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黒船来航瓦版 (くろふねらいこうかわらばん)

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 ペリーの1853(嘉永6)年6月来航、翌年の再来航によって、江戸幕府は開国を余儀なくされ、その来航に際しおびただしい数の瓦版がつくられた。江戸時代に「読売」「一枚摺」「摺物」と呼ばれた「瓦版」は、明治時代以降に定着したといわれる。
 この黒船来航瓦版は画面中央に船体を大きく配し、3本の大きいマストやアメリカ国旗、推進用の外輪、煙突などを描き、船上には船員が小さく描かれ、船体の大きさが強調されている。上部の1本目と2本目マストの間に「蒸気船」と書かれ、2本目マストの上辺りに黒船の長さ、巾、帆柱数、石火矢(大砲)の数、煙出(煙突)長さ、外輪の径、乗員数(360人)が書かれ、その左右に幕府の旗本や大名などの名が記される。

時 代
江戸時代 19世紀
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