jobs コマンド
目的
現行セッションのジョブの状況を表示します。
構文
Description
jobs コマンドは、現行シェル環境で開始されたジョブの状況を表示します。 JobID パラメーターで特定のジョブを指定しないと、すべてのアクティブ・ジョブの状況情報が表示されます。 ジョブの終了が報告されると、シェルは現行シェル環境で認識されるプロセス ID のリストからそのジョブのプロセス ID を除去します。
/usr/bin/jobs コマンドは、それ自体のコマンド実行環境で操作しても、操作対象となるジョブがその環境内にないので機能しません。 このため、jobs コマンドは Korn シェル (POSIX シェル) の正規組み込みコマンドとして実現されています。
-p フラグを指定すると、出力は、各プロセス ID ごとに 1 行の情報で構成されます。フラグを指定しない場合、標準出力は以下のフィールドを含む複数行となります。
項目 | Description |
---|---|
job-number | wait、fg、bg、kill の各コマンドで使用するプロセス・グループ番号を示します。 これらのコマンドと共に使用する場合は、ジョブ番号の接頭部として % (パーセント記号) を使用してください。 |
current | + (正符号) は、fg コマンドまたは bg コマンドのデフォルトとして使用されるジョブを識別します。
また、このジョブ ID は %+ (パーセント記号、正符号) または %% (2 つのパーセント記号) を使用して指定することもできます。
- (負符号) は、現在のデフォルト・ジョブが存在する場合にデフォルトとなるジョブを識別します。また、このジョブ ID は %- (パーセント記号、負符号) を使用して指定することもできます。 他のジョブの場合、current フィールドはスペース文字になります。+ と - では、それぞれのジョブを 1 つずつしか指定できません。 延期されたジョブが 1 つあれば、そのジョブが現行ジョブになります。延期されたジョブが 2 つ以上あると、直前のジョブも延期されます。 |
state | 次のいずれかの値を表示します (POSIX ロケール内)。
|
command | シェルに与えられた、関連付けされているコマンド。 |
-l フラグを指定すると、プロセス・グループ ID が入っている 1 フィールドが state フィールドの前に挿入されます。 また、1 つのプロセス・グループ内に複数のプロセスがある場合、 job-number および command フィールドのみを使用して、別の行に出力されることがあります。
フラグ
項目 | Description |
---|---|
-l | (小文字の L) 各ジョブに関する詳細情報をリストします。この情報には、ジョブ番号、現行ジョブ、プロセス・グループ ID、状態、そのジョブを開始したコマンドなどが含まれます。 |
-n | 最終通知以後に停止あるいは終了したジョブだけを表示します。 |
-p | 選択されたジョブのプロセス・グループ・リーダーのプロセス ID を表示します。 |
デフォルトでは、jobs コマンドは、停止したすべてのジョブ、バックグラウンドで実行中のすべてのジョブ、変更された状況がシェルによって報告されないすべてのジョブの状況を表示します。
終了状況
次のような終了値が戻されます。
項目 | Description |
---|---|
0 | 正常終了。 |
>0 | エラーが発生しました。 |
例
- 現行環境内のジョブの状況を表示するには、以下のように入力します。
画面には、次の出力のようなレポートが表示されます。jobs -l
+[4] 139 Running CC - C foo c& -[3] 465 Stopped mail morris [2] 687 Done(1) foo.bar&
- 名前が「m」で始まるジョブのプロセス ID を表示するには、次のように入力します。
画面には、例 1 で報告されたジョブを使用して、次のプロセス ID が表示されます。jobs -p %m
465
ファイル
項目 | Description |
---|---|
/usr/bin/ksh | Korn シェルの jobs 組み込みコマンドが入っています。 |
/usr/bin/jobs | jobs コマンドが入っています。 |