中国で使えるおすすめのeSIMやSIMカードとは?現地SIM事情から解説

中国で使えるおすすめのeSIMやSIMカードとは?現地SIM事情から解説

中国は政府によるインターネット規制「金盾」の影響によって、無料Wi-Fiスポットでの自由なネット利用が禁止されています。中国への出張や旅行でスマホを自由に使いたいとき、便利なのがeSIMやSIMカードです。しかし、初めてSIMを利用する場合、使い方などがわからないかもしれません。

本記事では、中国で使えるSIMカードやeSIMを使う方法やおすすめのeSIM、メリット・デメリットをご紹介します。利用の流れや注意点も説明しますので、ぜひ参考にしてください。

中国で日本のスマホを使う方法

中国で日本のスマホを使う方法

出張や旅行などで中国に行く際、スマホをどう利用したらよいのか迷うこともあるかと思います。

中国では国の施策としてインターネット規制が行われています。政府による通信内容の検閲が実施され、原則として国外のWebサイトは自由に閲覧できません。

規制対象はGoogleやYahoo!検索、TwitterやYouTubeなどのSNSLINEやWhatsAppのようなチャットツールなどが挙げられます。
空港やホテルといった公共の場で接続できる無料Wi-Fiの場合も、インターネット規制の対象に含まれるため、中国の無料Wi-FiでSNSを使用しようとしてもサイトにつながりません。金盾(グレートファイヤーウォール)とも呼ばれる本規制は、香港とマカオ以外の中国全土が対象です。

自由にインターネットを利用するためには、Wi-FiレンタルかSIMカード、eSIMという選択肢があります。

それぞれの特徴を詳しくみてみましょう。

Wi-Fiレンタル

Wi-Fiレンタルは、レンタルサービス会社からルーターを借りてインターネットに接続する方法です。必要な通信量・借りる日数で利用プランを選びます。

レンタルしたルーターでインターネットを利用しても、契約しているキャリアの電波を使うわけではありません。各キャリアのデータ制限はかからないため安心です。

また、中国のWi-Fi情報についてはこちらの記事よりご確認ください。中国のインターネット規制を回避するために、どのWi-Fiをレンタルすればよいのか、より詳しく解説しています。

中国SIMカードの利用

中国のSIMカードを購入し、スマホに挿入してインターネットを利用する方法です。SIMとは「Subscriber Identity Module」の略で、小さいチップのようなものです。カードのような形であることから、「SIMカード」と呼ばれています。

SIMには加入者を特定する情報が記録されており、スマホにセットすることで通信ができるようになります。SIMカードを使う際には、使用端末がSIMフリーまたはSIMロック解除済みであることが必要です。事前に確認しておきましょう。

中国でもSIMカードを購入できますが、現地で購入すると基本的にLINEやGoogle、FacebookなどのSNSを使えません。政府によるインターネット規制・検閲があるためです。

ただし、中国旅行用のSIMカードは日本でも購入でき、その場合はインターネットの規制もありません。

なお、中国でSIMカードを購入する場合は身分証明証が必要になり、手間がかかります。SIMカードを利用する場合は、日本で購入していくほうが面倒もなく、自由にインターネットを使えるのでおすすめです。

eSIMの利用

eSIMとは、スマホ本体にあらかじめ埋め込まれた一体型のSIMのことです。SIMカードのように差し込む必要がなく、スマホ本体に埋め込まれたSIMの情報を書き換えるだけでスマホを利用できるようになります。

SIMカードは製品を手に入れて挿入しなければなりませんが、eSIMは操作によりすぐに利用できるのがメリットです。ただし、SIMカード同様に、使用端末がSIMフリーまたはSIMロック解除済みであること、さらにeSIM対応端末であることが必要です。この後の記事内でも詳しく解説していきます。

また、中国で使えるeSIMも日本で購入でき、QRコードをスキャンするだけなど設定も簡単です。

中国でSIMカードを使う方法

中国でSIMカードを使う方法

中国のSIMカードを使うには、まずSIMカードを購入する必要があります。手に入れる方法は現地で購入するか、事前に日本で購入するかの2通りです。

前にお伝えしたように、中国のSIMカードはSNSを利用できません。特に必要ない、もしくは日本で購入できなかったという人は、現地でSIMカードを購入しましょう。

中国の大手キャリアは、以下の3社です。

  • 中国联通(China Unicom)中国北部がメイン
  • 中国電信(China Telecom)中国南部がメイン
  • 中国移動(China Mobile)全国で利用可能

