天下の奇祭・尻つみ祭と縁結びで盛り上がる!伊東・音無神社

静岡|【更新日】2023年4月9日

天下の奇祭・尻つみ祭と縁結びで盛り上がる!伊東・音無神社

伊東市街の中心部を流れる松川沿いにある音無神社。

お尻をぶつけ合う奇祭・尻つみ祭が行われるだけでなく、源頼朝の隠れた恋の逢瀬の場所として大河ドラマをきっかけに注目を集めており、現在伊東観光協会イチオシのスポットです。

今回は2022年11月に行われた尻つみ祭のレポートを中心に、その魅力をお伝えします。

目次

源氏の恋が産んだ縁結びと安産の社

源頼朝が恋に落ちた八重姫との逢瀬の場

音無神社のご祭神は豊玉姫命(とよたまひめのみこと)。

昔話で有名な浦島太郎が恋に落ちたのが豊玉姫命という説もあり、縁結び、恋愛成就のご利益があるとされています。

また、鎌倉時代に源頼朝が伊豆に流刑となった際、恋に落ちた八重姫との密会場所だと言われています。

穴あき杓子で安産祈願!

音無神社1

境内を入り、目につくのが穴の空いた杓子。穴あき杓子を奉納するとはなんともユニークですが、その発端はご祭神の豊玉姫命。

古事記によると豊玉姫命のお産は軽かったそうで、安産の神としても知られています。その安産をイメージしたのが底抜けの杓子。

地元では安産祈願の神社として、出産前に杓子を奉納する風習があります。

伊東観光協会イチ推しの良縁スポット

音無神社2

源頼朝は恋に落ちた八重姫と音無の森で逢瀬を重ねていたそうで、その伝説から音無神社は縁結びのご利益があると言われています。

境内にはハート型の可愛らしい絵馬が、願いを込めてかけられていますよ。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をきっかけに良縁、安産、育児と恋や結婚のパワースポットとして人気上昇中で、訪れる人も増えています。

お尻をぶつけてあなたもお知り合い!奇祭・尻つみ祭

尻をつねったことから始まった珍しい祭

音無神社3

頼朝と八重姫の逢瀬は夜、暗闇の中だったと言われています。

その言い伝えから音無神社ではお祭りの際に、真っ暗な社殿の中で御神酒を回します。その際にお尻をつねって合図したところから「お尻をつねる=尻つみ祭」が始まったそうです。

開催日は毎年11月10日、18:30~21:00となっています。

ドドンガドン!子どもたちも大興奮の尻相撲大会

音無神社4

尻つみ祭のメインイベントは尻相撲大会。お尻にちなんで始まったこの行事、今では多くのニュースでも取り上げられる珍行事として有名です。

タライの上に乗った2人が、軽妙なお囃子に合わせて「ドドンがドン!」の合図でお尻をぶつけ合います。

勝っても負けても笑いしか起きないこの行事に子どもたちは大喜び。伊東の秋の夜を笑いで包む素敵なイベントです。

旅の思い出に尻相撲はいかが?

尻つみ祭り1

この尻相撲大会は事前に観光協会に申し込むか、当日現地で受付を済ませれば飛び入り参加もできます。仮面やコスプレなど仮装しての参加も大歓迎です。

筆者も宇宙服姿で参加しました。結果はお尻のボリューム不足で2回戦敗退。来年こそは優勝を目指します!

樹齢1000年のタブの樹が見守る音無神社

尻つみ祭り2

音無神社のもうひとつの見どころが2本の大樹です。樹齢1000年とも言われる2本のタブの木は、高さ12mと14mとその歴史を感じさせる大木です。

源頼朝と八重姫の恋が鎌倉時代、今から850年ほど前ですから、このタブの木は2人の逢瀬を見ていたのではないでしょうか。どんな恋路だったのか聞いてみたくなりますね。

竹灯りを通って夜の散策にも

尻つみ祭り3

音無神社付近は夜間にライトアップされています。毎日18:00~22:00の間、東海館前から松川遊歩道、音無神社までの小径が竹でできた灯籠「竹あかり」でライトアップされます。

音無神社境内でも「祈りの竹あかり」が灯り、昼間とは違った幻想的な雰囲気が楽しめます。夜の散策もおすすめですよ。

古き良き日本が楽しめる音無神社

音無神社周辺はまだ昭和の風情が残っています。尻つみ祭も地域の人たちの手作り感があり、子どもたちの笑い声が絶えない素敵なお祭りです。

ああ、昔のお祭りってこんな感じだったな、とノスタルジックな気分になります。

歴史、良縁、そしてお祭りとたくさんの楽しみ方がある音無神社は、伊東の新たな観光スポットとしておすすめできる場所です。

音無神社へのアクセス

  • 【住所】

    静岡県伊東市音無町1-12

    【料金】 なし

    【駐車場】 なし

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

ライタープロフィール

石井省

石井省

茨城のだっぺ地区出身です。東京から伊豆へ移住。週に3回は温泉に入る温泉好きで、伊豆のマイナー温泉を丁寧に探索中。旅は行き当たりばったり、そこで起こる偶然と奇跡の瞬間を愛しています。

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