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CAEソフトによる熱伝導解析
このページでは、熱伝導解析が行えるCAEソフトの一例をまとめています。CAEソフトでの熱伝導解析を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
COMSOL
COMSOLは「熱設計」と「熱負荷効果」を総合的に検証することが可能なCAEソフトです。アドオンの伝熱モジュールをつかうことで、伝熱を伝導・伝達・放射によって解析できます。部品や建築物の温度場、熱流束のモデル化をすることができるだけでなく、単一の環境でのマルチフィジックスシミュレーション(連成解析)を可能としています。
モジュールには「共役伝熱効果」「非等温流れ効果」のモデリング機能が含まれており、伝熱解析に特化した内容になっています。
導入事例
COMSOLの熱伝導解析を用いた導入事例については、株式会社コベルコ科研が業務上の技術情報を掲載する技術ノートにて、車載用リチウムイオン電池の安全性シミュレーションを掲載しています。詳しくは公式HPにてご覧ください。また、サイト内でもCOMSOLの機能や特徴について紹介しています。
COMSOL(CAEソフト)の
主な機能や導入事例について
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Abaqus
Abaqusは、フランスのダッソー・システムズが開発したCAEソフトです。有限要素法を使ったソフトウェアで、静的応力解析や熱伝導解析などが行えます。その汎用性の高さから航空宇宙や自動車、機械、建設など幅広い分野で活用されています。
熱伝導解析に関しては、定常熱伝導解析や非定常熱伝導解析、熱応力解析、熱応力連成解析が実行でき、熱伝導や強制対流、境界輻射などを検証・評価することができます。
導入事例
Abaqusの熱伝導解析を用いた導入事例については、公式HPなどに掲載されていませんでした。詳しくは、直接お問い合わせください。 なお、このサイトの「Abaqus」のページでは、錠前の製造会社の導入事例を掲載しています。ぜひチェックしてみてください。
Abaqus(CAEソフト)の
主な機能や導入事例について
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Femtet
Femtetは、電子部品メーカーとして知られる村田製作所で研究・開発・活用されてきたCAEソフトです。設計者向けに開発されており、チュートリアル・例題集など、初心者でも利用しやすいという強みを持っています。
Femtetでは、電場・地場・電磁波・熱伝導・応力・流体・圧電・電波の8分野の解析および連成解析が行えます。
熱伝導解析は定常熱伝導解析と過渡解析(非定常)に対応しており、構成部品内の温度と熱の移動をシミュレーションできます。加えて、等方性や異方性、非線形性の材料を用いられる点や、モデルの形状から自然対流の係数を自動計算できる機能があり、より適切な熱計算が行えるようになっています。
導入事例
ICやLEDなどの電源ON時の定常的な温度分布を持つ状態から、OFFにした際の自然空冷や強制対流などで冷却されるケースの時間応答解析定常分析を実施し、定常解析の温度分布を「結果インポート機能」で取り込んだ後、発熱量0で自然空冷を想定した温度の時間変化を過渡解析(非定常)しました。
このモデルの場合は、時間経過とともに温度が低下していく様子を結果として得ることができました。