「本気と本当」。三上博史の俳優生活40年というあぜ道に立つ道しるべには、きっとそんな言葉が刻まれているに違いない。劇作家・寺山修司に見いだされて1979年制作の短編映画『草迷宮』で俳優デビュー。このとき三上は15歳。映画作りという祭事に魅了されて本格的に俳優の道を歩み始めるきっかけとなった。そしてメジャー初主演映画『私をスキーに連れてって』(1987)がブームとなり、平成初頭のエンタメ業界をトレンディドラマのエースとして牽引した。ところが現在ではどうだろう。露出は極端に少なくなり、昨年2018年に至っては「ほとんど仕事をしていなかった」という。そこには道しるべの言葉「本気と本当」が大きく関係しているようだ。