『侵略!イカ娘』は、突如海から現れた恐るべき侵略者「イカ娘」と人類との激しい戦いが描かれる!なんていうことはなく、鎌倉の由比ヶ浜にある海の家を中心とした、呑気な日常を描いたアニメです。ギャグアニメにもかかわらず、ほとんどのエピソードに“落ちがつかない”というその作風も、「イカちゃん」のかわいらしさで全て許されるのです。


 今回ご紹介する「相沢栄子」は、「イカちゃん」が最初に出現した海の家「れもん」で働く高校生の女の子。地上の常識とはちょっとずれた「イカちゃん」にツッコミを入れる役割です。

【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】

■常識人代表

 栄子は、とりたててこれといった能力があるわけではない、非常に一般的な女子高生であり、かつ作中で最も一般常識のあるキャラクターといえます。人類征服のために地上に現れたイカちゃんに最初に会った栄子。
イカちゃんの野望を聞いた時に、64億の人類を一人で支配するのかという常識的なツッコミにより、はからずもイカちゃんの侵略を押しとどめました。

■世話好き姉御肌

 栄子は少しボーイッシュで、言動も女の子らしさに欠けたところがあります。しかし、イカちゃんや弟のたけるのことを気にかけて面倒をみたり、ライバル店「南風」の娘・鮎美を人見知り克服のために預かったときも、優しく気遣ってあげたりしています。イカちゃんに恋をしている早苗や、イカちゃんを宇宙人だと言い張るシンディが、しつこくイカちゃんにまとわりついたりしたときなど、度が過ぎた場合にはきちんと助けに入ってあげるのも栄子です。両親がいない相沢家の家長は姉の千鶴。千鶴が調理を担当するれもんを、栄子は文句もいわずに手伝って姉の助けになろうとしています。
ボーイッシュな世話好き美少女キャラ・・・魅力満載なのです。

■ツンデレ

 そんな世話好きの栄子。イカちゃんに対しては単なる世話好きを超えた行動をとることも。栄子は最初、自宅にイカちゃんを入れることを拒否していました。しかし、千鶴によってイカちゃんが自宅に住むことになったあとは、自室にイカちゃんを受け入れ、いっしょに楽しくゲームで遊んだりと、まんざらではないようです。

 夏祭りに行った時に迷子にならないように手をつないであげたり、幽霊を見て怖くなってしまったイカちゃんを安心させるため、触手を握ってあげたりと、時折魅せるデレはたまりません。


 イカちゃんが頭を打って記憶喪失になったとき、イカちゃんから「お姉ちゃん」と呼ばれたときは壮絶に赤面していました。栄子のイカちゃんへの想いは、早苗のような恋とは違うかもしれませんが、もしかしたらかわいい妹ができたと思っているのかもしれませんね。

■未来永劫イカちゃんのパートナー

 イカちゃんのパートナーとしては、無条件で愛をそそぐ早苗もいいかもしれませんが、やはりしっかりもので思いやりがあり、なんだかんだでイカちゃんのことを受け入れている栄子のほうがふさわしい気がします。時にはキツいツッコミを入れたり口喧嘩もしますが、根底のところで絆は結ばれている・・・そんなお似合いの二人ではないでしょうか?

【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】

★記者:玄Kuro(キャラペディア公式ライター)

(C)安部真弘(週刊少年チャンピオン)/海の家れもん