福島原発1号機 高線量の原因特定 東電が解析

東京電力福島第一原子力発電所1号機(右)=福島県大熊町(本社ヘリから、川口良介撮影)
東京電力福島第一原子力発電所1号機(右)=福島県大熊町(本社ヘリから、川口良介撮影)

東京電力は10日、福島第1原発事故で未解明の事項に関する新たな解析結果を公表した。1号機の原子炉建屋1階で事故直後に高い放射線量が測定された原因は、原子炉格納容器の圧力を下げるために放射性物質を含む気体を放出するベントで使った配管からの放射線によると特定した。

東電は、毎時1シーベルト以上の線量が測定された1号機原子炉建屋南東エリアに、ベントで使った配管が敷設されていることに着目。線量は配管沿いに高くなっていた。配管内は放射性物質で汚染されているとみられるが、外には出ていない。

東電は事故後、再稼働を目指す柏崎刈羽原発に、ベント配管による被ばくを減らす装置を導入している。

東電は、事故で未解明の52項目を対象に調査を続けており、6度目の今回は10項目の解析結果を公表した。

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