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アンコウ|鍋で有名な深海魚を知ろう!吊るし切りや七つ道具とは

冬の味覚アンコウ。深海に生息する魚で、吊るし切りが有名です。余すところなく味わえる七つ道具や、あんこう鍋を始めとする味わい方。今回、アンコウがどの様な魚であるかとともに、食べ方をご紹介します。

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目次

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アンコウについて

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アンコウとは、アンコウ目アンコウ科に分類される魚の総称。食用とするアンコウ科の魚を「アンコウ」と指すケースが多くあります。タラ類の近縁種で、大きな頭が特徴の底魚。鍋などの料理が有名で、食味が良くどんな料理にしても美味しく、食べられる魚として知られています。

アンコウの種類

アンコウ目は16科300種ほどですが、食されるのはアンコウ科に属するメスのみ。このうちで日本の市場で目にするアンコウの種類をご紹介します。

キアンコウ

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キアンコウは別名ホンアンコウ。外見は頭が大きく扁平で体色は暗褐色から黒く、口内の色が白っぽいのが特徴。体長はメスが1メートルから1.5メートルと大きく、オスは50センチ前後。

クツアンコウ

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クツアンコウは大きさは体長が40センチ前後でキアンコウより小ぶり。キアンコウとクツアンコウを見分けるポイントは口の中の色を観察します。口の中の色が黒地に黄白の水玉模様が特徴です。

特徴

アンコウは小魚などを誘引する突起を有していて、獲物となる小魚等が近づいた際に襲いかかる関係で、口が大きくやや上向き、歯が発達しています。小魚以外にも甲殻類やウニ、貝などを捕食する場合もあります。

生息域

キアンコウ、クツアンコウとも生息域は水深500メートル程までの深海の海底。キアンコウは太平洋北西部、クツアンコウはキアンコウより生息域が広く、インド洋、太平洋の全域に生息しています。

名産地

アンコウは関東では福島県いわき産、茨城県大洗産、千葉県銚子産が市場に多く流通していて、これらの地域が名産地と言えるでしょう。山口県では下関産、熊本県天草産も有名です。

アンコウの吊るし切り

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アンコウの吊るし切りはアンコウ独特の魚体の解体法。こうした解体法が始められた理由として、アンコウがブヨブヨと軟らかい巨体であり、扁平した形状かつ表皮がヌルヌルしていて滑りやすいので、まな板の上で捌くのに適していないことがあります。古くは江戸時代の文献にも紹介されています。アンコウの体内に水を入れ、回転させながら捌くのが特徴。

吊るし切りが見れるお祭り

大洗駅の画像

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アンコウの吊るし切りは、なかなか目にすることができない捌き方。名産地のひとつ、茨城県大洗では吊るし切りが見られるお祭り「大洗あんこう祭り」があります。1998年3月の第1回より、毎年11月に行われているアンコウにちなんだお祭り。伝統的な解体ショーや郷土芸能が披露され、開催期間中は多くの来場者で賑わいます。

アンコウの七つ道具とは

アンコウの七つ道具の画像出典:PIXTA

アンコウの七つ道具とは、アンコウの可食部分を指す言葉。七つ道具は次の部位のことです。
1):肝
2):身
3):皮
4):ぬの(卵巣)
5):エラ
6):ヒレ
7):胃袋

アンコウは骨以外、捨てるところがない!?

アンコウは歩留まりの良い魚。食用にできる部位が多いです。頭と骨、目玉と腸以外、捨てるところがないといってもいい魚です。

七つ以外にも味わえる部位

七つ道具が示す可食部以外、尾びれを含む尾の身(とも)、頬肉および顎肉(柳肉)もアンコウの味覚を楽しめる部位として知られています。

アンコウの味わいと食べ方

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様々な調理方法で味わうことができるアンコウ。中でも鍋は有名ですね。ここでアンコウの代表的な料理をご紹介します。

コラーゲンがたっぷり摂れる?

特に注目したいのが「皮」と「肝」。皮部分はコラーゲン豊富でお肌に良いことが知られています。また肝の部分は皮膚障害や風邪、貧血や高血圧にも効果的と言われるビタミンAやビタミンB2の他、癌の原因となる過酸化脂質や活性酸素を抑えるはたらきがあるといわれるビタミンEが豊富に含まれています。

鍋は冬の味覚の定番。アンコウを鍋でいただく、そのおいしさは「関東のアンコウ鍋、関西のてっちり鍋」と称されるほど有名です。手に入ったあんこうの歯の部分を除き、皮を剥ぎ、内臓を分けて切ったものを湯引き、冷水に落としてヌメリを落とします。水分を良く切って鰹だし、水とお酒、醤油や塩でつくったスープで煮ながらいただくと絶品。雑炊など、残りの煮汁でいただくご飯も最高です。

アン肝

アンコウの部位のうち、健康に良い成分が最も含まれているのが肝(アン肝)。濃厚な味わいが特徴で、鮮度のよいアンコウが手に入った場合は肝を刺身でいただくことができます。

ともあえ

ともあえはアンコウの身、皮などとアン肝を味噌和えした料理。淡泊な身と濃厚なアン肝のコラボレーションが魅力の調理方法です。

刺身

アンコウの刺身はとても贅沢な一品。新鮮なあんこうが手に入る地域でしか味わえないこと、刺身に適した身は大きなあんこうであってもわずかしか取れないことがその理由です。アンコウ独特のほのかな甘みと歯ごたえのある食感が魅力です。

    青森県風間浦村産『活け締め鮟鱇の刺身150g以上 肝30g~50g』 尾側3~4人前

    からあげ

    アンコウのからあげは尾の部分のおいしい調理法。水洗いして皮を剥いだ尾の部分を唐揚げにするとクセのない白身で香ばしい味わいが楽しめます。カレー粉などを使ったスパイスと合わせて食べると一層おいしいでしょう。

    アンコウの味覚を堪能してみよう!

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    アンコウは頭が大きく楽器の琵琶やバンジョーに近いユニークな外見が特徴。その外見に似合わず高級食材として人気があり、特に関東では冬の味覚として、様々な調理法で楽しめる人気の魚です。名産地に出張やご旅行の際に、その味覚を堪能してみてはいかがでしょうか。