オオミズアオ Actias aliena

チョウ目 ヤママユガ科
種の特性と生息状況
開張80-110mm。翅の地色は青白色。前翅前縁は赤茶色。翅の中央に眼状紋がある。♀の尾状突起は♂より短い。夏型はやや黄色味をおび、黒帯が明瞭な個体が多い。年2化、4-5月と7-8月に出現する。蛹(繭)越冬。幼虫は、サクラ、コナラ、カエデなど様々な広葉樹を食す。北海道、本州、四国、九州、対馬、屋久島に分布し、屋久島のものは別亜種とされる。
生存を脅かす要因
宅地造成や雑木林の伐採などによる生息環境の悪化が主な要因として挙げられる。
特記事項
区部では、皇居、明治神宮など森林のあるところで確実に生息しているが住宅地では激減している。近郊の里山や山間部では普通に産する。
執筆者
岸田泰則
©飯森政宏
東京都外 2011年
関連文献
大和田守・有田豊・岸田泰則・池田真澄・神保宇嗣 (2000) 皇居の蛾類 (皇居の生物相 (3) 昆虫相). 国立科学博物館専報, (36): 115-168.
岸田泰則 (2016) 8.昆虫類 チョウ目ガ類. 八王子市市史編集専門部会自然部会(編). 八王子市動植物目録 : 新八王子市史自然調査報告書: 424-494. 八王子市市史編さん室.
西海正彦 編著 (2019) 東京都蛾類目録. 自刊: 346pp.