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Interview

タバコとクリエイションの関係性

愛煙家ラランド・サーヤがタバコを吸う理由とは?

author: Beyond magazine 編集部date: 2023/07/28

天真爛漫、飾らないそのキャラクターで、お笑い芸人としてだけでなくCLR(クレア)名義でバンド・礼賛の作詞作曲ボーカルを担当するなど、ジャンルを超えて活躍するラランドのサーヤさん。彼女にとって、タバコを吸うことは日常の一部であり、自分を形成するうえで欠かせないものだという。そんなタバコを通して、彼女のスタイルやもの作りについて話を聞いた。サーヤさんにとってタバコを吸うこととは?

日常にタバコがあることが自然な光景だった

──まず、タバコを吸いはじめたきっかけを教えてください。

両親が喫煙者ということもあり、小さい頃からタバコは自然と目にしていました。母親は「ピアニッシモ」を吸っていたんですが、クルマのなかでそれを見つけたときに興味本位で火をつけずに顔に近づけてみて、その香りを嗅いで「うえ~」ってなった記憶があります(笑)。いざ、大人になって私が吸うようになると、あれだけ吸っていた両親もタバコをやめていて、すごく怒られました。禁煙成功者あるあるですよね(笑)。

──タバコが身近な存在だったんですね。

子どもながらに、父と母が吸っている姿を見て「かっこいいな~」と思っていましたし、自分が歳を重ねて吸うようになったのも自然な流れだったと思います。大学時代はお笑いサークルに入っていたこともあって、周りでも割と吸う人が多かったですね。喫煙所だからこそ生まれる会話もあって、そこで仲良くなる人とかもいたので、一種のコミュニケーションツールでした。

本格的に吸うようになったのは、就職して広告代理店で働き始めたころ。めっちゃギャルの先輩が直属の上司だったんですが、細いタバコを長い爪で持って、カプセルをカチィーって潰しながら「さやちゃんもさ、吸いなよ~」って、喫煙所で愚痴を聞いたり、仕事のアポについて話したりするルーティンが出来て、1日に吸う本数が格段に増えていきました。

──喫煙所ならではのカルチャーってありますよね。

特にお笑い業界は喫煙者が多いからかもしれませんが、ライブや収録があると楽屋の喫煙所でゴシップネタや情報交換をするので、行ったほうが得なんです。さらば青春の光の森田さんが喫煙所に居たら、ゴシップネタを5個くらいもらえますね(笑)。大学時代から喫煙所を起点に、誰かと仲良くなったり、何かが始まったりしています。相方のニシダがずっと喫煙所に居るやつだったので、行くと会うし、なんの息抜きにもならないと思っていたときもあったのですが(笑)。

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アメスピの5mgは、酒にもおつまみにも自分のスタイルにも合う1本

──いまはどの銘柄を吸っていますか?

初めて吸ったのは、母が愛用していたピアニッシモだったんですけど、吸い始めてからすぐ「ナチュラル アメリカン スピリット」に変えました。やっぱり、他のものに比べて燃焼時間が長いのがうれしいです。あと私はお酒を飲みながら、めちゃくちゃおつまみを食べるタイプなんですが、酒でもおつまみでもアメスピは味の邪魔をしない。飲むときに焼酎やハイボールを選ぶのと同じで、タバコの中で総合点が高いのもあってアメスピを吸っています。普段は5mgを吸ってるんですが、今バンド活動をしていることもあり、ライブ前には1mgに変えたりしていますね。もともと喉が強いわけではないので、一応使い分けてます。

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──タバコの銘柄でその人のキャラクターが少し出たりしますよね(笑)。

ありますよね(笑)。アメスピは周りの友人も吸ってるし、どこか安心する部分もあります。同期の芸人がコンビニでバイトをしていた時、シフトに入るごとに置いてあるタバコの銘柄を順番に吸っていったことがあるらしいんですけど、アメスピが一番おいしかったと話していました。色のバリエーションも豊富で、一目でタール量がわかるので「タールの量そんなんでいいの? 吸った気にならないでしょ」と、たまに“カラーマウント”を取られることもあります(笑)。あと、みんなアメスピ愛用者が口をそろえて言うのは、オーガニックであること。なんとなく罪悪感が減りますよね(笑)。

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──普段、どんなときにタバコを吸うことが多いでしょうか。

やっぱり飲みの席が多いですね。多いときは一箱吸います。あとは収録の直前。それと、朝起き抜けに吸うのは良くないなと思ってるんですが、休みの日だけたまーに、コーヒーとともに“口くさセット”をしてから、休日をスタートすることもあります(笑)。

──(笑)。サーヤさんにとってタバコはどんな存在ですか?

