ポメラは、2008年の初代機登場以来、主に職業的に文章作成をする人に愛されてきたデジタルメモです。
コンパクトで持ち運びに便利、いつでもサッと出してすぐにテキストを作成。文書作成に特化したこのガジェットは、ライターや小説家などから、これまでずっと支持を受けてきました。
それは、プロのニーズに応える各種条件を満たしたうえで「ネットに接続していない」「文章を書く以外の機能がほぼない」という希有な特徴が評価されてのことでしょう。
この「ネットに接続されていない」という点こそが、まさしく文具的だと言えます。
新機種「DM250」も、ポメラのこれまでの美点を踏襲しながら、エディター専用機としてより洗練され、進化したものです。
たとえばキーアサインの変更機能や、ダイヤモンドカーソルの採用。
それに前機種「DM200」から、日本語入力システムATOK for pomera[ Professional ]をさらに強化するなど、ハードウェアキーボードで文書作成をするためのスペック向上が行なわれました。
さらに専用アプリでスマホとポメラ、双方向のやりとりが可能になるなど、より現代的にアップグレードが施されています。
テキストエディターとして充実した編集機能
ポメラについてはよく、エディターとしての機能、たとえばダイヤモンドカーソルへの対応や、罫線や原稿用紙表示、ATOKなどが語られています。
そういった機能のなかでも筆者が注目したいのは、階層型の文書作成ができるアウトラインプロセッサ機能です。
一般の方にあまりなじみがないかもしれませんが、すでにWordやPowerpointなどにも実装されており、文書作成だけでなく、タスクの分解などにも応用が利く便利な機能です。
簡易的ではありますが、この機能が前機種DM200から搭載されています。おそらく今後のポメラでも、踏襲されていくでしょう。
アウトラインプロセッサをずっと使ってきた筆者としては、ありがたい限りです。
アプリ対応でスマホと往復編集可能に
専用アプリ「pomera Link」も改良されました。
まず未対応だったAndroid にも対応。次に、ポメラとアプリ間で双方向の文書のやりとりが可能になりました。
前機種DM200まではポメラでいったん作成した文書を、QRコード化してアプリで読み取ることしかできませんでした。
これが双方向になり、ポメラで書きかけた文書をスマホで参照・編集、さらにその文書をまたポメラに戻して続きを書くような使い方ができます。
デジタルな文書作成は、一度書いたものを何回も編集できるのが大きなメリットです。
今回の「pomera Link」によって、デジタルならではの編集の利便性が、DM250とスマホの間でも得られたわけです。
DM250はこれまでのポメラの良さを残しつつ、デジタルの強みも取り入れることで、エディター専用機としてさらに進化した一台と言えるでしょう。
Source: キングジム