――デビューのきっかけは?
4,5歳の頃なんですけど、“テレビ”って箱の中に人がワープしてやっていると思っていたんですよ。テレビの後ろ側を見て、「どこから入るんだろうなぁ・・・」って(笑)。それを母に言ったら、プロダクションに応募してくれて、6歳のときにCMに出演したんです。その時に母が、「ほら、入ってるでしょ?」って教えてくれました。
――芸能界に興味があったというよりも・・・(笑)。
テレビの箱に入りたかったんです(笑)。
――周りの反応はいかがでしたか?
小さかったということもあってか、そんなに気にはなりませんでした。友達も、普通に接してくれていたし、私も“芸能人”っぽく振舞うのはイヤだったので・・・。

――最初のお仕事のことは憶えていらっしゃいますか?
CMの撮影だったんですが、芸能界という世界があることを知らなかったし、“こうしてください。”と言われたことをその通りにやるくらいしかできなかったので、それほど緊張はしなかったと思います。あまり憶えていないんですけど(笑)。
――小さい頃から活動をされていて、今まで辛いと感じたことはありませんでしたか?
1回、2回くらいですかね、本当に落ち込んだのは。でも、やっぱり仕事をしているときが一番イキイキしているし元気だと思います。ドラマや映画を撮ったり何をするにしても、一人で作っていくわけではなく、私が演技をする以前に、色々な人が打ち合わせや準備をしてくれているので・・・。一緒に作り上げていって出来上がった時の達成感やファンの方が感動してくれるのを見ると、やりがいを感じます。

――4月28日(土)から映画『学校の階段』が公開されますが、監督は『ケータイ刑事』でも一緒だった佐々木監督ですよね。またご一緒にお仕事したご感想は?
佐々木監督は、監督が持っている独特の世界感があるので、どう私自身を引き出してくれるのかが楽しみでした。
――公開前ですが、今の心境は?
実は、もう他の撮影が始まっていてドキドキしている時間があまりないんです(笑)。もっと公開日が近づいたらドキドキすると思います。それと、楽しみにしてくれている方も多いと思うので、どんな反応があるか楽しみです。
――そのファンの方達も、ストーリーや黒川さんの役どころが気になるところだと思いますが、簡単に教えて頂けますか。
『学校の“かいだん”』と聞いて、最初はホラーの“怪談”かと思ったんですけど、そうではなく“階段”なんですよ。私は、天栗浜高校に転校してくる主人公の里美を演じています。その里美の通っている学校には、廊下や階段を走る“階段部”という学校非公認の部活があり、ひょんなことからその階段部に巻き込まれながらも成長していく里美の姿を描いたストーリーになっています。

――役作りはどのようにされましたか?
監督から、「“普通の女のコ”を演じてください。」と言われたので“普通”に演じました。映画に出てくる人は皆超人なんです。走るのが凄く速かったり、階段を一気に飛び降りちゃったり・・・非現実的なところやコメディタッチな部分もあるんですけど、里美のような普通の女のコがどれくらい変わっていくかというところを見せたかったので、コメディーだとリアクションを大きくしたりするんですが、“普通に・・・”と心がけました。
――里美と黒川さん、リンクする部分はありましたか?
里美は人と関わることや、面倒くさいことを避けてきた部分があったけれど、階段部に入り人と関わりをもっていくことで成長していくんですよね。私も昔は里美のような部分があったなと思いました。でも、今は色々な方をお会いしたり、こうやって取材を受けてお話しするのは、凄く大事なことだし大切にしています。そういった意味では里美と私の成長していく過程は似ているかもしれないですね。