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レッサーパンダと紅葉の共演 「流しカワウソ」の千葉・市川市動植物園

色づいたモミジの木で過ごすレッサーパンダの「ソラ」=30日午前、千葉県市川市の市川市動植物園(鴨川一也撮影)
色づいたモミジの木で過ごすレッサーパンダの「ソラ」=30日午前、千葉県市川市の市川市動植物園(鴨川一也撮影)

秋が深まる中、千葉県の市川市動植物園でレッサーパンダと紅葉の「共演」が〝見ごろ〟を迎え、来園者を楽しませている。

同園ではシセンレッサーパンダを8頭飼育。そのうち15歳のメス「ソラ」が暮らす飼育舎に植えられているモミジが色づき、ソラが真っ赤な葉の間を登り下りしたり、昼寝したりする姿を観察できる。今年は色づき始めが1週間ほど遅かったが、例年並みに色づいたという。

色づいたモミジの木で過ごすレッサーパンダの「ソラ」=30日午前、千葉県市川市の市川市動植物園(鴨川一也撮影)
色づいたモミジの木で過ごすレッサーパンダの「ソラ」=30日午前、千葉県市川市の市川市動植物園(鴨川一也撮影)

園によると、このモミジの木は昭和62年の開園当時から植えられていたもの。以前はこの飼育舎で5頭のレッサーパンダが暮らしており、木の枝が折られることもよくあったという。数年前からソラ1頭だけになり、モミジの樹勢も回復してきたことで紅葉が美しくなり、だんだんと人気を集め始めたという。

なぜ飼育舎のど真ん中にモミジが?

飼育担当の入倉多恵子さん(58)は「詳しいことは分からない」と前置きした上で、元々周辺に「もみじ山」と呼ばれる場所があるくらいモミジが多かったことに加え、ある程度の大きさに育ちやすい樹木なので、レッサーパンダの登りやすさを考えていたのではないかと推測している。

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同園はウオータースライダー状のパイプをコツメカワウソが滑り降りる「流しカワウソ」展示で有名だが、パンダと紅葉との共演は最初から狙っていたわけではない「偶然の産物」(入倉さん)だという。

野生下のレッサーパンダは天敵から身を守るために木の上で過ごす習性があるため、「シャッターチャンスは少なくないはず」と入倉さん。

紅葉シーズンには多くの人がカメラを手に訪れ、動植物園の秋の風物詩になりつつある。今年の紅葉の見ごろのピークは今週末まで。

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