ライフスタイル&ヘルス2023/9/22 更新

【初心者必見】日本酒のおいしい飲み方|基本からアレンジまで徹底解説!

日本酒は飲み方のバリエーションが少ない......と感じてはいませんか。日本酒はよく知られた飲み方以外にも、おいしく飲める方法があります。この記事では、日本酒の基礎知識をはじめ、基本の飲み方からアレンジ方法まで徹底解説。これまで日本酒に苦手意識のあった方や初心者の方も必見ですよ。

そもそも日本酒とは?

木製のテールに置かれた日本酒入りのおちょこ、米、稲穂

iStock.com/Toshie Kurosawa

日本酒とは、日本産の米を用いて、日本国内で醸造された清酒のこと。清酒とは、海外産を含む米、米麹、水を主原料とし発酵させてこしたもので、アルコール分は22度未満です。

日本酒は日常的に楽しむお酒であり、古来より日本の伝統行事やお祝いごととも深い関わりがありました。今や海外でも、和食人気の高まりとともに、日本酒の認知度や人気も上昇中です。

日本酒の種類にはどんなものがあるの?

棚にさまざまな日本酒のボトルが並んでいる様子

iStock.com/gyro

日本酒は特定の名称がつけられた「特定名称酒」とそれ以外の「普通酒」に大別されます。

特定名称酒は、原料や精米歩合(玄米を磨いたあとのお米の割合)、製造方法の違いにより8種類に分類されます。それぞれ風味に特徴があり、日本酒初心者の方でも好みの1本を見つけやすいですよ。

吟醸酒

米、米麹、醸造アルコールを原料とし、精米歩合は60%以下。低温発酵させる「吟醸造り」という製法で醸されます。吟醸酒の一番の特徴は、「吟醸香(ぎんじょうか)」と呼ばれるフルーティーで華やかな香り。冷やして飲むと香りやすっきりとした味わいが引き立ちます。

大吟醸酒

米、米麹、醸造アルコールを原料とし、精米歩合は50%以下。製法は低温発酵させる「吟醸造り」が用いられます。吟醸酒との違いは精米歩合。華やかな香りはそのままに、米をより深く削ることで雑味のないクリアな味わいが生まれます。冷やして飲むのが最適です。

純米酒

米、米麹を原料として造られる純米酒は、精米歩合に規定はありません。アルコールを一切添加せずに醸されるため、米由来のふくよかな香りや旨味をしっかりと味わえるのが特徴です。和食との相性がよく、冷やしても常温でもお燗にしても楽しめます。

特別純米酒

日本酒造りの仕込みをしている様子

iStock.com/shinji

米、米麹を原料とし、精米歩合が60%以下または特別な製造方法で醸されたものが、特別純米酒です。特別な製造方法については特に規定がありません。蔵元や酒造メーカーによって、こだわりや工夫の仕方もさまざま。それゆえ、造り手の色が出やすいお酒ともいえます。

純米吟醸酒

米、米麹を原料とし、精米歩合は60%以下。低温発酵させる「吟醸造り」という製法で醸されます。純米吟醸酒は純米酒と吟醸酒の特徴を兼ね備えており、華やかな吟醸香と米由来の旨味とコクを楽しめるのが魅力。冷やして飲むのがおすすめです。

純米大吟醸酒

米、米麹を原料とし、精米歩合は50%以下。製法は低温発酵させる「吟醸造り」です。純米大吟醸酒は純米酒と大吟醸酒の特徴をあわせ持ち、ひと口飲むと、フルーツのような華やかな香りと雑味のない米の風味が感じられます。飲み方は冷酒がぴったりです。

本醸造酒

米、米麹、醸造アルコールを原料とし、精米歩合は70%以下。本醸造酒は味わいにクセが少なく、さらりとした飲み口で、あと味もすっきりとしています。日本酒を飲み慣れていない方なら、日本酒の入門編としてトライしてみるのもおすすめです。合わせる料理を選ばないので、食中酒にも向いています。

特別本醸造酒

米、米麹、醸造アルコールを原料とし、精米歩合が60%以下または特別な製造方法で醸されたものが、特別本醸造酒です。特別な製法へのチャレンジは、蔵元や酒造メーカーの腕の見せどころ。辛口でキレのある飲み心地に、特別な個性がプラスされた日本酒です。

日本酒の基本の飲み方とは?

