ユングのパラダイムは何も新しいものではない。しかし、力学、因果性、客観性、理性などに協力点がある西欧のパラダイムに対して、包括論、非因果性、主観性、感情、直感、感覚などに協力点を移し、心理学と呼ぶ。 学術分野の中で探求されている。
ユングの大学時代の同僚で患者でもあった物理学者パウリは、自身の夢、特に「宇宙時計」の夢を1300例も著者に提供し、著者の『心理学と宗教』『心理学と宗教』に掲載された。 アルケミーの非因果性の表現としてのマンダラと対比され、発展する。一方、物理主義と心理学の対立を主張するパウリと、その両方を包含する精神を提唱するユングのやりとりの後半では、精神と物質に関する両者の態度の違いが際立ってくる。そして、ユングが提唱したシンクロニシティという考え方をパウリが強く支持し、シンクロニシティという現象が心理的な現象であると同時に物理的な現象でもあることが判明する。シンクロニシティという現象は、心理的な現象であり、物理的な現象の性質を持っていることが理解されるのです。
本書は、シンクロニシティ問題の背景を明らかにするだけでなく、物理学者と心理学者が文通を通じて行ったシンクロニシティに関する研究は、科学と人間の関係に対する深い探求と洞察に満ちている。今日の課題を投げかけている。
本書が書かれた時代の関係で、20世紀後半に始まる「ベルの定理」に始まる様々な話題(ここには興味深い未解決問題が多い)が書かれていないのは残念である。しかし、パウリの洞察力はすごすぎますね!
さらに言えば、現代的な量子論の理解、解釈についての知識がないと、中途半端な理解におわるだろう。
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パウリ=ユング往復書簡集 1932─1958 単行本 – 2018/8/1
ヴォルフガング・パウリ
(著),
C・グスタフ・ユング
(著),
湯浅 泰雄
(監修),
黒木 幹夫
(監修, 翻訳),
渡辺 学
(監修, 翻訳),
越智 秀一
(翻訳),
定方 昭夫
(翻訳),
高橋 豊
(翻訳),
太田 恵
(翻訳)
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ノーベル物理学賞受賞者のヴォルフガング・パウリと心理学の巨人グスタフ・ユングが交わした往復書簡集。 本書に収められた書簡において、パウリはユングが唱える共時性の考え方を強く支持していたことが分かり、共時性の現象は心理的な現象であるとともに物理的現象としての性質を持つとする。 本書によって共時性問題の背景が明らかになるだけではなく、往復書簡を通して行われた物理学者と心理学者による共時性の研究は、科学と人間性の関係についての深い探求と洞察に満ち、今日的課題を投げかけている。
- 本の長さ411ページ
- 言語日本語
- 出版社ビイング・ネット・プレス
- 発売日2018/8/1
- 寸法15.6 x 2.7 x 21.7 cm
- ISBN-104908055130
- ISBN-13978-4908055133
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商品の説明
著者について
パウリ :スイスの物理学者。排他原理の発見やニュートリノの存在を予測、1945年ノーベル物理学賞受賞。 ユング:スイスの精神科医。分析心理学の創始者、人の心には集合的無意識が存在し、人生の自己実現を遂げると主張。 二人の関係は、スイス連邦工科大学チューリッヒ校の同僚であるとともに、精神的困難を抱えたパウリがユングから心理療法を受けるという医者と患者という関係でもあった。
登録情報
- 出版社 : ビイング・ネット・プレス (2018/8/1)
- 発売日 : 2018/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 411ページ
- ISBN-10 : 4908055130
- ISBN-13 : 978-4908055133
- 寸法 : 15.6 x 2.7 x 21.7 cm
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- - 3,949位心理学 (本)
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著者について
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1956年生まれ。宗教学、宗教心理学専攻。南山大学教授。
著書に『ユングにおける心と体験世界』(春秋社)、『ユング心理学と宗教』(第三文明社)、『オウムという現象』(晃洋書房)などがある。
翻訳書にユング『自我と無意識』(松代洋一共訳、思索社、後に第三文明社レグルス文庫)、ハイジック『ユングの宗教心理学』(纐纈康兵共訳、春秋社)、シノダ=ボーレン『タオ心理学』(湯浅泰雄監訳、阿内正弘他共訳、春秋社)、リフトン『終末と救済の幻想――オウム真理教とは何か』(岩波書店)、キッペンベルク『宗教史の発見』(共訳、岩波書店)、『パウリ=ユング往復書簡集――物理学者と心理学者の対話』(湯浅泰雄他監修、太田恵他共訳)などがある。
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