食・レシピ
2024.3.22

【ヨーグルト】栄養と身体に嬉しい効果&簡単レシピ5選

美容や健康に良いといわれているヨーグルト。栄養バランスに優れ、体に嬉しい効果がたくさんあります! 今回は、ヨーグルトの栄養成分と効果を詳しく解説! 効率的に栄養がとれる食べ方や簡単レシピもご紹介します。

ヨーグルトに含まれる「栄養素」

\教えてくれたのは…管理栄養士 いしもとめぐみさん/
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。

ヨーグルト100gに含まれる主な栄養素

ヨーグルト100gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

100gあたりの栄養素 加糖ヨーグルト
(脱脂加糖)
プレーンヨーグルト
(全脂無糖)
エネルギー(kcal) 65 56
糖質(g) 11.9 4.9
たんぱく質(g) 4.3 3.6
脂質(g) 0.2 3.0
食物繊維(g) 120 120
リン(mg) 100 100
ビタミンA(μg) 0 33
ビタミンB2(mg) 0.15 0.14

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

甘みのある一般的なヨーグルトは、脂肪分を取り除いた脱脂粉乳を原料に使用しているため、プレーンヨーグルトよりも脂質が少ない特徴があります。しかし脂肪分と一緒に、ビタミンAなどの脂に溶けやすい栄養素が失われてしまうことを覚えておきましょう。

たんぱく質

肌や髪の毛、体の組織などを構成する成分となるほか、体の機能を調整するホルモンや酵素の材料になる栄養素です。ヨーグルトに含まれるたんぱく質からは、消化されるときにカゼインホスホペプチドという物質が作られます。カゼインホスホペプチドにはミネラルと結びつきやすい性質があるため、カルシウムの吸収率を高める効果が期待できるでしょう。

カルシウム

カルシウムは、リンやマグネシウムと結びついて骨や歯を作る、筋肉や神経の機能に作用するといった役割を持っています。カルシウムは吸収率が低い栄養素ですが、乳製品からの吸収率は比較的高めです。またビタミンDやビタミンKと一緒に摂取することでも、カルシウムの吸収率は高まります。

ビタミンB2

体の中に取り入れられたビタミンB2は、糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーへ変える働きをサポートします。特に脂質を燃焼させるときに多く消費されるため、脂質が多い食事を摂ったとき、ダイエットをしているときに摂取したい栄養素です。

ヨーグルトの「6つの効果・身体へのメリット」

【1】肌トラブルを防ぐ

ヨーグルトは、健康だけでなく美肌作りにも活かせる食品です。腸内環境が乱れると、増殖した悪玉菌が作り出した物質によって、肌トラブルが起きるおそれがあります。ヨーグルトから乳酸菌を摂取することで、腸内環境を整えて肌トラブルを防ぐ効果が期待できるでしょう。ヨーグルトに含まれるビタミンB2の肌を健やかに保つ作用により、肌に潤いがもたらされ、肌荒れを防ぐ効果が見込めます。

【2】腸内環境を整え便秘を改善する

小林メディカルクリニック東京 院長

小林 暁子先生

「下痢や便秘といった症状の多くは、腸内細菌のバランスが乱れ、悪玉菌が優勢になることで起きるから。その場合、善玉菌を増やして腸内環境を整えれば改善していきます。その際、善玉菌のエサとなってくれるのが、ヨーグルトをはじめとする発酵食品に含まれる乳酸菌なのです」(小林先生)

\乳製品の「隠れ遅延型アレルギー」に注意!/
「もし乳製品の遅延型アレルギーが出てしまった場合は、納豆やキムチ、味噌、甘酒といった発酵食品でも腸内環境を整えることもできるので、日常で取り入れやすいものからトライしてみましょう」(小林先生)

【3】免疫力を高める

ナースキュア 代表

胃腸 良子さん

「腸には、体全体の約7割にもおよぶ免疫細胞が集まっていて、口から入ってきたウイルスや細菌に抵抗するIgA抗体を産生しています。腸内環境が乱れると腸の粘膜のバリア機能が低下して、粘膜の隙間から異物が侵入しやすくなります。結果、免疫力も低下します」(胃腸さん・以下「」内同)

腸内には善玉菌・悪玉菌・日和見菌といった3種類の腸内細菌が棲んでいて、善玉菌優位の腸内環境が◎。良好な腸内環境で免疫力もUP!

