内容説明
ゾロアスター教の聖典をアヴェスタ語原文から全訳!紀元前1000年頃、ゾロアスターによって西アジアで創始され、キリスト教、イスラム教などの諸宗教に多大な影響を与えた世界最古の創唱宗教の根本テキストを完全訳。人類史に屹立する壮大な神々への賛歌。
目次
第1部 ガーサーと「七章のヤスナ」
第2部 ヤスナ
第3部 ウィスプラド
第4部 ウィーデーウダード
第5部 ヤシュト
第6部 小アヴェスタ
著者等紹介
野田恵剛[ノダケイゴウ]
1950年、香川県生まれ。専門はイラン語学。1973年大阪外国語大学ペルシア語科卒。1976年名古屋大学大学院博士課程中退。名古屋大学助手、中部大学助教授を経て教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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記憶喪失した男
11
ゾロアスター教の聖典アヴェスタの全訳。あまりにも古代文献すぎて読みづらい。ちくま学芸文庫の「原典訳アヴェスタ」が部分訳だったので、ゾロアスター教について誤解しているかもしれないという心配は減った。2022/04/17
mittsko
7
野田恵剛先生による文句なしの大偉業!アヴェスタ語からの直接邦訳、しかも本邦初の完訳。底本は「ドイツのイラン・インド学者ゲルトナーが校訂したテキスト」で、一部を削除、および追加したと「訳者まえがき」にある。お一人でこの仕事というのが、人間離れしているというか、良い意味で「心胆寒からしめる」というか、とにかく絶句です。訳業とアヴェスタ理解の仔細については、無論ボクのような素人が口を出せるところなど皆無。今後、ゾロアスター教について触れるときには、常に参照させていただきます。もう、ありがとうございます!としか…2023/12/27
鏡裕之
4
ちくま学芸文庫から出ている『アヴェスター』は、全訳ではない。全編を翻訳したもの、すなわち「完訳」と言えるものは、国書刊行会から出された本書のみ。しかも、英訳やドイツ訳からの翻訳ではなく、原典からの翻訳。その意義が値段に表れている。高価だが、紛れもなく本書は知的な財産だ。訳者の野田先生と出版社の国書刊行会に拍手を贈りたい。2021/01/02
樒
2
物凄く読み易かった。 日本語で躓かないのは勿論、表現がすっと入って来てイメージし易い。適宜補われる言葉が読み進める上でジャスト。文字の配置や大きさも今の自分に優しかった。翻訳に感謝。この方、文法書も書かれているのか…読んでみたくなってしまう。2020/10/11