2022年10月28日に、Nintendo Switchにて任天堂より発売される『ベヨネッタ3』。本作はプラチナゲームズが開発を手掛ける人気アクションゲームシリーズで、2014年に発売された『ベヨネッタ2』から約8年ぶりとなる、ファン待望の続編となっています。

 本記事では『ベヨネッタ3』を実際に遊んでみての、プレイレビューをお届けしていきます。物語のネタバレはありませんが、遊びの要素についてはいくつかネタバレがあるのでご注意。

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『ベヨネッタ3』レビュー。アクションゲーム最大級のボリュームを誇る遊び応えに驚愕! 巨大な魔獣と新たな脅威に立ち向かう、魔女たちの活躍を堪能せよ

完成度が高すぎる!

 最初にお伝えしておきたいのは、筆者は『ベヨネッタ』シリーズが超絶大好きだということ。『ベヨネッタ』がきっかけでフリーライターになりましたし、『ベヨネッタ』、『ベヨネッタ2』ともに全難易度で“オールピュアプラチナ”(ゲーム内最高評価的なやつです)を獲得したほどにやり込みました。

 ですので、「『ベヨネッタ3』も、きっとおもしろいタイトルになるに違いない」と、ファンだからこそかなり高い期待を持って、続報や発売を待ち望んでいました。そしていちばん伝えておきたいのが、本作はそんな高い期待を遥かに上回る、圧倒的な完成度を誇るゲームになっていたことです!

 ちなみに『ベヨネッタ』、『ベヨネッタ2』をプレイしていなくても、基本的には問題なくプレイできるかと思います。ですが、物語的にもアクションシステム的にも、それまでの過程を踏まえたゲーム性になっているため、できれば事前にプレイしたほうが、『ベヨネッタ3』を最大級に楽しめるかと感じました。

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並行世界を旅するベヨネッタ

 まずは物語のざっくりとしたあらすじから。『ベヨネッタ2』での戦いの後、優雅に自由気ままな生活を送っていたベヨネッタ。ある日突然、謎の敵勢力・ホムンクルスとともに、新米魔女・ヴィオラが現れます。

 ヴィオラが言うには、ホムンクルスは並行世界をつぎつぎと襲い、各世界を破壊して回っているというのです。ヴィオラは、その危機にベヨネッタへ助けを求めにきました。

 複数の世界の危機に、ベヨネッタは珍しくも前向きに協力することに。ヴィオラとともに、各世界を飛び回りながら、ホムンクルスたちと戦っていく……というのがおもなストーリー。各世界にはベヨネッタの顔を持つ謎の女性たちも登場します。

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謎多き新米魔女・ヴィオラ
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 ちなみに同じく魔女の生き残りであるジャンヌは、別任務のために別行動をとります。こちらもサイド的にしっかりと楽しめるようになっています(詳細は後述)。

 初登場となるヴィオラは、見た目は活発でイケイケな女の子に見えると思いますが、その見た目とは裏腹にかなりのドジッ娘(笑)。やることなすこと、何をやってもクールにはキマらない半人前で、キュートなキャラクターとなっていました。

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現代日本に魔女降臨!

 ベヨネッタは並行世界を渡りながら新たな武器や魔獣と出会い、新アクションやシステムが開放されつつ物語が進んでいきます。各ステージがチャプターごとに区切られているのは、これまで通りです。

 この並行世界は現実の時代や国などがモチーフになっていて、最初にベヨネッタが訪れるのは、現代の日本! 日本の町並みや自衛隊すらもなぎ倒して暴れるホムンクルスを、ベヨネッタが退治してくれちゃうわけですよ! 

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 舞台は渋谷や新宿など、実際にある地名がそのまま登場! 渋谷のスクランブル交差点付近で戦うベヨネッタという、このアンバランスな感じがなんともおもしろいところ。ベヨネッタが電車に乗りながら戦うシーンがあるのですが、これが聞き慣れたような電車内のアナウンスの中でベヨネッタが戦うというシーンとなっていて、もうとにかく好き。ちなみにこの電車、あえてその意味を深くは追求しませんが、大崎行きなのもニクいところだなと思いました。

 街並みもしっかりと作り込まれていて、何かをモチーフにしたであろうお店の外見を見るだけでも、かなり楽しめました。たとえば、渋谷の某109タワーは“101”となっていて、「『ワンダフル・ワン・オー・ワン』じゃん!!」と、プラチナゲームズファンとしてはニヤリとする要素も満載です。

