「煉獄篇」について。
『神曲』全体のターニングポイントは突如訪れます。
第20歌~第21歌で、地震と歌声と共にある一人の魂がダンテとウェルギリウスの前に。
彼は1世紀の詩人スタティウス。
全ての償いを終了し完全に自由な魂として、天国への道を歩み始めたのです。
ちなみにスタティウスは、歴史上の大詩人ウェルギリウスの崇拝者。
目の前にウェルギリウスが居るのも知らずに、ウェルギリウスの素晴らしさについて語り始めます。
ここのシーンは微笑ましくて、大好きです。
「煉獄篇」で、個人的に最も好きな箇所が、第27歌。
地獄、煉獄の全て苦難を過ぎて、地上楽園に辿り着いた時の、ウェルギリウスのダンテに対する最後の言葉です。
(第27歌127行~142行) 一部抜粋します。
「私はここまでおまえを智と才でもって連れてきたが、
これから先はおまえの喜びを先達とするがよい。」
(第27歌130行~131行)
「もうこれ以上は私の言葉や合図に期待してくれるな。
お前の意志は自由で、直くて、健かだ。
その意志の命令に服さぬことは過ちとなるだろう。
だから私はおまえをおまえの心身の主として冠を授ける」
(第27歌139行~142行)
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神曲 煉獄篇 (河出文庫) Kindle版
二人の詩人、ダンテとウェルギリウスは二十四時間の地獄めぐりを経て、大海の島に出た。そこにそびえる煉獄の山、天国行きを約束された亡者たちが現世の罪を浄める場である。二人は山頂の地上楽園を目指し登って行く。永遠の女性ベアトリーチェがダンテを待つ。清新な名訳で贈る『神曲』第二部煉獄篇。
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2009/1/7
- ファイルサイズ72176 KB
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- 販売: Amazon Services International LLC
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商品の説明
著者について
1265年フィレンツェ生まれ。イタリア文学最大の詩人。政治活動に深く関わり1302年政変に巻き込まれ祖国より永久追放。以後、放浪の生活を送る。その間に『神曲』を完成。1321年没。『新生』『帝政論』他。
登録情報
- ASIN : B00OOQH1T4
- 出版社 : 河出書房新社 (2009/1/7)
- 発売日 : 2009/1/7
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 72176 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 464ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 81,004位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 379位河出文庫
- - 410位その他の外国文学研究関連書籍
- - 1,870位評論・文学研究 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
(地獄篇レビューに続く)
息苦しくなるような地獄篇の世界から抜けると煉獄の山の岸辺にたどり着く。地獄の亡者たちは永劫の苦しみを科せられているのに対し、煉獄にいる亡者たちはその罪の重さによって期間の長短はあるが、やがて煉獄の山を登って天国へ入ることができる。
そのため、煉獄の山を登るダンテは煉獄の7つの圏(7つの大罪に相応した償いの圏である)を登るうちに徐々に身も心も軽くなり、足取りも速くなっていく。煉獄篇の読者は精神が清められていくような爽快感があるといわれる由縁である。
煉獄篇でも登場人物はダンテに前世の罪業を物語るが、ダンテが地上に生還して亡者の縁者たちにそれを伝え、縁者が亡者のために祈りを捧げると亡者の歩みが進められ、早く天国へと行ける。そのために亡者たちはダンテに進んで物語り、地上の縁者への言づてを頼むという構成になっている。
ただ、登場人物の印象と物語の面白さはやはり地獄篇の亡者のほうが圧倒的である。地獄にいる王侯貴族や教皇といった著名人ほど罪悪のスケールが大きいが、その反面人間的な魅力もあり、キャラクターが立っているということだろう。
その意味では煉獄篇の亡者らは我々と等身大の人間なのであり、煉獄は貪欲、大食、色欲といった煩悩に煩わされる生身の人間の世界である。
煉獄の7つの圏を登ると山頂のエデンの園に到達するが、そこでウェルギリウスは姿を消し、ベアトリーチェと交代する。厳しくも慈父のようにやさしく導いたウェルギリウスとの別れは、ダンテが振り返ると別れの言葉もなく姿を消しているという具合で、あっさりしていて物足りない。他方、ダンテにとって感動の再会であったベアトリーチェは、ダンテの非行を厳しくなじり説教するという具合で、永遠の恋人との再会というイメージからはほど遠い。
煩悩多き我々読者にはエデンの水は清すぎて冷たいということだろうか?
