アーケードに関してはMAME1強の時代が長く続いていて、MAMEの対応数とともにエミュレーター界隈の成長を見てきた感じがするほど。その対応数の多さが圧倒的すぎてコレに比類するエミュレータは他にない。過去にはライバルとして個々にNAMCOのSYSTEM基板に対応したものや、CPシステム、NEOGEO、Model2Emulatorに特化したエミュレーターもあったがMAMEの対応が追いつくことで開発終了したりMAMEに吸収されるなどして、その姿を消していった。今ではFinalBurnNeoが唯一のアーケードエミュのライバルと言えるかもしれない。別の個性を持ってネットワーク対戦に対応したりAndroid界隈で元気なFinalBurnはMAMEにはない魅力を持っている。MAMEはMAMEで遂にプレイステーション基板でのBGM(XA)対応も行われ、なんだか音程が高い気もするがBGMもなるようになってますます元気である。
MAME (0.200)
言わずとしれたMAME。同じコアを使ってPCを再現するMESSもあったが最近統合された。最近になって、その他エレメカやギャンブルものも対応タイトルに入って合計3万ロムに対応しリストがすごいことになっている。かつてver0.99まで更新され遂にver.1.00となることが期待されたが、その際ver.0.100という表記となり永遠のベータプロジェクトを予感させる。ver.200以降では、遂にプレイステーション基板でのBGM(XA)対応も行われ、この音程が高かった件も修正された。
公式MAMEの場合は、そのままでも起動できるようビルトインのランチャー周りの対応が充実してきた。それにともない派生MAMEの出番が少し少なくなってきた。
※公式MAMEを使うときは「mame.ini」を生成して使用する。 mame.exe -createconfig
・MAMEのリリース情報、日本語訳 → MAME E2J
FinalBurn
FinalBurnAlphaなど派生が色々あったが今はFinalBurnNeoとして活動している。もともとはCPSに特化したエミュレータとして登場し、各種XORのリリースとFinalBurnがセットになってCPシステム基板をMAMEよりも早く動かすことに成功していた。当時はNEOGEO専用、CPS専用などMAMEにない特色を持ったエミュレータが色々登場したが、FinalBurnもその後、NeoGeoやSEGA系、KONAMI、NAMCO系などメジャーどころへの対応を増やし(MAMEほどではないが)MAMEにつぐ巨大なアーケードエミュレータとなっている。MAMEがメダルやギャンブル系、PC対応を取り入れ対応数が多すぎることからプレイ環境が複雑になるのとは逆にアーケードゲームに特化している分、UIや動作においてとても快適である。
ARCADE
アーケード特化型MAME。MAME、ARCADEなど検索ワードが平凡にならざるをえず探し出すのが難しいのでリンク貼っておく。
https://arcade.mameworld.info/
ROMの管理について
MergedRomとSplitRom
ROMはMAMEのバージョンが異なると、必要とされるROMのセットが異なる場合がよくあるため、MAMEのバージョンとROMのバージョンは一致させておく必要がある。
例えば以下のような変遷をたどる
MAME 0.200 ROM { A,B,C } MAME 0.201 ROM { A,B,C,D } MAME 0.202 ROM { A2,B,C,D,E }
MergedRomとはROMセットがバージョンごとに適切にマージされた状態をいう。
しかし、これでは過去のバージョンの「A」romは「A2」に上書きされてしまい、昔のMAMEでは動作させることができない。
MAME 0.200 ROM {A,B,C} MAME 0.201 ROM {D} MAME 0.202 ROM {A2,E}
このときSplitRomとはこの状態で管理されたもの。つまりアップデート用の差分ファイルを扱えるのがsplitRom
これだと、どのバージョンのMAMEにも対応できるが、MAME 0.202用のROM{A2,E}だけでは動作させることができない。
その他
RetroFire
非常にシンプルでいい感じのランチャー。とりあえずこれを入れておけばMAMEUIなんかのリリースを待たなくとも
最新環境に更新できる。もっとも最近のMAMEではゲームの選択UIがリッチになってきているのでランチャーの
必要性も薄れてきているのだけれども日本語タイトルを表示できるのがとても便利。
ギャンブルものやエレメカをリストから排除する機能もある。見やすい
また最近Command.datにも対応して、ゲーム開始前に各格闘ゲームのコマンドや、シューティングのボタン
割り当てなどを確認することができる。
Zinc / Model2Emulator
Zincは2016年においても2005年製のエミュレーター、特に進化なし。プレイステーション基板のアーケードものをエミュレートする。BGMが出ない、もしくはおかしな挙動になるものが適度にある(G-DARIUS / TEKKEN3など)フロントエンドを併用するが、最近はMAMEの対応でついにPS基板もののBGMが再生されるようになったので、もう特にこれを選択する理由はなくなってしまった。ただMAME178でまたサウンドが出なくなったり動作しなくなっているのでもうしばらくお世話になる。Model2Emulatorもバーチャファイター2などでかなりお世話になったがMAMEの対応が進み、かなり安定した動作ができるようになったため、シングルプラットフォームエミュレーターとしては両方ともに役目を終えた感がある。お世話になりました。
MameSaver
MAMEの対応タイトルがスクリーンセーバーになる。一定時間ごとにROMを切り替えて動作する。動作時間は1分単位で調整できるが最初のクロスハッチ画面が長いタイトルなどはデモに行き着く前にゲームが切り替わるので注意。MameSaver自体はランチャーなので、どのMAMEにも対応できるが、それぞれ使用するMAMEのiniファイル環境は整えておく必要がある。
MAME4Droidで個別のゲームボタン割りあてなどはどうするの?
ゲーム中にCOIN + STARTで個別のパッド設定などができるようになるインゲームオプションが出せる。
OFFにするときも同様のコマンド、PC版はTABキー。