中国でSIMカードを購入できるのは、主に以下の場所です。

  • 空港や街中にある通信会社の支店
  • SIMカード販売店
  • イミグレーション付近のコンビニ
  • 香港の空港・駅

空港で支店が見つからないときは、案内カウンターで尋ねれば教えてくれるでしょう。

購入には身分証明が必要ですが、パスポートだけでは対応できない店舗もあります。

SIMカードは日本でも、Amazonなどネット通販で購入できます。出発前に余裕があれば、購入しておく方が便利です。

主なSIMカードの価格は以下のとおりです。

  • 大中華30日間(中国联通)12GBデータ通信専用:1,800円(税込)
  • 30日間10GB現地通話30分:2,780円(税込)

※2023年6月時点の情報です

中国でeSIMを使う方法

中国でeSIMを使う方法

eSIMはオンライン上で設定を変更し、インターネットを利用する方法です。中国でもSIMカード不要でスマホが使えることから、旅行や出張時に利用する人が増えています。

中国のeSIMはさまざまな会社が提供しており、主に以下の会社で購入できます。

  • Holafly(5〜90日):2,400円〜11,900円
  • airalo(7〜30日):5ドル〜20ドル
  • Truphon(1日・30日):5.44ドル・9.79ドル

Truphonの購入はApp StoreかGoogle Playで、それ以外はネットの各サイトで購入できます。

使い方は、基本的にQRコードをスキャンしてデータプランを設定するだけです。 到着時にeSIMをアクティベートすると、すぐにインターネットに接続できます。

中国でeSIMを使うならeSIM Martがおすすめ

中国でeSIMを使うならeSIM Martがおすすめ

中国でeSIMを利用したい方には、eSIM Martがおすすめです。eSIM Martは「簡単に選べる すぐに使える」をコンセプトに株式会社テレコムスクエアが運営している旅行用eSIM販売サイトです。世界200以上の国と地域で使えるプリペイド式eSIMが販売されています。

いつでもオンラインで購入でき、用途に合わせてデータ容量を選べます。

ここでは、中国で使えるeSIMを購入できるeSIM Martについて詳しく見ていきましょう。

eSIM Martについて

eSIM Martは、株式会社テレコムスクエアが運営している旅行用eSIM販売サイトです。世界200以上の国と地域に対応しているeSIMを取り扱い、そのプランも様々。自身の渡航日数や、使用したいデータ量に合ったプランを購入することができます。

さらに、eSIM Martはアカウント登録が不要です。購入したいプランを選択して、氏名・メールアドレス・カード情報を入力すれば、その後すぐにメールにeSIMのQRコードが印刷されたPDFが届きます。
eSIMであれば、SIMカードの差し替えや、Wi-Fiレンタルの持ち運びが必要なく、簡単かつスピーディーにインターネットを使用することができます。

物理的なSIMカードは空港や店舗、ネットショップで事前に購入しなければなりません。
しかし、eSIM Martであれば、いつでもどこにいてもオンラインで購入できます。

eSIM Martで買える中国のeSIMのスペック

eSIM Martで買える中国のeSIMのプランについて見ていきましょう。

  • 1GB/7日...1,350円
  • 3GB/5日...1,490円
  • 3GB/15日...1,490円
  • 5GB/7日...2,250円
  • 10GB/30日...3,290円
  • 10GB/15日...3,290円
  • 20GB/30日...5,250円
  • 20GB/30日...5,250円

※上記料金は、2024年2月9日時点の為替レートを適応した金額です。為替レートの関係で、毎月1日に、日本円での料金が変更となります。最新の料金に関してはeSIM Mart公式サイトにて直接ご確認ください

また、規制なくインターネットを使いたい方は、VPNの設定を行うようにしましょう。

eSIM Martの利用の流れ

eSIM Martの利用の流れ

eSIM Martの手続きは、購入からセットアップまですべてオンラインで完結します。

ここでは、eSIMの購入からセットアップの流れをみていきましょう。

eSIMの購入

eSIMの購入は、トップページの検索画面を表示し、以下の手順で行います。

  1. 検索欄に利用する国名を入力する
  2. 利用したいプランの「今すぐ購入」をクリックする
  3. ショッピングカートの中身に間違いなければ、連絡先・カード名義人、お支払情報を入力する ※入力したメールアドレスにeSIMのQRコードが届きます
  4. 「利用規約・プライバシーポリシーに同意し、SIMロックフリーのeSIM対応端末であることを確認しました。」のチェックボックスにチェックをいれて「支払い」をクリックする
  5. 決済完了後、注文が確定

注文完了後に購入明細書と、eSIMダウンロード用QRコードが記載されたPDFが添付されたメールが1通届くため、確認してください。
なお、eSIMは注文したら即時に発行されます。注文のキャンセル・交換はできないため、よく確認してから申し込みましょう。