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 ほかにも中国の秦朝のような世界やアラビアンな砂漠など、天界や魔界で戦うのではなく、人間界の世界をメインに戦うベヨネッタ、というのが本作のユニークなポイントです。数多の世界をベヨネッタが旅していく、というだけでも、彼女を知っている人ならワクワクする要素になるんじゃないでしょうか。

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魔獣をあやつるデーモン・スレイブ

 『ベヨネッタ』シリーズは、数百年の眠りから目覚めた魔女・ベヨネッタが、天使やら魔獣だの、この世のモノではない怪物たちをバッタバッタとブッ飛ばしていく、爽快かつスタイリッシュなアクションゲーム。パンチ、キック、拳銃を駆使した攻撃や、ギリギリの回避がチャンスになる“ウィッチタイム”など、さまざまなアクションを駆使しながら戦っていきます。

 『ベヨネッタ3』ではそれらを基本踏襲しつつも、かなりの改良点が加えられています。まずいちばん違うのが、新アクションの“デーモン・スレイブ”です。デーモン・スレイブは、装備している魔獣最大3体の中から、バトル中に魔力を消費して大魔獣を召喚。そして大魔獣を操作できるというものです。いままでは演出などで大魔獣を呼ぶことはありましたし、一部シーンで操作できることもありましたが、通常のバトルアクションとして取り入れられているのが大きな特徴!

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 これまでベヨネッタを自由自在に動かして遊ぶゲームだったのと、事前情報では“大魔獣を呼び出している最中は、ベヨネッタは無防備な状態となる”と聞いていたので、遊ぶ前は「これ、強すぎるとベヨネッタの活躍より大魔獣のほうがフィーチャーされちゃうんじゃ……?」と若干不安だったのですが、そんなことはありません。大魔獣と“ともに”活躍するベヨネッタ、という新たなアクション性が産まれました。

 拷問具でオシオキするトドメの1発的な“トーチャーアタック”も、大魔獣の攻撃がなければ発動できないようになったのも大きい要素のひとつ。また、大魔獣といっしょに攻め込めるようなシステムになっているのが、プレイしていて絶妙だと感じたところ。コマンド入力で大魔獣の各種技を放つわけですが、これがボタンの先行入力がかなり効き、ようはアクションを事前に予約しておけるんですね。

 そのおかげで、大型の敵は大魔獣が制圧しつつ、小型の敵をベヨネッタが担当。またはひとつの敵をいっしょに攻撃するなど多彩な使い道があり、これがちょっと忙しいんですがド派手でメチャクチャ楽しい! なにより、これまで『ベヨネッタ』シリーズに登場していた大魔獣を操作できるというのが、ファンとしてもうれしいところでした。

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 性能もそれぞれ分かれていて、たとえば怪獣・ゴモラは動作は遅いのですがダイナミックかつ高威力の技が多く、その動作の遅さを活かしてベヨネッタといっしょに攻め込みやすい相棒となっています。ベヨネッタを代表する魔獣・暴力淑女のマダム・バタフライは、パンチやキックで戦うスタンダードでスピーディーに動ける魔獣単体で戦いやすい魔獣となっています。

 魔獣たちはベヨネッタたちといっしょで、スキルを習得することで技が開放されていきます。これにより、マダム・バタフライといっしょに攻め込みやすくなったりと、アクションにより幅を持たせられるのもポイント。ちなみにマダム・バタフライは飛び道具を放つ“魔導拳”、対空攻撃のような“蝶流拳”などがあります。思わず「おいおいマダム・バタフライが昇●拳したぞ!!」と、メチャクチャ笑えた要素でした(笑)。

 また、ベヨネッタがスキルを取得していけば、通常コンボのシメに魔獣が飛び出して追撃を放つ“ウィンクスレイブ”、ジャストガードの要領で放つと攻撃を跳ね返しながら魔獣が追撃する“アサルトスレイブ”なども使用できます。

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魔獣の姿になるデーモン・マスカレイド

 もうひとつの大きな要素が、魔獣たちとベヨネッタが同化する“デーモン・マスカレイド”。各武器に紐づいているアクションで、武器ごとに異なる姿となり、性能もまた違います。システムとしてデーモン・マスカレイドを説明するとややこしいのですが、簡潔に言うと、これまでのベヨネッタの共通システムの一部がデーモン・マスカレイドに置き換わった、という感じです。