(天国篇レビューへ続く)
息苦しくなるような地獄篇の世界から抜けると煉獄の山の岸辺にたどり着く。地獄の亡者たちは永劫の苦しみを科せられているのに対し、煉獄にいる亡者たちはその罪の重さによって期間の長短はあるが、やがて煉獄の山を登って天国へ入ることができる。
そのため、煉獄の山を登るダンテは煉獄の7つの圏(7つの大罪に相応した償いの圏である)を登るうちに徐々に身も心も軽くなり、足取りも速くなっていく。煉獄篇の読者は精神が清められていくような爽快感があるといわれる由縁である。
煉獄篇でも登場人物はダンテに前世の罪業を物語るが、ダンテが地上に生還して亡者の縁者たちにそれを伝え、縁者が亡者のために祈りを捧げると亡者の歩みが進められ、早く天国へと行ける。そのために亡者たちはダンテに進んで物語り、地上の縁者への言づてを頼むという構成になっている。
ただ、登場人物の印象と物語の面白さはやはり地獄篇の亡者のほうが圧倒的である。地獄にいる王侯貴族や教皇といった著名人ほど罪悪のスケールが大きいが、その反面人間的な魅力もあり、キャラクターが立っているということだろう。
その意味では煉獄篇の亡者らは我々と等身大の人間なのであり、煉獄は貪欲、大食、色欲といった煩悩に煩わされる生身の人間の世界である。
煉獄の7つの圏を登ると山頂のエデンの園に到達するが、そこでウェルギリウスは姿を消し、ベアトリーチェと交代する。厳しくも慈父のようにやさしく導いたウェルギリウスとの別れは、ダンテが振り返ると別れの言葉もなく姿を消しているという具合で、あっさりしていて物足りない。他方、ダンテにとって感動の再会であったベアトリーチェは、ダンテの非行を厳しくなじり説教するという具合で、永遠の恋人との再会というイメージからはほど遠い。
煩悩多き我々読者にはエデンの水は清すぎて冷たいということだろうか?
(天国篇レビューへ続く)
2013年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
地獄篇よりキリスト教ぽさが濃くなるという感じです。
地獄と天国の間に煉獄があることをすら知らない私には わかりづらい内容ですが。
翻訳された方の説明があるので なんとなく意味がわかるような気がしてきます。
もともと宗教色の強い作品なので 読みづらいかなと思いましたがそういった心配はなくつらつら読めます。
地獄と天国の間に煉獄があることをすら知らない私には わかりづらい内容ですが。
翻訳された方の説明があるので なんとなく意味がわかるような気がしてきます。
もともと宗教色の強い作品なので 読みづらいかなと思いましたがそういった心配はなくつらつら読めます。
2022年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
手許に持っておきたかったのでたいへん満足しています。
2013年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
岩波の山川訳は古文の知識がないと読めないので、現代語訳ならこちらがおすすめです。
2017年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「地獄編」と「煉獄編」の多いな違いが最初から色々と描かれていて、
読み手側の気持ちの切り替えが、心地よい刺激を与えてくれる「煉獄編」です。
(ちなみに煉獄は、カトリックにしか存在せず、プロテスタントでは認められていないそうです)
やっぱり一番変化しているところは、「空気がキレイ」などの環境そのもの。('∀`*)(これ重要!!)
悪臭・汚物・瘴気だらけの文字通り「地獄」との大きな違いがこれ。
あの重苦しい~感じをもうしなくて良いと思うと、気が楽になる♪
もう一つの大きな変化は、天使達が常に常駐(?)しているところ。
天使が舟で迎えに来て、煉獄山に連れて行ってくれる。\(◎o◎)/!
