データベース・システムと Windows Management Instrumentation の統合

Windows Management Instrumentation (WMI) は、パフォーマンス・カウンターを使用し、組み込み PerfMon プロバイダーを使用して、スナップショット・モニターにアクセスできます。

WMI は、組み込みレジストリー・プロバイダーを使用して、プロファイル・レジストリー変数にアクセスできます。

WMI Software Development Kit (WMI SDK) には、 以下の複数の組み込みプロバイダーが含まれています。

  • PerfMon プロバイダー
  • レジストリー・イベント・プロバイダー
  • レジストリー・プロバイダー
  • Windows イベント・ログ・プロバイダー
  • Win32 プロバイダー
  • WDM プロバイダー

WMI は、組み込みの Windows イベント・ログ・プロバイダーを使用して、イベント・ログ内のデータベース・エラーにアクセスできます。

データベース・システムには、以下の管理対象オブジェクトにアクセスするための、WMI 管理プロバイダーとサンプルの WMI スクリプト・ファイルがあります。

  1. 分散インスタンスを含むデータベース・サーバーのインスタンス。 以下の操作を実行できます。
    • インスタンスの列挙
    • データベース・マネージャー・パラメーターの構成
    • データベース・サーバー・サービスの開始/停止/状況照会
    • 通信のセットアップまたは確立
  2. データベース。 以下の操作を実行できます。
    • データベースの列挙
    • データベース・パラメーターの構成
    • データベースの作成/ドロップ
    • データベースのバックアップ/リストア/ロールフォワード

WMI アプリケーションを実行する前に、WMI プロバイダーをシステムに登録する必要があります。 以下のコマンドを入力して登録を行います。

  • mofcomp %DB2PATH%¥bin¥db2wmi.mof

    このコマンドはデータベース WMI スキーマの定義をシステムにロードします。

  • regsvr %DB2PATH%¥bin¥db2wmi.dll

    このコマンドは、データベース WMI プロバイダー COM DLL を Windows に登録します。

どちらのコマンドでも、%DB2PATH% はデータベースのインストール・パスであり、db2wmi.mof は WMI スキーマ定義が含まれている .MOF ファイルです。

WMI インフラストラクチャーを統合することには、以下のような複数の利点があります。

  1. WMI 提供のツールを使用すれば、Windows ベースの環境でデータベース・サーバーを管理するためのスクリプトを簡単に作成できます。 インスタンスのリスト、データベースの作成とドロップ、構成パラメーターの更新などの単純なタスクを実行するための、サンプルの Visual Basic スクリプトが提供されています。 これらのサンプル・スクリプトは、 Db2® Application Development for Windows 製品に含まれています。
  2. WMI を使用して多くのタスクを実行する強力な管理アプリケーションを作成できます。 タスクには以下のものがあります。
    • システム情報の表示
    • データベース・パフォーマンスのモニタリング
    • データベース・システム・リソース使用量のモニタリング
    このタイプの管理アプリケーションを使って、システム・イベントとデータベース・イベントの両方をモニターすることにより、データベースをよりよく管理できます。
  3. 既存の COM および Visual Basic プログラミングの知識とスキルを活用できます。 COM または Visual Basic インターフェースにより、 プログラマーは、エンタープライズ管理アプリケーションの開発時間を短縮できます。