ガラスのおちょこに冷酒を注いでいる様子

iStock.com/kuppa_rock

日本酒は「冷酒(れいしゅ)」「常温」「燗酒(かんざけ)」といったさまざまな温度帯で楽しめるのが魅力です。日本酒の種類によっておすすめの飲み方はありますが、自分好みの飲み方を見つけてみるのも楽しいもの。

また、「花冷え」「ぬる燗」といったように、温度ごとに趣のある呼び名がつけられているのも、日本酒ならではです。覚えておくとツウ気分を味わえますよ。日本酒の基本の飲み方を、具体的な温度と合わせてご紹介します。

冷酒

冷酒とは、日本酒を冷やして楽しむ飲み方です。冷やすことで飲み口がすっきりとし、飲みやすさもアップ。吟醸酒・大吟醸酒・純米吟醸酒・純米大吟醸酒といった、香りを楽しむタイプの日本酒に向いている飲み方です。

【冷酒の温度】

・5℃(雪冷え)......キンキンに冷えた状態
・10℃(花冷え)......冷蔵庫から出してすぐの状態
・15℃(涼冷え)......冷蔵庫から出して少々時間を置いた状態

常温(冷や)

冷やしたりお燗にしたりすることなく、その名の通り常温で日本酒を楽しむスタイル。口あたりはまろやかで、米本来の旨味を実感できます。純米酒や特別純米酒をはじめ、長期熟成したタイプの日本酒を飲む際におすすめです。

【常温(冷や)の温度】

・20~25℃前後

燗酒(かんざけ)

日本酒入りのとっくりを湯煎している様子

iStock.com/Gyro

日本酒を温めて飲む燗酒は、米の甘味や旨味が引き出されるのが特徴です。燗酒は幅広い温度帯で楽しめ、温度が変われば味わいが変化するのも、燗酒ならではの楽しみ。純米酒や特別純米酒、本醸造酒などに向いている飲み方です。

【燗酒の温度】

・30℃(日向燗/ひなたかん)......冷たくも熱くもない状態
・35℃(人肌燗/ひとはだかん)......人間の肌の温度に近い、やわらかな温かさを感じる状態
・40℃(ぬる燗)......酒器を持ったときにぬるいと感じられる状態
・45℃(上燗/じょうかん)......酒器を持ったときに温かいと感じられる状態
・50℃(あつ燗)......酒器を持ったときにやや熱いと感じられる状態
・55℃(飛び切り燗)......酒器が熱くて持てないほどの状態

日本酒の基本の割り方とは?

日本酒はストレートで飲むだけではなく、割って飲む方法もあります。日本酒のアルコール度数は22%未満ですが、割ると15~16%ほどになります。割ることでアルコール度数が下がり、飲みやすくなりますよ。

水割り

グラスにペットボトルの水を注いでいる様子

iStock.com/Karimpard

日本酒を水で割る飲み方です。割り方の黄金比率は、日本酒8:水2。グラスに日本酒を入れてから、水を注ぎます。5~8℃程度に冷やした軟水を使うのがおすすめです。日本酒の持つ旨味を消さずに楽しめます。好みに応じて水の割合を増やしてもOKです。

お湯割り

日本酒をお湯で割るスタイル。日本酒8:お湯2の割合で割るのが基本ですが、好みの濃さに調整しましょう。耐熱容器に50℃度程度のお湯を入れてから、日本酒を注ぎます。飲み口はやわらかく、味わいはまろやかに。体も心もほっこり温まる飲み方です。

ロック(氷割り)

日本酒にも、氷を入れて飲むロックスタイルがあります。ロックグラスにたっぷり氷を入れ、日本酒をグラスの半分程度注ぎ、マドラーで軽くかき混ぜれば完成です。徐々に氷が溶け出すと日本酒の味わいも変化し、その過程を楽しむのがロックの醍醐味。日本酒ツウの方向けの飲み方です。

【初心者にもおすすめ】日本酒の簡単アレンジ5選!

日本酒は、もっと自由な飲み方をしてOKです。基本の割り方以外にも、身近な材料を使って簡単に割ることが可能です。日本酒初心者の方でも試しやすい飲み方ですよ。

ソーダ割り

木製のテーブルに置かれたソーダ入りのグラス

iStock.com/flyingv43

日本酒をソーダで割る飲み方です。日本酒本来の風味は薄まるものの、爽快なのど越しとすっきりとした飲み口が魅力的。

日本酒初心者の方や日本酒のクセが苦手な方にもおすすめです。割り方は日本酒1:ソーダ1、または日本酒2:ソーダ3を目安にしてくださいね。

トマトジュース割り

少し意外な飲み方ですが、日本酒をトマトジュースで割る飲み方もあります。グラスに日本酒1:トマトジュース1の割合で入れ、マドラーで軽くかき混ぜればできあがり。お好みでミントの葉やレモンを添えると、爽やかさがアップしますよ。

お茶割り

グラスに緑茶を注いでいる様子

iStock.com/kuppa_rock

日本酒1:お茶1の割合で作るのが、お茶割りです。お茶の風味が日本酒のクセをやわらげてくれるので、飲みやすくなります。

使うお茶は、緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶、ジャスミンティー、紅茶などお好みのものでOK。お茶を変えれば、味わいの幅や楽しみ方も広がります。

カルピス割り

日本酒をカルピスで割る飲み方は、「カルピシュ」とも呼ばれます。グラスに氷を入れ、日本酒8:カルピス原液2の割合で注ぎ、マドラーで軽く混ぜましょう。乳酸菌は日本酒造りにも欠かせない存在であり、乳酸菌飲料のカルピスとは親和性が高いのです。

カクテル「サムライロック」

日本酒をベースにした爽快なカクテルが「サムライロック」です。グラスに氷を入れ、日本酒3:ライムジュース1の割合で注ぎ、マドラーで軽くかき混ぜれば完成。飲みごたえがありながら、ライムの香りと酸味が心地よく、すっきりとしたテイストが魅力です。

【中級者向け】日本酒のツウな楽しみ方とは?

