【例文付き】人事考課のコメントの書き方を職種別にわかりやすく解説

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毎年のようにやってくる人事考課。この時のどのようなコメントを作成するかお困りの方は多いようです。

今回は人事考課のコメントについて、記入例と合わせて解説していきます。

気が重い業務に思えるかもしれませんが、貴重な年一回のメンバーとの振り返りの時間ですので、これからの活動に活かせるよう最後までお読みください。

人事考課でのコメントとは

企業にて定期的に行われる人事考課では、数値で出せる評価の他に、評価コメントを必要とされます。

「コメント」とはいえ、表記の仕方や表現一つで部署内での和を損なってしまう可能性がありますので、コメントはポイントを絞り、表現に留意して記入する必要があります。

人事考課の役割

人事考課の役割は以下の3つです。

・昇給や昇進の根拠となるデータ
・企業の経営方針や求められる行動の共有
・従業員のモチベーションの向上

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人事考課のコメントを書くときの注意点

ここでは人事考課のコメント書く際の注意点をまとめます。

具体的に書く

コメントは評価される側にとって有益なものでなくてはなりません。

評価の高い点も低い点・改善が必要な点もどちらも数字や実例を挙げて具体的に書きましょう。

プラス評価・マイナス評価のバランスが重要

「改善を求めるだけ」「褒めるだけ」の評価ではバランスが悪くなります。

評価された側が自分のこととして真摯に受け止めることも大切です。

相手の立場・気持ちになって書く

相手の気持ちに立って書くことは当然ですが、問題とならない程度に相手の人となりを確認し、相手の立場に立った表現を心がけましょう。

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評価基準別の注意点

人事考課での評価基準には「成果」「能力」「情意」の3つがあります。

成果評価（業績評価）

成果評価は、上司・会社が要求した職務に対しての結果で評価を行うものです。

従業員一人一人が担当させられる業務について出される結果も評価対象となりますので、従業員個々の特性を考慮した評価基準を設ける必要もあります。

能力評価

能力評価は企業が定めた等級における標準的な能力に対し、どのレベルまで達しているかを評価するものです。

情意評価

情意評価は、数値化が難しいものですが、規律性・協調性・責任感といった組織内での立ち居振る舞い、発言内容が評価要素となるものです。

社会的な規範意識を持ち、規律を守ることも大切ですが、そこに職場環境の雰囲気を向上させる意識も必要と最近ではされています。

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人事考課のコメントの失敗事例

人事考課のコメントでの失敗事例を紹介します。

他者との比較

人事考課でのコメントは、対象者の職場における取り組みのみを記すものです。

ここには公平さと明確さが大切になります。ここに周囲との比較を入れてしまうと、他の従業員という基準のもとに評価されているように見えてしまうこと、他者との比較で対象従業員を傷つけてしまうことなど公平さに欠け、しかも明確にできないような内容のコメントとなってしまいます。

対象従業員を鼓舞する気持ちであったとしても他者との比較をコメントとして残すことは避けましょう。

人間性に触れる

人事考課で対象とするものは「業務」のみです。

数値化が可能なものは数値と合わせて評価をコメントにすることができますが、数値化が難しい「情意評価」では注意が必要です。情意評価において、生活習慣や思考、趣向などに人間性に関わる部分に過度に触れ、人間性の否定と受け取られかねないコメントをつけてしまうことです。

これはハラスメントと受け取られてしまう可能性もありますので避けましょう。

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職種別の人事考課コメント

職種別に評価として記載すべきポイントが違います。

従業員に求めるものを明確にし、そこに対してどれだけの達成を見せたかがわかるように記載しましょう。

営業職

営業職の場合は、業績が数値化されているため達成度合いはコメントしやすい反面、従業員の今後のキャリアアップを意識して、チームとしての取り組みや成果にも触れる必要があります。

【例文】
日頃、既存客深耕と新規開拓の双方で訪問件数を伸ばし、行動の積み重ねで今期、部署の対前年比130％増達成に大きく貢献したと評価できる。

個人成績では目標110％超えの達成を実現し、自己理解も十分と判断できる。

しかし、今期は個人での行動が多かったため、次期はチームの成長への貢献も意識した活動にも取り組んでもらい、単なるプレイヤーからリーダーへの成長も期待したい。

事務職

事務職の業務は数値として表すことが難しいため、従業員自身が自分の成果を評価しにくいところです。

具体的な行動に対し評価を加えることで、対象従業員が評価に対し納得しやすくなります。

また、周囲との連携、他の部門との連携に関する評価も忘れずに記載しましょう。

【例文】
備品管理に対する改善提案、時間生産性を高めるための業務改善提案などを積極的にし、部署の作業効率化と残業削減に大きく貢献したと評価できる。

非採算部門ということを採算部門の援護隊と称し、部署のスタッフたちのモチベーションを高めたことは、他の事務系部門にも大いに参考となった。その豊かな発想と機転を来期は、後進育成にも発揮していただきたい。

保育士

業務量が多岐に渡り、コミュニケーションなど人間関係でも難しい職場のため、褒めたつもりが低評価と受け取られる可能性があり、人事考課コメントが難しい職種の一つと言えます。

シンプルであっても感謝の気持ちを添えたコメントで労う気持ちを表現するのが良いでしょう。また、改善を求めたい内容もストレートに書いてしまうと落ち込ませてしまう可能性があるため、自分のために改善を、という方向性でコメントするのが望ましい。

【例文】
園児個々へ細やかに目配りし、その様子を的確に保護者に日々伝える業務姿勢は、保護者の皆様から絶大な信頼として評価いただいている。

園児への観察を優先できるよう、さまざまな雑務を効率化し、オペレーションの改革を行なったことは、他のスタッフにも良い支援となり、園の職場環境改善にも貢献したことは感謝に値する。

一方、必要な申請書類などの提出の遅れが目立っていたので、来期は人のため、だけではなく、自分のために必要なことにも注力してほしい。

看護・介護職

日常業務から責任が重く、ミスが許されないプレッシャーが多くのストレスを生む職場のため、人事考課のコメントには配慮が必要となります。

またチームとしての行動が重要なため、個人としての評価とチームとしての評価の双方を入れましょう。

【例文】
機材、システムの扱いが適正でオペレーションの効率化と回転率の向上に貢献していることは評価したい。

他の職員との連携も大切にし、先を見越した業務の進め方は、後進職員にも大いに参考となっていた。現場でのヒアリングも的確で重要の情報を提供していたことは院の社会的評価向上につながっている。

技術職

数値化または製品の品質だけで人事考課のコメントを書いてしまいがちな技術職ですが、企画や開発での貢献があった場合は積極的に評価し、他の部門との連携意識を促すと良いでしょう。

【例文】
プロジェクトの工程管理を徹底し、納期よりも前倒しの納品を可能とした取り組みには営業部門から感謝の言葉が届いている。また、原材料の見直し、技術の革新にも積極的に取り組み、昨年と同生産量に関わらず生産コスト15%減は大きな成果と評価したい。

チーム内での話し合いを積極的に行い、チームとして改善を重ねた今期の行動から、将来的にリーダーとなることを期待したい。

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まとめ

今回は人事考課のコメントについて、事例つきで解説しました。

従業員のモチベーション向上にも影響する取り組みですので、やる気に溢れる職場づくりにも活かせる人事考課を実施していきましょう。

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HRコラム編集部

「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。