[Linux]

Red Hat Enterprise Linux 5 のインストール準備

Red Hat Enterprise Linux® バージョン 5 システムで WebSphere® Application Server をインストールするための準備を行うには、追加のステップを実行する必要があります。

始める前に

Linux システムのインストール準備のすべてのステップを実行します。これらのステップは すべての Linux システムに共通です。

このタスクについて

Linux システムにインストールするために必要な共通のステップに加えて、Red Hat Enterprise Linux バージョン 5 ではシステム固有のステップがいくつか必要です。

前提条件パッケージがインストールされていることを確認します。 Linux パッケージの登録制限によって、前提条件チェッカー・プログラムが Linux システム上で前提条件パッケージを検査できません。詳しくは、Linux パッケージのインストールと検証を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux バージョン 5 オペレーティング・システムで、セキュリティー強化された Linux (SELinux) を使用可能にした場合、以下の事項を考慮してください。
  • SELinux が使用可能かつ実行済みの状態で製品を CD からインストールする場合は、以下のオプションを使用して CD をマウントする必要があります。
     -o context=system_u:object_r:textrel_shlib_t
  • SELinux が使用不可の状態で製品をインストールした後に SELinux を使用可能にする場合は、システムのリブート時にファイル・ラベルがリセットされます。この場合、app_server_root/properties/install/script/ に格納される relabel_linux.sh スクリプトを実行して、製品ランタイム・ファイルのラベルを再作成する必要があります。システムのリブートを必要としないコマンド setenforce でセキュリティー・モードを変更した場合、relabel_linux.sh コマンドの実行は必要ありません。

手順

  1. すべてのハードウェア・プラットフォーム用にパッケージをインストールします。

    以下のパッケージをハードウェア・プラットフォームのいずれかにインストールします。

    compat-libstdc++-33-3.2.3-61
    C++ ランタイム互換性に必要です。GSKit、Java™ 2 Software Development Kit (SDK)、および Web サーバー・プラグインのようなコンポーネントによって使用されます。
    compat-db-4.2.52-5.1
    IBM® HTTP Server に必要です。モジュールのいくつかは、このパッケージに含まれているライブラリーを使用します。
    gtk-2.18.9-4
    gtk2-2.10.4-29.el5
    IBM WebSphere Installation Factory および IBM Installation Manager に必要です。
    gtk2-engines-2.18.4-5
    IBM WebSphere Installation Factory および IBM Installation Manager に必要です。
    ksh-20080202-14
    IBM HTTP Server に必要です。
    libXp-1.0.0-8
    グラフィカル・ユーザー・インターフェース用の印刷機能を提供する Java 2 SDK に必要です。このパッケージがない場合、InstallShield for Multiplatforms (ISMP) のような Swing ベースのアプリケーションおよび AWT ベースのアプリケーションは、インスタンスを生成することができません。
    libXmu-1.0.2-5
    libXtst-1.0.1-3.1
    pam-0.99.6.2-3.26.el5
    rpm-build-4.4.2.37.architecture.e15 以降
    elfutils-0.125-3.el5
    elfutils-libs-0.125-3.el5
    libXft-2.1.10-1.1
    ユーザー・インターフェースを使用してアプリケーション・サーバーをインストールするために必要です。
    libstdc++-4.1.2-48

    これらのパッケージは、Red Hat Enterprise Linux 5 オペレーティング・システムの一部ですが、デフォルトではインストールされないことがあります。Red Hat が正誤表として新規のパッケージを提供している場合は、これら のどのパッケージの後続のリリースもインストールすることができます。

  2. 32 ビットおよび 64 ビット・アプリケーションの両方を実行できる ハードウェア・プラットフォーム用のパッケージを選択します。

    32 ビット・アプリケーションと 64 ビット・アプリケーションの両方を実行できるハードウェア・プラットフォームには、Opteron、EM64T、IBM i、pSeries (PowerPC®)、および zSeries (64 ビット) のマシンが含まれています。

    デフォルトでは、RHEL 5 は これらのプラットフォーム上に 64 ビット・ランタイム・サポートのみをインストールします。 ただし、WebSphere Application Server バージョン 8.x 製品およびパッケージに付属しているさまざまなアプリケーションでは、32 ビット・ランタイム・サポートも必要とします。そのため、32 ビット・ランタイム・ サポートをインストールしなければなりません。

    RHEL 5 のインストール中にパッケージのカスタマイズを選択して、 以下の必要な 32 ビット・パッケージをインストールします。 または、グラフィック端末から system-config-packages コマンドを発行して、 既存の RHEL 5 システム上でパッケージをカスタマイズします。

    システム・カテゴリーで、Compatibility Architecture Support をインストールします。 32 ビットおよび 64 ビット・アプリケーションの両方で使用するために C または C++ ライブラリーを構築したい場合は、オプションで、開発カテゴリーの Compatibility Architecture Development Support をインストールします。

    32 ビットおよび 64 ビット・アプリケーションの両方をサポートするプラットフォームは、以下のパッケージの 32 ビットおよび 64 ビット・バージョンの両方を必要とします。
    • compat-libstdc++-33-3.2.3-61
    • compat-db-4.2.52-5.1
    • gtk2-2.18.9-4
    • gtk2-engines-2.18.4-5
    • libstdc++-4.1.2-48
    • libXft-2.1.10-1.1
    • libXp-1.0.0-8
    • libXmu-1.0.2-5
    • libXtst-1.0.1-3.1
    • pam-0.99.6.2-3.26.el5

    rpm -qa | grep package_name コマンドを実行して、それぞれ のパッケージの両方のバージョンがあることを確認します。 package_name 変数には各パッケージの名前を入れます。

    コマンドへの応答で、インストール済みパッケージが表示されます。 各パッケージから 2 つの応答が得られない場合は、1 つのバージョンのパ ッケージしかインストールされていないということです。 そこで、欠落しているパッケージをインストールしなければなりません。

  3. 特定のプラットフォーム用の追加パッケージをインストールします。

    すべてのプラットフォームに共通なパッケージに加えて、WebSphere Application Server 製品およびパッケージをインストールする前に、32 ビットおよび 64 ビット・アプリケーションを実行できるハードウェア・プラットフォーム上に、以下のパッケージをインストールします。

    x86 プラットフォームおよび Opteron または EM64T プラットフォーム: compat-libstdc++-296-2.96-138
    compat-libstdc++ パッケージは、C++ ランタイム互換性に必要です。 このパッケージは、GSKit、Java 2 SDK、および Web サーバー・プラグインのようなコンポーネントで使用されます。
    z/Series プラットフォーム: compat-libstdc++-295-2.95.3-85
    compat-libstdc++ パッケージは、C++ ランタイム互換性に必要です。 このパッケージは、GSKit、Java 2 SDK、および Web サーバー・プラグインのようなコンポーネントで使用されます。

    64 ビット z/Series ハードウェア・プラットフォームに、パッケージの 32 ビット・バージョンおよび 64 ビット・バージョンの両方をインストールします。

タスクの結果

必要なパッケージをすべてインストールしないと、インストールは予定どおり実行されません。エラー・メッセージが、欠落ライブラリー、グラフィカル・インターフェースがロードできないこと、またはインストール中に発生したそれ以外のエラーを示します。

次のタスク

この項目のステップを完了したら、Linux システムのインストール準備の「次の作業」に進みます。