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さえないおじさん大活躍 連ドラ刑事役の中村梅雀

ドラマ「今野敏サスペンス 機捜235×強行犯係 樋口顕」に主演する中村梅雀(関勝行撮影)
ドラマ「今野敏サスペンス 機捜235×強行犯係 樋口顕」に主演する中村梅雀(関勝行撮影)

今野敏サスペンス機捜235×強行犯係 樋口顕 テレビ東京 金曜午後8時~

さえないおじさん刑事が抜群の記憶術を披露し、事件を解決する-。警察小説の名手、今野敏さん原作でこれまで3回単発ドラマとして放送された人気シリーズが、初めて連続ドラマになった。

定年間際で機動捜査隊に配属された、主役の縞長省一を演じる。バディを組むのは、上昇志向の強い若手刑事、高丸卓也(平岡祐太)。「連ドラ化は本当にいいの? と驚きました。年齢も性格も違う2人が、1つの事件を追うことで力を合わせるバディもの。回を重ねるごとに高丸と縞長が影響しあって関係も変化していくのが面白い」と笑顔を見せる。

縞長は、実は指名手配犯800人の顔を覚えている見当たり捜査の伝説的存在だ。「とんでもなくマイペースで大変謙虚な男。でも事件の起点になる部分を感じ取っている。マイペースなところが僕本人と似ているかも」

伝説の詐欺師の家を捜査で訪れる縞長省一(中村梅雀)と高丸卓也(平岡祐太)
伝説の詐欺師の家を捜査で訪れる縞長省一(中村梅雀)と高丸卓也(平岡祐太)

ドラマでは役の背景を常に意識してきた。このシリーズでも、縞長の経歴や家族構成を脚本家にまとめてもらった。「生い立ちから考えると、自然と姿勢や声の発し方が想像できる。数多く刑事役をやってきたので、その差別化がないと不安になるんです」。この姿勢が、出演作品が途切れない理由かもしれない。

今回は、同局の人気ドラマで同じく今野さん原作の「警視庁強行犯係 樋口顕」とのコラボレーション。樋口役の内藤剛志について、「もともと明るい現場ですが、そこに内藤さんが加わった。ずっとしゃべっているんですよ」とチームワークの良さを語る。「初動捜査を担う機捜に、樋口班が加わり、スピード感がアップして、事件により深く入れるようになりました」。ドラマも中盤、パワーアップした物語にますます期待が高まっている。(油原聡子)

なかむら・ばいじゃく〉昭和30年、東京都出身。平成7年のNHK大河ドラマ「八代将軍吉宗」の家重役で人気に。ドラマや映画など出演作多数。

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