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標本の作製方法

 標本の作製方法には以下の工程が必要です。この方法はあくまで一般的な工程を記載したもので、個々の臓器のサイズ、水分や脂肪含有量によって工程は異なります。

  1. 固定:通常は10%ホルマリン溶液に浸し、7日以上静置し組織の固定を行います。ホルマリンからのガスに暴露しないような設備(セーフテイキャビネットやホルマリンガス対応型解剖台)が必要です。
  2. 試料を十分水洗します。
  3. ー20℃の冷凍庫内でアセトンに浸して密封します。アセトンは揮発性が高く引火しやすいため取り扱いに注意が必要です。我々は、防毒マスクを使ってガスの吸入を防止しています。
  4. アセトン溶液を数回交換します。
  5. 十分に脱水することがいい標本を作るコツです。我々は、アセトンメーターを用いて、臓器を浸漬している溶液中の水分含量をチェックしています。
  6. 常温のアセトン溶液に浸して密封します。
  7. 含浸装置内でシリコン樹脂につけ3〜5日間反応させます。
  8. 含浸装置から取り出し、硬化剤と反応させます。
  9. 硬化具合をチェックし、べたつかなくれば完成です。

  我々は以下の2種類のシリコンを使っています。

  1. 信越シリコンKE108、硬化剤(CAT108)および希釈剤(RTVシンナー)
  2. BIODUR製のシリコンと硬化剤。日本には代理店が無いために個人輸入しています。BIODUR製のシリコンはプラスティネーション用に開発されたものです。価格は高いのですが、標本がきれいに仕上がります。

 



 

水洗 \(^o^)/ 

 

アセトンで処理中

 

シリコンで処理中

 

いよいよ標本の完成!!