 これまでのベヨネッタは、コンボの終わり際に魔獣の手足などを召喚する“ウィケッドウィーブ”を放つことができましたが、これがデーモン・マスカレイド状態でくり出す仕組みになりました。これまで“テクニック”として習得すると使用できた技たちも、デーモン・マスカレイド状態でくり出します。

 また、これまでベヨネッタは高速移動の“ビーストウィズイン”で黒豹の姿になり移動していましたが、これもデーモン・マスカレイドで各魔獣と合体した姿に変身。ジャンプボタン長押しでは、マダム・バタフライの力でフワフワと浮遊することができましたが、魔獣ごとのジャンプアクションをくり出せるようになりました。

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 つまり、武器ごとに共通システム部分の性能が変化するようになったのです。本作における四丁拳銃の“カラーマイワールド”は、マダム・バタフライとの武器。基本的にはこれまでのベヨネッタのシステムと変わらなく、スタンダードな感じ。

 一方で蜘蛛型魔獣ファンタズマラネアと紐づいたヨーヨー型武器“イグニスアラネアヨーヨー”は、蜘蛛の姿に変身。移動時には蜘蛛の姿になって、壁を伝って移動したりできます。また、ジャンプボタン長押しは、蜘蛛糸でスイングする高速移動ジャンプといった感じに。

 個性的な武器が数多く登場するのも『ベヨネッタ』シリーズの魅力ですが、デーモン・マスカレイドによりその特徴が際立った印象です。バトルだけでなく、探索時に武器の変更が重要になったりするシーンもあって、ゲーム全体の楽しさにつながっていると感じました。

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これまでとの違いについて

 ほかにも、些細な要素をご紹介。ウィッチタイムはこれまでと性能が若干異なります。ベヨネッタの代名詞とも言えるウィッチタイムは、敵の攻撃が当たる寸前で回避すると発動し、一定時間、自分以外の時間の流れが遅くなりました。本作では、相手の攻撃をより引き付けて成功させることで、画面に特殊エフェクトが発生して、より長いウィッチタイムが発動するようになりました。

 また、『ベヨネッタ2』ではゲージを溜めることで一時的に強化状態になれる“アンブラン・クライマックス”が登場しましたが、今回は未登場。代わりというわけではないですが、ゲージを溜めると放てる“マスカレイド・レイジ”という、デーモン・マスカレイド状態で超必殺技をくり出すものが新登場。非常にシンプルで使いやすいです。

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 武器はこれまで手足に装備できるか否か、という概念がありましたが、今回は各武器の装備がひとつの装備枠として固定されています。デーモン・マスカレイドが武器に紐づいているので、まあ混ざるわけにはいかないですからね。バトル中のAセット装備、Bセット装備の変更というのは健在です。

 ちなみに、習得して使える追加テクニックが共通システムではなくなったため、ウィケッドウィーブを使用しない技の“アフターバーナーキック”などは使えますが、ベヨネッタの“鉄山靠”などは性能の似た別の技に置き換えられているので、筆者は若干残念に思っていた部分もあります。が、まさかのマダム・バタフライが覚えてくれたので大満足です(笑)。

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新プレイアブル・ヴィオラ

 これまでもオマケ的な要素としてベヨネッタ以外が操作できることはありましたが、初の本格的プレイアブルキャラクターとして、ヴィオラが参戦。ヴィオラは新米魔女であるためか、若干扱いにくい部分があり、やや上級者向けの性能となっています。

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 ヴィオラは日本刀“魔舞太刀(まぶだち)”による剣戟と、爆発するダーツを駆使して戦います。基本的な性能はベヨネッタとだいたい同じような感じですが、最大の違いは回避でウィッチタイムが発動せず、ジャストガードでウィッチタイムが発動すること。発動タイミングはややシビアなので、ベヨネッタよりもウィッチタイムを使うのが難しいです。代わりに、通常ガードを持っていて、敵の攻撃を無傷で防ぐことができます。あまりにも連続攻撃されると、ガードが崩れてしまいますが。

 さらにヴィオラはデーモン・スレイブがない代わりに、刀に付いたストラップを触媒にして、ネコ型の魔獣・チェシャを呼び出せます。刀をブン投げて召喚するため、ヴィオラはその間、素手で戦うことになります。素手の場合のアクションも用意されているのが、豪華なところ! しかし刀がないので、ウィッチタイム発動が狙えず、ガード性能も大きく下がってしまうというデメリットも。

 といった感じでヴィオラは刀と素手を使い分けながら戦う、難度の高いキャラクター……なんですが、チェシャは呼び出している最中自動で戦ってくれるため、勝手にチェシャが全部倒してくれたりすることも。ZLボタンを押し続けるだけでいいので、素手状態の場合はある意味初心者向きとも言えます。

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Verseのリトライがしやすい!

