルには、室内および小売店や競走場などといった、既に構築された仮想世界が複数備わっているので、すぐに使用を開始する事が可能なのです。

メリット2:フリート管理の機能

AWS RoboMakerは、フリートを管理する機能を使用することで、大軍のロボットへとアプリケーションのデプロイが可能となっています。 さらに、AWS RoboMakerのシミュレーション機能を使うことにより、様々な環境でロボット工学アプリケーションのシミュレートを簡単に行い、仮想上のテストを実行することが可能です。 そして、CloudWatchメトリクスやログの、ROS向け拡張機能を使う事により、ライフサイクルを通じてロボットのモニタリングをする事が出来るため、CPUやスピードなどといったロボットの状態を読み取ることが出来ます。 ロボットの環境や状態を更新しなければいけない場合は、AWS RoboMakerのフリート管理を使い、デプロイの前にシミュレーションを使って回帰テストを実行する事が出来ます。

メリット3:多くのAWSサービスと連携

AWS RoboMakerは、AmazonRekognition、AmazonCloudWatch、AmazonKinesis、AmazonLex、AmazonPollyのためのクラウド拡張を行いました。 これらのクラウド拡張機能が開発された事によって、ハードウェアを追加でインストールしたり、難解なソフトウェアの開発をしたりせずとも、ロボットの性能を強化させることが出来るようになっています。

AWS RoboMakerシミュレーションとは?

AWS RoboMakerシミュレーションというものについて説明します。 AWS RoboMaker シミュレーションとは、インフラストラクチャの管理やプロビジョニングを行うことなく、簡単にシミュレーションワールドの作成をし、シミュレーションジョブの実行が出来るフルマネージドサービスの事です。 シミュレーションワールドというのは、環境の仮想モデルを指します。モデル化された環境のビジュアル、ジオメトリ、物理情報などを含みます。シミュレーションを実行するにはシミュレーションワールドの準備が必要不可欠です。

AWS RoboMakerシミュレーションで出来ること

AWS RoboMakerシミュレーションには、様々な活用事例があります。AWS RoboMakerシミュレーションを使用することで、ロボット工学アプリケーションテストの自動化が出来、反復的な開発のスピードアップが可能となります。 これを使うことで、アルゴリズムを開発するための合成画像、もしくはLIDAR データの生成が出来るのです。AWS RoboMakerシミュレーションを使うことで、機械学習モデルをトレーニングすることも出来ます。

AWS RoboMakerシミュレーションの機能

AWS RoboMakerシミュレーションには「WorldForge」と「シミュレーション実行」という2種類の重要な機能があります。 WorldForgeを使うと、インストラクチャの管理をしたり、エンジニアリングに投資をしたりせずとも、現実世界を複製した数百ものシミュレーションワールドを自動で作成することが出来ます。 シミュレーションの実行は、全自動コンピューティングインフラストラクチャを提供していて、様々な規模でのシミュレーションを可能とします。

サポートしているシミュレーションエンジン

AWS RoboMakerシミュレーション実行は、オープンソースのGazeboエンジンをデフォルトでサポートしており、WorldForgeは、Gazebo互換のワールドフォーマットのサポートをしています。 デフォルトのGazeboの物理エンジンは、ODE (Open Dynamics Engine)で、デフォルトのGazeboのレンダリングエンジンは、OGRE (オブジェクト指向であるグラフィックスレンダリングエンジン)です。

AWS RoboMakerの料金

AWS RoboMakerの料金は、使用しているAWSリソースのみに対して発生します。前払い料金は必要ありません。 AWS RoboMakerの機能それぞれと、AWS RoboMakerを介して提供されるAWSサービスについては、別々の課金となります。

AWS RoboMakerを利用してみよう

この記事では、AWS RoboMakerについて説明してきました。AWS RoboMakerが生み出されたことで、ROSの実行をするロボットがデータの通信やナビゲーション、理解、学習、ストリーミングを行えるようになりました。 今まで実行することの出来なかった作業や、実施するまで数ヶ月かかる大きな作業が、AWS RoboMakerの開発により、わずか数日で実行出来るようになったのです。 AWS RoboMakerに興味を持たれた方は、是非とも実際に活用してみて下さい。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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