FreeNXとは,Linuxデスクトップをネットワークを介して遠隔で利用する仕組みであるNXアプリケーションのオープンソース版である.cc環境では,FreeNXを使って10号館の情報処理教室に設置されたPCにインストールされたVine Linuxと同等のデスクトップ環境を学内・学外から利用できる環境を用意している.
情報センターにて提供している資料 (http://www.kyoto-su.ac.jp/ccinfo/network_service_1.html)では,Windows環境向けのみ言及されているが,その設定についてはMacOS X版でもほぼ同じなので,本ページと合わせて参照されたい.
尚,このcc環境でのFreeNXサービスを提供する為のシステム構築の基盤部分の大半はコンピュータ理工学部の大本が調整・実装した.
FreeNXを利用するには,伊NoMachine社のWebサイト (http://www.nomachine.com/)から,クライアントソフトウェア(NX Client)をダウンロードしてインストールする必要がある.
ちなみに,このNX clientは基本部分がGPLライセンスのオープンソースソフトウェアで公開されているものの,各プラットフォーム用のクライアントソフトウェアはNoMachine社が権利を保有するソースコード非公開のプロプライエタリ(proprietary)ソフトウェアなので,勝手に第3者に配布できないので注意してほしい.尚,NoMacineのWebサイトからダウンロードして利用するのは無償である.
cc環境のFreeNXサービスへ接続するには,認証キーを含むアーカイブファイルを本学のPOSTからダウンロードしてして,適当なフォルダで展開しておく必要がある.ダウンロード元は情報センター資料 (http://www.kyoto-su.ac.jp/ccinfo/network_service_1.html)の「利用マニュアル【個人所有PCから利用】」を参照すること.
NoMachineのサイトのDownloadタブをクリックすると,以下のように"NX Client Products"として各種プラットフォーム向けクライアントの一覧が見える.
この一覧から NX Client for Mac OSX をクリックする.
さらに,矢印アイコンで示されたダウンロードボタンをクリックするとインストーラのアーカイブファイルのダウンロードが開始され,恐らく,自動的に展開されてインストーラが起動するだろう.インストーラが自動起動しない場合は,ダウンロード先のフォルダにアーカイブファイルがダウンロードされてきているはずなので,展開してインストーラを開く.
NX client for Mac OSXのインストーラも通常のMac OS X向けパッケージのインストーラと何ら変わりなく画面指示に従って操作すればインストールは完了する.
「続ける」をクリックする.
パッケージのインストール先となるディスクボリュームを選択して,「続ける」をクリックする.
「インストール」ボタンをクリックするとインストール処理が開始される.
管理者パスワードの入力が求められるので,間違えないように入力してOKボタンをクリックする.
インストールが完了すると上記の表示となるので,「閉じる」をクリックしてインストーラを終了する.
インストールが完了すると「アプリケーション」フォルダに次のようにNX Client for Mac OSXのアイコンが見えるだろう.
このうち,NX Client for OSXアイコンをダブルクリックして開けば起動する.
NX Client for OSXを初めて起動すると,Windows版と同様のWizard画面が表示される.
画面の指示に従って操作すれば良い.「Next」ボタンをクリックする.
Windows版と設定する内容は同じである.
設定値が間違っていないか確認して,Nextボタンをクリックする.
ここでは,UNIXとGNOMEを選択する.また,sizeは1024x768が適切だろう.設定値を確認したらNextボタンをクリックする.
ここでFinishボタンをクリックすれば,初期設定は完了し,NX Clientが起動する.
cc環境に接続するには,認証キーを一度だけ設定する必要がある.上記画面でConfigure...ボタンをクリックする.
この画面では,NX Clientの動作に関わる細かい設定を修正することが出来る.認証キーを設定するには,Key...ボタンをクリックする.
ここで,本学POSTからダウンロードしてきたアーカイブを展開して出来る幾つかのファイルのうち,client.id_dsa.key.txtという認証キーが含まれたテキストファイルを開いて,その内容をコピー&ペーストする.
ここでPOSTで提供されている認証キーファイルはWindows向けに作成されているために,コピー&ペーストした際に余分な空行が入ってしまうので,余分な改行を削除して各行の間に空行が入らないように注意する.
DSA Keyが正しく入力できたら,Saveボタンをクリックすると,直前の画面に戻る.
ここで行った認証キー設定を保存する為にSaveボタンをクリックしておいてから,Okボタンをクリックする.
認証キーの設定は,初回起動の一度きりである.上記の手順で認証キーの設定が終わった直後,及び,次回以降のNX Client for Mac OSXの起動時には,次のダイアログが表示される.
ここでLogin欄にcc環境のユーザID,Password欄にcc環境のパスワードを入力してから,Loginボタンをクリックするとcc環境のNXサーバへ接続が開始する.
初めてcc環境のNXサーバに接続した場合,次のような表示が出る.
これはNXが内部で使っているSSH接続におけるフィンガープリントの確認を求めてきているものであり,本当に初めての接続の場合にはYesをクリックする.尚,次回以降の接続ではこのような表示は出ないはずだが,万が一表示された場合は,Noをクリックして接続を中止して,情報センターに確認すべきである.
無事接続すると,自動的にX Window Systemが起動して,次のようなcc環境のVineLinuxデスクトップが表示されるだろう.
NXサービスによるリモートデスクトップの利用を終えるには,10号館でのLinux利用と同様に画面上下にある「ログアウト」ボタンをクリックする.
上のようなダイアログが表示されるから,ここでログアウトをクリックすればNXサーバとの接続が打ち切られてNX Client for Mac OSXが終了する.
ユーザ名とパスワードが間違っていないにも関わらず接続できない場合,認証キーの設定を間違っている可能性がある.
認証キーの設定画面へ再度アクセスして,そのウィンドウを思い切り横に引き伸ばしてみよう.
上の例のように,認証キーの文字列の各行の間に空行がはいってしまっていないだろうか? その場合には,空行を削除してからSaveボタンをクリックして,設定を保存し直した上で試してみると良い.
FreeNXで接続したデスクトップにてMathematicaを起動すると,次のような警告ダイアログが表示される.
何らかのエラーが起きているようだが,このダイアログの×ボタンをクリックして,ダイアログを閉じれば,一応,Mathematicaは起動するようである.
大本はMathematica使いではないので,よく分からないが,特に問題無く動作はしているように見える.
このままMathematicaを使い続けるなら自己責任にてどうぞ.
以上