 ちなみにですが、やり込みプレイヤー的にうれしかったところをご紹介しておきます。『ベヨネッタ』シリーズは、“Verse”というチェックポイント的なもので、通常のバトルシーンが区切られているのが特徴です。各Verseごとに戦闘が評価され、評価が高いほど、得られるゲーム内ポイントが増えます。

 本作では、各Verseクリアー時などに、表示される評価メダルの列が登場します。メダルの列は、ステージの進行に合わせて表示され、ときには空欄ができることも。空欄ができるということは、隠されたVerseを見逃しているというのが分かるわけです。そのため、ステージ進行中に引き返して、見逃していたVerseを探すことも可能です。

 また、Verseの評価は、Verse単位で保存されるようになり、チャプターをすべて通してプレイせずとも、高ランククリアーを狙えるようになったのは、やり込みプレイヤーにとってはかなりうれしい要素。

 さらに、各チャプター(ステージ)ごとに、Verseの途中から挑戦できるようになりました。これにより、取りこぼした要素をあとで回収するのが楽になったほか、最高ランク“ピュアプラチナ”を狙うのも楽になったのです。思い返すと、前作までは本当にたいへんでしたよね……。

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遊びが多すぎる!

 と、基本のアクション部分だけでメチャクチャ語ってしまいましたが、『ベヨネッタ3』はバトルアクションもさることがながら、とにかく“遊び”がものすごく詰め込まれています。あくまでほんの一部ですが、どんなものがあるのかそれぞれ解説していきます。

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ステージごとのシーンアクション!

 ストーリー進行に合わせて、別のゲームのような専用アクションが楽しめるのも、『ベヨネッタ』シリーズではおなじみの要素です。本作は魔獣がフィーチャーされていることもあり、各魔獣を使ったギミック・アクションがたっぷりと用意されています。

 たとえば序盤ではゴモラに乗って倒れゆくビルを滑ったり、船を両手足に装着してスケートにして移動したりと、もうハチャメチャ! 各魔獣ごとに超ユニークな展開もあり、もはや笑っちゃうくらい驚愕すること間違いナシ!

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隠しアイテムが多い!

 『ベヨネッタ』シリーズは、一部ステージに隠し要素が仕込まれていることもありましたが、『ベヨネッタ3』はもう全部に詰め込まれていると言っても過言じゃないです! 崖下を見たら乗れる足場があった、オブジェクトを殴ったらアイテムが貰えた、狭い通路に隠し小道があったなどなど、豊富すぎる探索が楽しめます!

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パズルやアスレチックも!

 鍵を探し出さないと開かない障壁や、連続攻撃を叩き込むことで解放される宝箱的存在、特定の場所に行ける隠しジャンプ台などもあります。何かありそうだな、と思った場所にはだいたい何か用意されているのが『ベヨネッタ3』なのです。ベヨネッタが子どもになるギミックも……!?

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コレクションアイテムもある!

 ステージ中には、3Dモデルを閲覧できるフィギュアや、 コンセプトアートが入っているカードパックなど、いくつかのコレクションアイテムが隠されています。取得することで、ギャラリーモードで自由に閲覧可能になります。これも探索のひとつで、とにかく数が多い!

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やり込み要素“修練”

 各チャプターごとに用意されたサブ目標“修練”の全達成を目指すというやり込み要素もあります。修練の達成条件は、チャプター初回挑戦時は表示されませんが、達成自体は可能です。チャプタークリアー後なら、その条件を確認できます。チャプターに合わせたユニークな条件が設定されているので、これを達成していくのも楽しいところ!

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裏チャプター・事象の残滓

 ナンバリングされたメインチャプターには、“魔女の血涙”という宝石を持つ魔女の使い魔たちが隠れています。カラス、ネコ、カエルの3匹を見つけ出してすべて捕まえると、“事象の残滓”という裏チャプターに挑めるようになります。

 事象の残滓はそのチャプターの同位体ですが、ボリューム自体は少なめのミニステージといった感じ。こちらにも“修練”があるほか、ベヨネッタやヴィオラなど、ほかのキャラクターも使用可能です。

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コスチューム変更も!

