ページの本文へ

静岡WEB特集

  1. NHK静岡
  2. 静岡WEB特集
  3. 連休の旅は?静岡 湖西市新居町 NHK本多キャスターが行く  

連休の旅は?静岡 湖西市新居町 NHK本多キャスターが行く  

本多キャスター新居町へ 思い出の地を歩く!
  • 2023年04月28日

いよいよ大型連休。みなさん、静岡にもたくさん魅力的な場所がありますよ!

NHK静岡で夕方6時10分から放送している「たっぷり静岡」の新コーナー『しず♡LOVE』では、キャスターたちが体を張って超ローカルな魅力を発見します! 今回のリポーターは、わたくし、磐田市出身の本多葵です!
もしかしたら、みなさんの小さな旅のヒントになればと、WEB特集をアップしました。

訪れたのは、湖西市新居町。静岡県の一番西の端に位置しています。
実は、新居町、個人的にも幼いころの思い出が詰まっているんです。
記憶をたどりながら、ステキな新居の魅力をみなさんにお伝えするべく、カメラ片手に行ってきました。

                            取材 静岡局 本多葵キャスター

★記事の末尾には「たっぷり静岡」の動画も掲載しています。お時間のある方はどうぞ★

本多葵が行く!湖西市・新居町 
幼いころの記憶をたどって

「湖西市新居町にやってきました!実は私、祖父母の家が新居町にあったので
小さいころから慣れ親しんだ街なんです。 」

町のお弁当屋さん、スーパー、公園・・・
駅前に降り立ったとたん、いろんな思い出がふつふつと蘇ってきました。

新居町といえば新居関所。 
潮の香りがする港町として、江戸時代からの面影を残しています。 
新居関所のある通りには風情のある街並みが広がっています。

100年続く!? 新居町の変わらぬ味
後世につなぐ菓子店

小さいころによく散歩をしていた関所の前の道。 
歩いていると、菓子店を見つけました。
記憶の片隅に残っているような・・・。
しかし、どんなお菓子を作っているのかは覚えていません。さっそく、中に入って話を聞いてみることに。

店頭には見たことのある菓子がずらりと並んでいました。
茶色く柔らかな生地を焼き、巻き上げたお菓子、「うず巻」です。

「うず巻」は新居名物のお菓子。 
丁寧に焼き上げた生地と黒糖の香ばしい香りが特徴です。

3代目の杉浦稔(すぎうら・みのる)さん。

このうず巻、新居の人にとっては馴染みのある味なんですよ。 私も一口いただきました。

「なつかしい!おじいちゃんの家でつまみ食いした味!」

しっとり、ずっしりしていて優しい味のうず巻。
杉浦さんによると、新居町から中国大陸に赴いた人が製法を持ち帰ったのが始まりだとか。
 かつては複数の菓子店で作られていましたが、今作っているのは杉浦さんたちだけです。 
100年ほど前からうず巻を作り続け、新居の名物の味を守り抜いています。

新居名物「すわま」
100年フードに認定!

他にも新居の伝統の味が。

新居名物「すわま」。米粉を使った餅菓子です。 
先月、文化庁が日本の食文化の継承や振興を目的として認定を行っている
「100年フード」に認定されました。
 かつてはひな祭りのひし餅の代用などとして各家庭で作られていたほど地域に根付いた味。 
現在はひなまつりの時期になると市内数店舗の菓子店に並びます。
 さらに「すわま」の文化を継承するために
ボランティアの方々がすわま作り体験などの活動も行っています。

本多「かわいい!小判型ですね!」
杉浦さん「これね、砂の浜のイメージ。」 
本多「そうなんですか?」
杉浦さん「本当はすはま。」 
本多「やっぱり新居には海岸があるから?」 
杉浦さん「そうですね。言いにくいからすわまになったらしい。」

 

「もちもち!! 優しい甘さですね。」

歴史や時の流れのなかで変わらない味、これからも大切に残してもらいたいです。

新居町で
築100年の古民家に出会った!

さらに新居の町を歩いていると、新居の魅力を活かした
”古くて新しい場所”に出会いました。

味わいのある木造の家屋。
 ずいぶん、歴史がありそうな建物ですが・・。

中に入ってみると、カフェになっていました。

店長の安原茜(やすはら・あかね)さんです。

本多「建物自体が趣があるっていうか・・・何年くらい前に?」 
安原さん「築100年くらい。」

築100年を超える古民家。
 空き家となっていたこの場所を活用し、地元の食材を使った料理を提供しています。

東京出身の安原さんは、去年、湖西市に移住。
 ここは、町の温かさを感じられる場所だといいます。

安原さん「近所のおばあちゃんとかもよく来てくれたりして、
家の中とかも見て、すごい懐かしいって言ってくれて。」

安原さんは、地元の新鮮な食材を食べてもらいたいという思いがあります。

この日は、サラダとキャロットラぺを添えたキッシュのプレート。 
キッシュの上にも地元でとれたレモンが乗っています。
レモンの酸味がさわやかで、地元で採れたものを地元で味わうありがたさを感じました。

安原さんは湖西にある豊かな資源を生かしたいといいます。

安原さん「(湖西に来て)耕作放棄地みたいになっているところがあって。 
いろんなものがあるのに採れない。それを生かしたいと思ったんですよね」

そんな安原さんの思いは、たとえば、このチーズケーキにも込められています。
ケーキの材料には使われているのは夏ミカン。
実は、耕作放棄地を買い取り、そこに実っていた夏ミカンを使用しているんです。
地元だけでは気づけなかった、湖西の豊かさや可能性も生まれています。

取材後記 
新居町の情報や住民が集まる場所に

 さらに、敷地内には「観光の情報を発信する場所を作りたい」と、ずらり本や地域の観光マップなどが並ぶギャラリーが併設されていました。
 これから、地域の情報や住民が集まる場所に育っていきそうですね。

 100年といえば1世紀。伝統のお菓子も、古民家も、長い間コツコツと守り続けられたものが、また令和の時代にも新たな魅力や価値を生み出している。そんな新居町のようすにふれ、温かい気持ちになりました。
 歴史を感じられる町、湖西市新居町。
 みなさんも、ぜひ行ってみてください。

 

  • 本多葵

    静岡局 キャスター

    本多葵

    磐田市出身。「ひるしず」キャスター、「たっぷり静岡」リポーター。
    身体を動かすことが大好きで体力には自信あり!最近は筋トレだけでなくマラソンに挑戦中。アクティブに県内各地を取材します!

ページトップに戻る