もう脳みそがタバコに支配されちゃってるんで、感覚的にはこっちが吸いにいっているわけじゃないです。例えるなら、寄生されたカマキリみたいなイメージ(笑)。気づいたら喫煙所を探してて、20分くらい歩き回ったこともあります。映画を観ていて、タバコを吸うシーンが出てくると、すぐタバコの口になっちゃって。この前、家で『ブレイキング・バッド』を観ていたときは換気扇の下が定位置でした。

──タバコをやめたいと思ったことはありますか?

今のところそんな気持ちになったことはありません。あれだけ吸っていた両親も、スパッと禁煙できていたので、いつでもやめられるんだろうなと思います。なんとなく自分のなかでそういう確信があって「今じゃない」って禁煙を引き延ばしている気がしますね。けど、100歳のおばあちゃんが美味しそうに吸っている映像とかを観ると、ストレスをいかに対処するかが大事なんだろうなとも思います。

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タバコと自身のクリエイションの関係性

──お笑いや社長業、バンドと枠を超えて色々な活動をされていますが、ものづくりをする上でタバコはどんな存在ですか?

ネタや歌詞が思い浮かぶときって、大体がシャワーを浴びているときなんです。無になれる時間というか、シャワーを浴びるのってただの作業じゃないですか。それと同じでタバコを吸うのも作業のような感覚。自分が一番“フラットになれる時”なんです。集中して考えているときほどあまり良いアイデアは浮かばなくて、シャワー中に思いついて、ビチョビチョのままスマホにメモすることもよくあります。タバコもそう。吸っている片手間でスマホアプリのクソゲーやってる時にひらめいたり。そういう時間がないと考えすぎちゃう癖があるんです。

ネタや歌詞は、ほぼほぼ全部のものが、シャワーを浴びているときかタバコを吸っているときにふわっと思い浮かんだもので、そこから組み立てていくみたいな流れです。今までは相方と喫煙所で軽くネタ合わせしてライブに出ることもあって、それが自分的にも良かったんですが、ニシダが禁煙中なので今はできてないですね(笑)。

──タバコを吸う時間があるからこそ生まれたものが多いんですね。

酒とタバコは奪わないでほしいです。喫煙できる店が少なくなってきてますよね。だからタバコを吸える店やスポットにはどんどん詳しくなっていきます。特に事務所がある渋谷はお任せください(笑)。

世の中がこういった禁煙ムードなので仕方ないことかもしれないですが、今はタバコのCMとかもやらないですもんね。昔、JTのCMで、雨の中でおばあさんがマッチをこすって火をつけるかっこいい映像が好きでした。電車や会社のデスクで吸えていた時代もあったと思うと、すごい時代だったんだなと思います。個人的には有名なミュージシャンの方とかが吸ってるのを見ると、テンションが上がります。それで声が出て歌がうまいというギャップを見ると「かっこいいな~!」って思いますね。

──最後に、至福の一服を教えてください。

フェスや舞台で自分たちの出番が終わったあとに、もう吸っても大丈夫というタイミングで、お酒を片手に吸う1本が最高に気持ちいいです。あと、町中華後。酒飲んで、中華食ったあとにキメる1本が毎回たまんないですね。

サーヤ(ラランド)

2014年に上智大学のお笑いサークルで結成された漫才コンビ・ラランドのボケ担当。2021年2月に自身が社長を務めるラランドの個人事務所・株式会社レモンジャムを設立。2022年より、川谷絵音らと礼賛(らいさん)のバンド活動を始め、7月にはメジャーデビューを果たすなど、幅広く活動を行なっている。

Twitter: @sa___yaah
Instagram: @sa_ya__official
YouTube: @lalatuune

※20歳未満の者の喫煙は、法律で禁じられています。喫煙は、動脈硬化や血栓形成傾向を強め、あなたが心筋梗塞など虚血性心疾患や脳卒中になる危険性を高めます。
※たばこの煙は、あなただけでなく、周りの人が肺がん、心筋梗塞など虚血性心疾患、脳卒中になる危険性も高めます。

Edit:那須凪瑳
Text:小倉冬美香
Photo:橋本美花

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Beyond magazine 編集部

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