毎日摂りたい!善玉菌豊富な発酵食品

「麹やぬか、みそ、納豆などの発酵食品には、善玉菌が豊富に含まれています。また、海藻やきのこ類など食物繊維が豊富な食品もおすすめ。食物繊維は善玉菌のエサになる上、食事の最初にとることで血糖値の急上昇を抑制できます」

代表的な発酵食品

  • 納豆
  • みそ汁
  • 漬物
  • ヨーグルト
  • チーズ

発酵食品には、ビフィズス菌や乳酸菌、麹菌など、腸に良い影響を与える善玉菌が豊富。
「毎日1食以上にはとり入れるよう心がけましょう」

【4】内臓脂肪を減らす

最近の研究により、乳酸菌のひとつガセリ菌SP株に内臓脂肪の低減を助ける働きがあることが発表されて話題に。ガセリ菌SP株含有のヨーグルトは食改善の強い味方!

【5】花粉症を和らげる

乳酸菌には、よく知られている、乱れた腸内細菌のバランスを整える(善玉菌を増やす)働きがあり、アレルギー症状を抑える免疫機能の活性化にも役立ちます。

代表的な乳酸菌

  • ビフィズス菌BB536
  • L-92乳酸菌
  • LGG乳酸菌
  • クレモリス菌
  • 乳酸菌シロタ株
  • KW乳酸菌

ヨーグルトを選ぶときは、パッケージに表示されている乳酸菌の種類もチェックして!

皮膚科専門医

慶田 朋子先生

近年、乳酸菌を用いて花粉症を改善しようという食品やサプリメントが注目されています。

「乳酸菌で花粉症がピタリと止まるかというと、そこまでは期待できないと思いますが、腸は大きな免疫器官ともいえます。ヨーグルトや発酵食品など、乳酸菌が多く含まれている食品を食べて腸内環境を良くするというのは、健康のためにも悪くないですよ」(慶田先生)

【6】口内フローラを整える

歯科医師

関 有美子先生

「ロイテリ菌は、口内の菌バランスを整えるとされる注目の乳酸菌。ヨーグルトだととりやすい!」(関先生)

効果的なヨーグルトの「食べ方」

1日100〜200gを目安に食べる

\教えてくれたのは…管理栄養士 いしもとめぐみさん/
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。

ヨーグルトはたんぱく質やカルシウムなど、体にとって大切な栄養素を豊富に含んでいます。しかしプレーンヨーグルトには脂質が、加糖ヨーグルトには糖質が含まれているため、食べ過ぎは肥満をまねくおそれがあるでしょう。ヨーグルトは、1日100〜200gを目安に摂取するようにしてください。

ヨーグルトを食べる際の組み合わせ

ヨーグルトと食物繊維が豊富な食べ物は、相性がよい組み合わせです。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内で善玉菌として働きます。食物繊維は腸を刺激して便通を促すため、乳酸菌と食物繊維には腸内環境を改善する効果が期待できるのです。組み合わせる食べ物は、ヨーグルトと相性がよいバナナやりんごなどのフルーツをおすすめします。

食前に食べるのがおすすめ

料理研究家・編集者

柳澤 英子さん


「食事前にヨーグルトを食べると消化が良くなり、カルシウムの吸収率もUP。血糖値の急上昇や、余分な脂肪の吸収を抑えるので、ダイエットにもおすすめ。香りのいいオリーブオイルをかけて食べています」(柳澤さん)

