歴史文化
慈悲深き姿、細部まで 奈良博できょうから開幕 - 聖林寺十一面観音像特別展
聖林寺(桜井市、倉本明佳住職)の十一面観音菩薩立像(国宝、8世紀)などを展示する特別展「国宝聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ」がきょう5日、奈良市登大路町の奈良国立博物館で開幕する。同寺の十一面観音像が同館で公開されるのは24年ぶり。4日には開幕に先立ち報道関係者らに公開された。3月27日まで。
聖林寺の十一面観音菩薩立像は、江戸時代まで大神神社(同市)の神宮寺、大神寺(後に大御輪寺)の本尊。アメリカの哲学者フェノロサや和辻哲郎など多くの文人が心酔した天平仏の最高峰と伝わる。昨年、東京国立博物館で行われた展示会では、その慈悲深く麗しい姿に涙を流す来館者も多くいたという。