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泰山 天空へつづく石の道

石渡ディレクター インタビュー6600段の石段でたどる中国の歴史

歴代の皇帝や名だたる文人たちも登り、中国一の名山と言われる泰山。今では中国の人々に人気の観光スポットとなっています。標高1500mほどの山が、これほどまでに人々を惹きつけるのはなぜでしょうか。今回は実際に泰山に登って、その魅力を体感した石渡ディレクターに話を聞きました。

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Q:泰山とはどのような山ですか?

泰山 天空へつづく石の道

泰山は、中国の東部、東シナ海に面した山東省に位置する峰の集合体の総称です。中国の歴代の皇帝が泰山に登り、国家統一を天に告げ許しを得る場所でした。また、儒教の開祖、孔子も泰山に登ったとされ、道教の聖地ともなった、民間宗教の中心地としての役割も備えています。そして彼らは、道中の石に経文を刻み、廟や祠などの史跡を多く残しました。毛沢東や江沢民といった近代の権力者も泰山を訪れており、秦の始皇帝から続く、中国の歴史が集積した場所と言えます。標高は1500mほどと決して高くありません。しかし、泰山の入口である一天門から山頂の玉皇頂までの9kmにわたる6600段もの石段が参道として整備されています。長い石段で有名な、香川県の金比羅山の石段が1368段ですから、この石段がいかに長いかがうかがえるでしょう。