煉獄山は天国行きを約束された亡者達が天国行けるように、生前の罪を清める
神聖で厳しい修行の場(山)の模様。
天国に行けるかどうかは何年・何十年・何百年後と個人差があって分からないし、
生前も死後も、現世で想い、祈り続けてくれる人がいる亡者は、その分早く天国へ昇れる。
天使が、優しくも厳しく見守っている正に「天国と地獄の狭間」。
ベアトリーチェとの約束の地は、人類が初めて神との約束を破った場所。
まさか煉獄山の頂上(一部)であったとは・・・。\(◎o◎)/!
キリスト教で言う、「人の原罪」(全ての人が最初から生まれ持った罪)の始まりの地。
どうりでリンゴの樹が生えてたはずだわ~。
当然このリンゴを食べてはダメ。(これも修行の一環となっている)神様の怒りは深いなぁぁ~。
そしてダンテをここまで導いてくれたウェルギウス先生との別れの時が・・・・。
ダンテとベアトリーチェとの再会よりも、使命を終えたウェルギウス先生は地獄へ(辺獄(リンボ))
戻らなければならない宿命に涙するのでありました・・・・。
天国に一番近い場所まで見て尚、自分は昇れず、
地獄から永遠に逃れられないなんて、ウェルギウス先生~切な過ぎるよぉぉぉ。゚(゚'Д`゚)゚。
そしてダンテはやっと再会したベアトリーチェに、もの凄く怒られていた。Σ(・ω・;|||
ベアトリーチェは、天国からずっと愛するダンテを見ていたそうで、いわゆる「神はなんでも知っている」を実感。
読み手側の気持ちの切り替えが、心地よい刺激を与えてくれる「煉獄編」です。
(ちなみに煉獄は、カトリックにしか存在せず、プロテスタントでは認められていないそうです)
やっぱり一番変化しているところは、「空気がキレイ」などの環境そのもの。('∀`*)(これ重要!!)
悪臭・汚物・瘴気だらけの文字通り「地獄」との大きな違いがこれ。
あの重苦しい~感じをもうしなくて良いと思うと、気が楽になる♪
もう一つの大きな変化は、天使達が常に常駐(?)しているところ。
天使が舟で迎えに来て、煉獄山に連れて行ってくれる。\(◎o◎)/!
煉獄山は天国行きを約束された亡者達が天国行けるように、生前の罪を清める
神聖で厳しい修行の場(山)の模様。
天国に行けるかどうかは何年・何十年・何百年後と個人差があって分からないし、
生前も死後も、現世で想い、祈り続けてくれる人がいる亡者は、その分早く天国へ昇れる。
天使が、優しくも厳しく見守っている正に「天国と地獄の狭間」。
ベアトリーチェとの約束の地は、人類が初めて神との約束を破った場所。
まさか煉獄山の頂上(一部)であったとは・・・。\(◎o◎)/!
キリスト教で言う、「人の原罪」(全ての人が最初から生まれ持った罪)の始まりの地。
どうりでリンゴの樹が生えてたはずだわ~。
当然このリンゴを食べてはダメ。(これも修行の一環となっている)神様の怒りは深いなぁぁ~。
そしてダンテをここまで導いてくれたウェルギウス先生との別れの時が・・・・。
ダンテとベアトリーチェとの再会よりも、使命を終えたウェルギウス先生は地獄へ(辺獄(リンボ))
戻らなければならない宿命に涙するのでありました・・・・。
天国に一番近い場所まで見て尚、自分は昇れず、
地獄から永遠に逃れられないなんて、ウェルギウス先生~切な過ぎるよぉぉぉ。゚(゚'Д`゚)゚。
そしてダンテはやっと再会したベアトリーチェに、もの凄く怒られていた。Σ(・ω・;|||
ベアトリーチェは、天国からずっと愛するダンテを見ていたそうで、いわゆる「神はなんでも知っている」を実感。
2016年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダンテの教育に興味のある人に
オススメ!!!
かなり勉強になります!!!!
オススメ!!!
かなり勉強になります!!!!