ファイルの MD5 チェックサムの確認方法 : md5sum, digest, csum, fciv

Answer

MD5 チェックサムまたは MD5 ハッシュ値による確認は、sum や cksum コマンドで得られるチェックサムよりもセキュアな代替方法です。
sum や cksum コマンドは巡回冗長検査 (CRC) メカニズム (32 ビット長) に基づいたファイルの整合性ユーティリティで、このメカニズムは衝突が起きやすいといえます。

この文書では、あるマシンから "binary.file" ファイルをネットワーク共有ドライブにコピーし、異なったプラットフォームにおいて MD5 チェックサムを確認する方法を紹介します。
以下全てのケースで、このファイルに対する MD5 チェックサムは次の値です。: 0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60


LINUX: md5sum fileName

Linux では md5sum ユーティリティーが使用できます。

aemtux1:/ % md5sum binary.file
0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60 binary.file

このユーティリティーは以下の rpm パッケージで提供されます。 (バージョン番号は Linux インストールに依存しているため、パッケージ名がキー要素です。)

% rpm -qf /usr/bin/md5sum
coreutils-5.2.1-23.13


AIX: csum -h MD5 fileName

AIX ではネイティブな "md5sum" はありませんが、MD5 ハッシュ関数は csum で確認できます。(AIX 5.3 以降)
csum -h MD5

aemaix1:/ % csum -h MD5 binary.file
0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60 binary.file


SOLARIS: digest -a md5 -v fileName

Solaris ではネイティブな "md5sum" はありませんが、digest が使用できます。

aemsun4:/ % digest -a md5 -v binary.file
md5 (binary.file) = 0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60


HP-UX: md5sum fileName

HP-UX MD5 Secure Checksum
製品の詳細および仕様
概要
HP-UX MD5 セキュア・チェックサム A.01.01.02 バンドル (バンドル名 MD5Checksum) は、標準メッセージ・ダイジェスト 5 (MD5) アルゴリズムに基づいたファイル整合性ユーティリティと API を提供します。MD5 チェックサム・バンドルは、別にインストールされる以下の2つのコンポーネントから成ります。
- HP-UX MD5sum (md5sum チェックサム・コマンド)
- HP-UX LibCryptX (MD5 API を提供する libcryptx ライブラリー)

md5sum コマンドは MD5 アルゴリズムに基づいており、128 ビットのメッセージ・ダイジェストを生成します。 md5sum コマンドはネットワークを介してダウンロードしたファイルの整合性を確認できます。 md5sum コマンドは、ファイル間の比較や整合性の確認にも使用できます。


WINDOWS: md5sum fileName または fciv -md5 fileName

Microsoft 社 は MD5 ハッシュ値を生成するサポート対象のツールを提供していません。
以下の2通りの方法があります。

a) md5sum ユーティリティーは、Unix の有用なユーティリティーを模倣する UnxUtils.zip と UnxUpdates.zip パッケージ に含まれます。これらのパッケージで提供されるユーティリティーの詳細はダウンロード・リンクをご参照ください。
GNU utilities for Win32

実行例:
H:\> md5sum binary.file
0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60 *binary.file


b) Microsoft 非サポートのユーティリティー "fciv"

可用性とファイル チェックサム整合性検証ユーティリティの説明

ファイル・チェックサム整合性検証 (FCIV) は、ファイルの暗号化ハッシュ値を計算・確認するコマンドプロンプト・ユーティリティーです。
FCIV は、MD5 または sha-1 暗号化ハッシュの値を計算できます。これらの値は画面に表示され、その後の使用および検証用に XML ファイル データベースに保存できます。

実行例:
H:\62570,379,000\2011-01-21> fciv -md5 binary.file
//
// File Checksum Integrity Verifier version 2.05.
//
0c4627e70d168f7f78257e6dd01fdb60 binary.file

注意:
この technote を執筆中、fciv ユーティリティーは複数の Windows システムで実行できることを確認しましたが、以下のエラーが発生する場合があります。非サポートのツールですのでリスクを考慮の上ご使用ください。

Error during CryptAcquireContext.
Error msg : An internal error occurred.


原文: Flash (Alert) : 1496703
How to get the MD5 checksum for a file: md5sum, digest, csum, fciv
※ 最新の情報は原文をご参照いただくことをお勧めいたします。

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