覆面の日本酒ボトルの横に置かれた利き酒セット

iStock.com/mapo

日本酒が好きな方なら、奥深い日本酒の世界にもう一歩、足を踏み入れてみませんか。ここでは、ツウ好みの日本酒の飲み方や楽しみ方をご紹介します。

日本酒の種類にこだわる

好みの日本酒に出会ったら、同じ種類の違う銘柄を飲み比べてみるのもおすすめです。たとえば、吟醸酒が好きなら、さまざまな酒蔵や酒造メーカーの吟醸酒を味わい、自分好みの味を究めてみるのも一案。日本酒好きならではの、ツウな楽しみ方です。

酒器を変えて楽しむ

おちょこ、ぐい呑み、盃、升など、日本酒を飲むときに使われる酒器はさまざま。素材も形も多種多様です。最近では、華やかな香りの日本酒を味わうためにワイングラスを使う方も増えています。酒器の選択肢が豊富なことも、日本酒の楽しみ方のひとつです。

利き酒(ききざけ)を楽しむ

利き酒とは、本来、専門家がおこなう日本酒の品質検査のこと。今では、数種類の日本酒を少量ずつ飲み比べる場合にも、利き酒という言葉が使われます。少しずついろいろ試せるのが人気の理由で、日本酒の香りや味わいの違いを楽しみたい方にもってこいの飲み方です。

日本酒をおいしく飲むためのポイントとは?

黒いトレイの上に置かれた日本酒入りの水色のグラス

iStock.com/key05

日本酒をおいしく飲むために、押さえておきたいポイントを3つご紹介します。日本酒と長く上手につき合ってくださいね。

じっくり少しずつ味わう

日本酒をおちょこやぐい呑みなどの小さい酒器で飲むと、クイッとひと口で飲んでしまうという方もいるかもしれません。日本酒をおいしく飲むなら、慌てずじっくりと。少量を口に含み、ゆっくりと風味を味わいながら、余韻も楽しみましょう。

和らぎ水(やわらぎすい)と一緒に飲む

和らぎ水とは、日本酒の合間に飲む水のこと。洋酒を飲む場合のチェイサーと同じ役割です。口の中を水でリセットすることで、次のひと口もおいしく飲め、脱水症状や深酔いも防止できます。日本酒をストレートで楽しむ場合は、和らぎ水をお供にすることを忘れずに。

料理とのマリアージュを楽しむ

日本酒は、おつまみや料理と一緒に楽しみたいもの。和食全般と合うのはもちろん、その土地の米を原料とした日本酒は、その土地の郷土料理とよく合います。

また、最近では日本酒をワイン感覚で楽しむ方も増え、和食以外の料理と合わせてみるのもおすすめ。同じ発酵食品であるチーズとも好相性です。

【阪急で買える】日本酒の人気おすすめ商品3選!

1. 【日本酒(特別純米酒)】岩手県〔泉金酒造〕龍泉八重桜 特別純米

岩手県産のグリーンのボトル入り特別純米酒と木箱
1,375円

日本名水百選に選ばれた龍泉洞地底湖の水を用い、低温でじっくりと醸した特別純米酒。米の旨味がしっかりと感じられる力強い味わいが魅力です。

原材料はすべて岩手県産にこだわり、南部杜氏の技術と伝統が今に受け継がれています。常温やぬる燗で飲むのがおすすめです。

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2. 【日本酒(特別本醸造酒)】広島県〔賀茂鶴酒造〕賀茂鶴 超特撰特等酒

広島県産の茶色のボトル入り特別本醸造酒
3,352円

ふくよかな香り、ほどよいコクと旨味、そしてやさしい飲み口が特徴の特別本醸造酒です。和食の名店でも重用される実力派の1本。

冷やすとキレが際立ち、お燗にすると味がふくらみますよ。「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2014・2015醸造酒部門大会推奨」受賞。

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3. 【日本酒(大吟醸酒)】新潟県〔尾畑酒造〕真野鶴 磨35大吟醸 万穂

木箱に入れられた新潟県産の大吟醸酒
5,500円

大吟醸酒ならではの華やかな香りとまろやかな米の旨味、透明感のある飲み口を兼ね備えた逸品です。

「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2015大吟醸酒部門ゴールド」をはじめ、国内外で数々の賞を受賞。持続可能な酒造りを実践する新潟県・尾畑酒造が手がけています。

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日本酒の飲み方をいろいろ試してみよう!

日本酒の飲み方は、種類や温度、割り方によっても、香りや味わいが大きく変化します。これまで日本酒に抱いていた固定概念は捨てて、いろいろな飲み方を楽しんでみませんか。

日本酒ビギナーの方も飲み慣れている方も、奥深い日本酒の世界を堪能してみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2023年09月22日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。