少し温めてから食べる

株式会社 明治広報部

江口 佳織さん

「乳酸菌は一般的に高温に弱く、約60度で死滅してしまいます。ただし、発酵の温度である20〜45度前後では活発に活動するんです。なので、どちらも間違いじゃないんですね。明治では、高温にならない温度帯でお召し上がりいただくことをおすすめします。体を冷やさないという点でも、少し温めたもののほうが良いでしょう」(江口さん)

ヨーグルトを使った「簡単レシピ」5選

【1】さつまいもと柿の秋サラダ フムス風ドレッシング添え

【材料】
さつまいも…小1本
柿…1個
大豆ヨーグルト(豆乳ヨーグルトでも可)…100g
オリーブオイル…大さじ1
レモン汁…大さじ1
練りごま…小さじ2
塩…小さじ1/4
クミンシード…少々
チリパウダー…少々

【作り方】

(1)さつまいもは幅1cm弱のひと口大に切り、程よい硬さになるまでゆでる。

(2)柿は皮をむき、食べやすい大きさに切る。

(3)フムス風ドレッシングを作る。ボウルや深さのある皿に、大豆ヨーグルト、オリーブオイル、レモン汁、練りごま、塩を入れ、よく混ぜる。

(4)皿にさつまいもと柿を盛りつけ、フムス風ドレッシングを添える。上に好みでクミンシード&チリパウダーをふりかける。

【2】きな粉と黒みつのバナナ豆乳ヨーグルト

【材料】(1人前)
ソイビオ豆乳ヨーグルト プレーン無糖…100g
きな粉…お好みの量
黒みつ…お好みの量
バナナ…半分〜1本

【作り方】

  1. バナナは薄い輪切りにする。
  2. ソイビオ豆乳ヨーグルトを器に盛り、バナナをトッピングする。
  3. きな粉と黒みつをかけて完成。

【3】アップルパイ風ホットヨーグルト

【材料】(2人分)
無糖ヨーグルト…200g
水…大さじ2
リンゴ…1/2個
グラノーラ…40g
シナモン…適量
はちみつ…適量

<A>
砂糖…小さじ1/2
レモン汁…少量

【作り方】

  1. リンゴを一口サイズの角切りに。
  2. 耐熱皿に入れてAをまぶし、ふんわりラップをかけて500Wのレンジで2分加熱する。
  3. 別の耐熱皿に無糖ヨーグルトと水を加えてさっと混ぜ合わせたら、500Wのレンジで50秒加熱する。
  4. 1のリンゴとシリアルをトッピングし、シナモンとはちみつをかければ完成。

【4】ケールとりんご、リコッタチーズのサラダ ヨーグルトドレッシング

【材料】
ケール…1/2~1袋
りんご…1/4個~
リッコッタチーズ(トッピング用)…適宜
ヨーグルト…大さじ2
オリーブオイル…大さじ1/2
レモン汁…大さじ1~
塩…少々
ハチミツ…少々
こしょう…少々

【作り方】

(1)ケールは食べやすい大きさにカット。

(2)りんごは皮についているワックスをとるように塩でもみ洗いする。その後、食べやすい大きさにカット。

(3)ドレッシングを作る。小皿にヨーグルト、オリーブオイル、レモン汁、塩、ハチミツ(なければ砂糖でも)こしょうを入れ、好みの味に調える(レモン汁の酸味もありながら、少量のハチミツで甘みを加えると味が締まる気がします)。

(4)皿にケールとリンゴ、リコッタチーズを盛り、上にドレッシングをかける。

【5】バナナラッシー


【材料】(1人分)
<A>
バナナ…1/2本
プレーンヨーグルト…1/2カップ
はちみつ…小さじ1
氷…3個

パクチー、コリアンダーパウダー…好みで

【作り方】

  1. ミキサーにAを入れ、なめらかになるまで攪拌する。
  2. グラスに注ぎ、好みでパクチー、コリアンダーパウダーを散らす。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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