『モンハン』といっしょに購入するユーザーも多かった

 2008年(平成20年)10月16日は、プレイステーション・ポータブルのPSP-3000シリーズが発売された日。本日で発売から15周年を迎えたことになる。

 PSP-3000は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)が初めて発売した携帯型ゲーム機プレイステーション・ポータブル(PSP)の3バージョン目に当たるモデルのこと。

PSP(PSP-3000)が発売15周年。最高クラスの液晶ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機の最終モデル【今日は何の日?】

 PSPは発売された時期に応じてバージョンが異なり、初期型のPSP-1000(2004年12月12日発売)、中期型のPSP-2000(2007年9月20日発売)、最終モデルである本機PSP-3000の3バージョンが発売されている。すべて合算した全世界累計販売台数は7640万台以上(2012年3月31時点)となっており、当時非常に人気の高いハードのひとつだったことがうかがえる。

 PSP最大の特徴はゲームのプレイだけにとどまらず、動画や音楽などを再生できるメディアプレイヤーとしても活用できた点。現代に当てはめると丁度スマートフォンに似た働きができたので、時代を先取りしていたユーザーは本機をマルチメディア端末として使用していたのではないだろうか。

 PSP-3000では新たにマイクが本体に内蔵されたため、ヘッドセットなしでもスカイプなどのコミュニケーションツールを利用するなんてこともできたようだ。筆者の場合はtorneを使ってテレビ番組を転送し、通勤中にPSPで視聴するといった使いかたをずっと続けていた覚えがある。

PSP(PSP-3000)が発売15周年。最高クラスの液晶ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機の最終モデル【今日は何の日?】

 本機発売のタイミングに合わせて、PSPから直接アクセスが可能なPlayStation Storeがサービスをスタート。いまでは当たり前に利用しているネット上のサービスは、このころから本格化していった。その後、PSP向けのビデオコンテンツやコミックなども配信されてデジタルコンテンツが徐々に充実化していくこととなる。

 PSPはバージョンが上がるごとにかなりの性能アップが行われていたのもうれしかったポイントだ。大幅な軽量化・薄型化はPSP-2000の時点で実現していたため、パッと見ではよくわからなかったのだが、PSP-3000の側面には丸みがあって手に持った際にぴったり馴染むような形になっていた。

 ゲーマーとして何よりありがたかったのは、液晶ディスプレイのコントラスト比や応答速度、色域が当時の携帯型ゲーム機としては最高クラスのクオリティーを実現してくれたこと。なかでも応答速度の高速化は残像感を大きく軽減してくれたはずなので、うれしく思ったユーザーが多かったに違いない。

 初期のカラーバリエーションはピアノ・ブラック、パール・ホワイト、ミスティック・シルバーの3カラー。後に5カラー追加されたほか、限定モデルやソフト同梱モデルも多数発売された。なかでも“モンスターハンターポータブル 3rd ハンターズモデル”は激アツ。

 何せ付属するバッテリーパックが2200mAhと通常モデルの1200mAhよりも1000mAhも増えていたため長時間プレイにも対応。マットなボディーになっていて指紋などが目立たたない作りなのもよかった。さらに、本体背面がグリップしやすいように出っ張っていたり、アナログパッドが滑りにくいようにへこんでいたりするなど、かゆいところに手が届く仕様になっていた。

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アナログパッドが使い込まれた“モンスターハンターポータブル 3rd ハンターズモデル”
PSP(PSP-3000)が発売15周年。最高クラスの液晶ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機の最終モデル【今日は何の日?】
ピアノ・ブラック
PSP(PSP-3000)が発売15周年。最高クラスの液晶ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機の最終モデル【今日は何の日?】
パール・ホワイト
PSP(PSP-3000)が発売15周年。最高クラスの液晶ディスプレイを備えた携帯型ゲーム機の最終モデル【今日は何の日?】
ミスティック・シルバー

 2009年11月1日には、PSP独自の光ディスクであるUMD(ユニバーサル・メディア・ディスク)を廃止して時代を10年は先取りしたPSP goが発売。PSPとしてのシリーズはPSP goが最後のマシンとなり、プレイステーション Vitaへと受け継がれていった。

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