 ベヨネッタの衣装変更も、欠かせない要素です。本作にもいくつかのコスチュームが用意されていますが、とくに新しいのが、カラー変更がかなり自由になったこと。たとえばこれまではA、Bというようにコスチュームごとに異なるカラーを選ぶことはできましたが、今回は用意されたカラーパレットから髪や衣装、眼鏡のカラーチェンジができるようになりました。

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ヴィオラの部屋で…

 本作のチャプター選択画面は、ヴィオラの部屋という設定。地図にダーツを投げて、そのステージに行くというような演出になっています。この画面、じつはダーツを投げる場所は自由で、背景のギターに投げれば「ジャ~ン」とギターが鳴ったりと、ちょっとしたお遊び要素も。

 また、ショップでオブジェクトを買うと、ヴィオラの部屋が飾られていきます。これ、一部は並行世界のお土産という感じで、各世界に関係するものが買えたりするんです。また、コルクボードにはヴィオラが記念撮影したであろう写真も飾られていくのも、見ていて楽しいところ!

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フォトモードもアリ!

 ステージ挑戦中、またはムービーシーンでポーズをかけると、フォトモードを起動することが可能です。ステージ中の場合はカメラの画角なども自由に変更でき、いろいろな角度からベヨネッタなどを撮影可能です。ムービー中の場合は、画角は変えられませんが、フィルターなどの一部機能が使用できます。

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ジャンヌは2Dステルスアクション!

 と、いくつかの基本的な要素は紹介しましたが、も~っと遊びが詰め込まれているのが『ベヨネッタ3』です。その代表格とも言えるのが、ジャンヌが活躍するサイドチャプター! 横画面の2Dスクロールで進む、ステルスアクションとなっています。

 一部のシステムは通常バトルと同じなんですが、ゲーム自体がほぼ別モノ。隠れてステルスキルを狙ったり、特別な銃を拾って戦う、ギミックを解除して進んでいくなど、やれることも多いです。エレベーターや扉を使ったアクションは、さながら某名作タイトルを彷彿とさせてくれます。

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 全体的にはコミカルな作りになっていて、たとえばエレベーターにジャンヌが潰されると、ペラペラになってダメージを受けたり(笑)。また、扉の中にはシャワー室、トイレなどもあり、いろいろなジャンヌの反応が見れます。とくに感激したのは、キューティJに変身するシーンです(笑)。ジャンヌは初代から高校教師であり、裏では変身ヒーローをやってるんですよね、ふだんは。

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ボリューム満点×中身も濃厚!

 ほかにも紹介したいところはあるのですが、今回は割愛。シリーズ最高峰なのは間違いなく、アクションゲームのジャンルの中でもかなりのボリュームを誇り、さらにそれが“ただ長いだけ”とか、“引き延ばされて薄味”になっているのではなく、とにかく遊び応え満点で、なにもかも飽きさせない作りになっているのが、『ベヨネッタ3』なのです。

 また、それらを全部食べないといけないわけではなく、さっさとクリアーしたいという人は見逃してもいいように作られているのもポイントで、ゲームはかなりストレスフリー。チュートリアルの表示も抑えられていて、過度なチュートリアルがゲームを阻害していないのもポイントです。シリーズ史上でも、かなり遊びやすい作品だと思います。

 『ベヨネッタ』シリーズは、プラチナゲームズ開発ということもあり、難しい骨太アクションと思われているかもしれません。システムも、たくさんありますしね。本作には“カジュアル”難度という優しいモードがあり、さらに特定のアクセサリーを装備することで、ボタンを連打しているだけでオートコンボ&回避をしてくれる機能もあります。誰でも気軽に、アクションゲームの爽快感を楽しめるはずです。

 また、ベヨネッタという女性のセクシー具合から、ちょっと遊ぶのが恥ずかしいゲームに感じる人もいるかもしれませんが、本作より“ナイーブエンジェルモード”という、露出を抑える機能も用意されています。『ベヨネッタ』シリーズのセクシーな魅力というのはたしかにありますが、個人的にはコメディに近い要素だとも感じていて、そこで毛嫌いしている人は、躊躇せず遊んでほしいですね。

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ちなみに魔獣の説明画面はヴィオラの解説付きで、怪獣図鑑風になっていたりと、読み物系も遊びまくり! なんなのハイヒールの足跡って(笑)。