バレーボールVリーグ2部(V2)&3部(V3)の2023-24年シーズン開幕記者会見が23日にオンラインで行われ、今季からV2女子に降格したヴィクトリーナ姫路のアウトサイドヒッター(OH)貞包里穂(27)が、チーム復活へ向けて意気込みを示した。

チームは昨季、V1レギュラーラウンド(RR)で28敗(5勝)を喫し、最下位の12位に低迷。監督が途中退団するなどチーム内の不和もあり、4月に行われた入れ替え戦でV2を制したプレステージに2連敗を喫して、創設シーズン以来となる5季ぶりのV2降格が決まった。

貞包は、開口一番に「昨シーズンは悔しい思いをした」と吐露。「その経験をばねに、セリンジャー監督の下、目の前の1つ1つを100%で取り組んできた。パワーアップした姫路を見せたい」と意気込んだ。

今季は、頼もしい戦力が加わった。これまで欧州のクラブチームで監督を歴任し、昨年はオランダ女子代表を率いたアビタル・セリンジャー監督(64)が指揮を執る。貞包は「攻める攻撃とディフェンスという面を監督から言われ続けているので、何をするにしても、とにかく攻める。最高の選択が出来るように取り組んできた」と、新生・姫路に手応えを示した。

また、9月に行われたパリ五輪予選W杯バレーで、チーム2位の97得点を挙げて日本の5勝に貢献したOHの井上愛里沙(28)が加入した。同じOHとしてだけでなく、その一挙一動が学びになる。「1つのプレーもそうだし、発言がすごく刺激的で、今までいた選手にとってもいい刺激になる。井上選手のスパイク技術は素晴らしいので、持っているものをプラスして巧みな技をどんどん盗んでいきたい」と、全てを吸収する覚悟だ。

同じく日本代表に名を連ねたセッター柴田真果(29)やミドルブロッカー(MB)小林エンジェリーナ優姫(23)らも加入。同代表として活躍したMB宮部藍梨も所属しており、V2としては異例の一大勢力となった。今季は入れ替え戦の実施はないが、来年秋にスタートする新リーグ「S-Vリーグ」参入へ、強い姫路を復活させる。

開幕戦は28日、大野石油広島と対戦する。RR10チーム2回戦総当たり方式で、上位3チームがファイナルラウンドに進出。決勝は3月24日に行われる。