セットアップ

eSIMのデータプランを購入後、セットアップを行います。セットアップはSIMフリーもしくはSIMロックを解除したeSIM対応端末で、インターネット通信が安定している状態で行います。
セットアップの手順はiOS(iPhone)とAndroidで異なります。今回はiOSを例にインストールする方法をご紹介いたします。(AndroidにeSIMをインストールする方法はこちら

iOSにeSIMをインストールする方法

セットアップの手順は、以下のとおりです。

  1. 「設定」を開き、「モバイル通信」をタップ
  2. 「eSIMを追加」をタップ
  3. 「QRコードを使用」をタップし、カメラでQRコードをスキャン
    ※QRコードが読み取れない場合
    1. ①「QRコードを使用」を選択し、画面下部にある「詳細情報を手動で入力」をタップ
    2. ② SM-DP+アドレスとアクティベーションコードを入力(注文確認メールに添付されているPDFファイルに記載されています。また、通信事業者から確認コードが提供されている場合は、確認コードも入力してください。)
    ※eSIMによっては、注文確認メールに添付されているPDFファイルに記載されている確認コードの入力が求められる場合があります
  4. 「モバイルデータ通信プランを追加」を選択する
  5. モバイル通信プランの名称を設定する
  6. デフォルト回線に「主回線」を選択する
  7. iMessage・FaceTime・AppleIDに「主回線」を選択する
  8. モバイルデータ通信に「主回線」を選択する

すべて完了すると通信に必要なeSIMの情報(eSIMプロファイル)がインストールされます。目的地に到着後、「設定」にてeSIMに切り替えることが可能です。

iOSの詳しい設定方法はこちら

eSIM Mart公式サイトはこちら

※「QRコード」はデンソーウェーブ社の登録商標です。

中国でeSIMを使うメリット

中国でeSIMを使うメリット

中国でeSIMを利用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 紛失や破損の心配がない
  • オンライン上で簡単に利用できる

まず、物理的なSIMカードは紛失するリスクがあります。小さいため、扱いに慣れていないと破損させてしまうかもしれません。eSIMであれば、そのような心配をせずに済みます。

また、紛失しないようにするために中国の店舗で購入しようとしても、身分証明証が必要であり、パスポートだけでは購入できない場合もあります。

eSIMであればこれらの問題がなく、簡単にインターネットを利用できるのがメリットです。

中国でeSIMを使う場合の注意点

中国でeSIMを使う場合の注意点

eSIMは複数の端末で使うことはできません。SIMカードのように、別のスマホに差し替えて使うことができないため注意しましょう。

一度QRコードからスマホにインストールしたeSIMをほかのスマホで使いたい場合は、eSIMの再発行・再購入の手続きが必要です。

また、利用する携帯端末がSIMフリーであるかどうかも確認しましょう。大手の携帯会社でスマホを購入した場合、他社のSIMカードやeSIMが使えないよう制限された「SIMロック」状態になっている可能性が高いです。SIMロックがかかっている場合は事前に解除しておきましょう。解除方法は、スマホを購入した会社ごとに異なります。どれもオンラインで簡単に試せるため、下記ページから設定方法をご確認ください。

SIMロックについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

さらに、eSIMに対応していない機種があることにも注意が必要です。事前に自分のスマホがeSIMを使えるかどうかは必ず確認しておきましょう。

ただし、iPhone、iPadは2019年以降の機種がすべてeSIMに対応しているように、今後はeSIMに対応する機種が増えてくるかもしれません。

中国のSIM・eSIM事情のまとめ

中国のSIM・eSIM事情のまとめ

出張や留学、長期旅行などで中国に行くとき、eSIMが便利です。データ容量が選べるため、必要な分のプランを購入できます。SIMカードの挿入など面倒な手間がなく、紛失の心配もありません。

eSIM Martであればオンライン上でいつでも手続きができ、SIMカードを受け取るなどのタイムラグもなく、すぐにインターネットが利用可能です。アカウント登録も不要で、幅広いプランの中から、自身にあったeSIMを購入できます。

中国への出張・旅行を予定している方は、ぜひご検討ください。

Telecom Times編集部

監修:Telecom Times編集部

2000年、成田空港の一角で携帯電話レンタルサービスを業界で初めて提供して以降、Wi-Fiレンタルをはじめとした旅行モバイル通信サービスの老舗として、旅と通信に関する知識と経験を培ってまいりました。「旅本来の楽しさに集中できる環境をつくる」をミッションに、世界の旅人の知りたい・役に立つ情報をお届けいたします。
株式会社テレコムスクエア

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