仮想プロセッサー・コア (VPC)

9.2.11 から使用可能。

仮想プロセッサー・コア (VPC) は、 IBM 製品のライセンス・コストを決定するために使用される単位です。 これは製品で使用できる仮想コア (vCPU) の数を基準としています。 vCPU とは、仮想マシンに割り当てられる仮想コア、またはサーバーが仮想マシン用に区画化されていない場合に物理プロセッサー・コアに割り当てられる仮想コアです。

注: License Metric Tool は、VPC サブキャパシティーのみを報告します。 サブキャパシティー・ライセンスの要件について詳しくは、 Passport Advantage® 仮想化キャパシティー (サブキャパシティー) ライセンスを参照してください。

各仮想化タイプでのサブキャパシティー・カウントのルールについては、 仮想化キャパシティーのライセンス・カウント・ルールを参照してください。 パブリック・クラウドでのサブキャパシティー・カウントのルールについては、 IBM 適格パブリック・クラウド BYOSL ポリシー」を参照してください。

9.2.27 固定 VPC 値

一部の IBM 製品のライセンス交付モデルでは、例えば、製品インスタンスがウォーム・スタンバイ・モードで実行される場合などに、固定数の VPC を消費することが定義されています。 そのような製品インスタンスによるメトリック使用量を報告するには、それらのインスタンスに VPC ウォーム・スタンバイ・メトリックを割り当てます。 詳しくは、 ウォーム・スタンバイ・モードで実行されているインスタンスの PVU および VPC の固定値を参照してください。

シナリオ

以下のシナリオは、さまざまな状況下での vCPU 数のカウント方法を示しています。 これらの計算はサンプル値に基づくものであり、あくまで例として参照してください。

シナリオ 1: 物理サーバー上の VPC
IBM MQ ソフトウェアが、2 つのプロセッサーを持つサーバー上にインストールされています。 各プロセッサーには 8 個の物理コアがあり、これによりコアは合計 16 個になります。 ライセンスの対象となる vCPU 数は 16 です。
フルキャパシティー、1 台のサーバー上の物理コア
シナリオ 2: 2 台の仮想マシン上の VPC

2 つのプロセッサーがあるサーバー上に 2 つの VM がデプロイされています。 各プロセッサーには 8 個の物理コアがあり、これによりコアは合計 16 個になります。 各 VM には 10 個の vCPU が割り当てられています。

WebSphere ソフトウェアが一方の VM にのみインストールされており、10 個の vCPU に対するアクセス権限を保持しています。 ライセンスの対象となる vCPU 数は 10 です。 IBM MQ ソフトウェアは両方の VM にインストールされており、20 個の vCPU に対するアクセス権限を保持しています。 物理コアの数が VM に割り当てられている vCPU 数よりも少ないため、ライセンスの対象となる vCPU 数の上限は 16 となります。

サブキャパシティー、2 つの仮想マシン

シナリオ 3: VM マネージャーが定義されていない仮想環境における VPC
重要: このシナリオでは、VM マネージャーへの接続がないため、デフォルトのサブキャパシティー・カウントが適用されます。 IBM は、デフォルトのサブキャパシティー・カウントに基づいて計算されたサブキャパシティー値を含む監査レポートを受け入れます。お客様がサブキャパシティーに不適格であると見なされたり、フルキャパシティーに対して責任を負うと見なされることはありません。 詳しくは、 デフォルトのサブキャパシティー・カウント および VM マネージャーの管理を参照してください。

2 つのプロセッサーがあるサーバー上に 2 つの VM がデプロイされています。 各プロセッサーには 8 個のコアがあるため、物理コアの合計は 16 個になります。 一方の VM には 12 個の vCPU が割り当てられています。 もう一方の VM には 10 個の vCPU が割り当てられています。 これにより、vCPU の合計は 22 個になります。 IBM MQ ソフトウェアは両方の VM にインストールされます。

キャパシティー、VM マネージャーなし

VM マネージャーへの接続が定義されていない場合、 License Metric Tool は、VM がデプロイされているサーバー上のソケット数および物理コア数に関する情報にアクセスできません。 同製品がアクセスできるのは、各 VM に割り当てられている vCPU 数に関する情報だけです。 IBM MQ ソフトウェアがアクセス権限を持つ vCPU の合計数は、サーバー上で使用可能な物理コアの数を超えています。

VM マネージャーへの接続が定義されていない場合、ライセンスの対象となる vCPU 数は 22 です。 接続が定義されている場合は、22 個 の vCPU が 16 個の物理コアに制限されるため、ライセンスの対象となる vCPU 数は 16 です。