目的
物理ボリュームを別のディスク・セットに移動します。
概要
tkadmin move pvol -server server_name physical_volume_name number_of_regions
{{source_disk_name source_disk_offset region_size destination_disk_name
destination_disk_offset}...}
引数
- -server server_name
- コマンドによって影響されるサーバーを指定します。これはサーバーが構成されたときに指定された名前であることが必要です。
- physical_volume_name
- 移動する物理ボリュームを指定します。
- number_of_regions
- 物理ボリュームの領域の数 (整数) を指定します。多くの場合、領域の数は 1 から 4 ですが、使用可能なディスク・スペース上で許容される最大まで増やすことができます。
- source_disk_name
- オープン・システムでは、ソース領域を格納しているディスクの絶対パス名を指定します。
指定される名前は、ディスクの初期化に使用されたものと同じ名前でなければなりません。
Windows では、物理ディスク全体、論理ディスク・ドライブ、または使用されているオペレーティング・システム・ファイルの絶対パス名を指定します。
Windows では、ディスクは PHYSICALDRIVEnumber_of_drive の形式で指定された物理ディスク全体 (例えば PHYSICALDRIVE3)、drive_name の形式で指定された論理ディスク・ドライブ (例えば D:)、またはドライブ名を含めたオペレーティング・システム・ファイルの絶対パス名 (例えば D:¥filevol1) です。この引数は各領域に指定されます。
注: Windows システムで、物理ディスク全体を使用している場合、必ず、物理ディスクに構成済みの区画が含まれていないようにする必要があります。
- source_disk_offset
- ソース領域が始まるディスクに対するオフセット (ページ単位) を指定します。
ページのサイズは 4K と定義されます。この引数は各領域に指定されます。
- region_size
- 移動される領域のサイズ (ページ単位) を指定します。この値は大幅に変わることがあります。
1 ページは、有効な最小値です。最大値は、ディスクのサイズと使用量によって変わります。
領域のサイズは、チャンク・サイズよりも小さくできません。
この引数は各領域に指定されます。
- destination_disk_name
- オープン・システムでは、この領域の移動先であるディスクを指定します。
指定される名前は、ディスクの初期化に使用されたものと同じ名前でなければなりません。
Windows では、物理ディスク全体、論理ディスク・ドライブ、または使用されているオペレーティング・システム・ファイルの絶対パス名を指定します。
Windows では、ディスクは PHYSICALDRIVEnumber_of_drive の形式で指定された物理ディスク全体 (例えば PHYSICALDRIVE3)、drive_name の形式で指定された論理ディスク・ドライブ (例えば D:)、またはドライブ名を含めたオペレーティング・システム・ファイルの絶対パス名 (例えば D:¥filevol1) です。この引数は各領域に指定されます。
注: Windows システムで、物理ディスク全体を使用している場合、必ず、物理ディスクに構成済みの区画が含まれていないようにする必要があります。
- destination_disk_offset
- 移動された領域が始まるディスク上のオフセット (ページ単位) を指定します。
ページのサイズは 4K と定義されます。この引数は各領域に指定されます。
説明
tkadmin move pvol コマンドは、物理ボリュームをバッキングする領域を、新しいストレージ・ロケーションに移動します。
データを保管することになる宛先の領域を、現在使用されている領域とオーバーラップさせることはできません。
領域のサイズは一定に保たれます。つまり、宛先の領域のサイズは、ソース領域のサイズと等しくなります。
論理ボリュームを復元できるようにするには、その前にこれを機能ディスクによりバッキングする必要があります。
この状態を達成する 1 つの方法として、物理ボリュームの領域を非機能ディスクから機能ディスクに移動させるというやり方があります。
物理ボリュームはこのコマンドで移動できます。
注意
物理ボリュームを論理ボリュームにマップした場合、論理ボリュームを使用不可にする必要があります。
(サーバーを管理モードで始動する必要があります。)
例
オープン・システム
次のコマンドは、それぞれサイズが 100 ページである物理ボリューム pvol5 の 2 つの領域を移動します。
領域 1 はディスク /dev/rsd1f のオフセット 0 からディスク /dev/rsd1g のオフセット 0 に移動されます。領域 2 はディスク /dev/rsd1f のオフセット 100 からディスク /dev/rsd1g のオフセット 100 へ移動されます。
% tkadmin move pvol pvol5 2 /dev/rsd1f 0 100 /dev/rsd1g 0 /dev/rsd1f ¥
100 100 /dev/rsd1g 100
注: AIX®論理ボリューム管理を使用している場合は、このコマンドを使用しないでください。
Windows
次のコマンドは、それぞれサイズが 100 ページである物理ボリューム pvol5 の 2 つの領域を移動します。
領域 1 は論理ディスク・ドライブ D: のオフセット 0 から論理ディスク・ドライブ E: のオフセット 0 へ移動されます。領域 2 は論理ディスク・ドライブ D: のオフセット 100 から論理ディスク・ドライブ E: のオフセット 100 に移動されます。
C:¥> tkadmin move pvol pvol5 2 D: 0 100 E: 0 D: 100¥
100 E: 100