日本橋【中央区】日本橋さんぽのおすすめ 歴史的建造物を鑑賞しつつ江戸っ子グルメを堪能 〜ぐるり東京 街さんぽ〜

2022年6月16日 00時10分
ぐるり東京 街さんぽ

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イラスト:杉崎アチャ

日本橋(麒麟像)へのアクセス

都営浅草線・東京メトロ東西線および銀座線「日本橋駅」B9b出口から徒歩約2分

日本橋のココが見どころ

 江戸時代初期から、町人が暮らす街として栄えていた日本橋。かつては五街道の起点として、交通・物流の要所でした。地名の由来となった日本橋川にかかる橋は国の重要文化財です。ルネッサンス式の橋本体と、和・洋・中を折衷させた装飾の調和は見事。そのほかにも、三井本館や日本銀行本店、日本橋三越本店、日本橋高島屋など、重厚かつ壮麗な歴史的建造物が多く現存しています。近年の再開発では、歩行者中心の街づくりとバリアフリー化が進み、魅力的な水辺景観の復活にも期待が集まっています。

歴史的建造物を鑑賞しつつ江戸っ子グルメを堪能

 「日本橋駅」B9b出口から散策スタート。すぐ左手に現れたのがどら焼きの名店「うさぎや 中央通り店」です。行列ができるお店としても有名なのですが、スムーズに買えそうなタイミングだったので迷わず入店しました。羊羹や最中にも目移りしつつも、初志貫徹でどら焼きを購入。さっそくお目当てのお土産が入手でき、上機嫌で日本橋を渡ります。
 次の目的地は、出汁素材の専門店「八木長本店」。280年以上前から日本橋で商いを続ける老舗です。以前から、いつかここで朝食を食べてみたいと思っていたちょっぴり憧れの場所。一歩店内に足を踏み入れると、昆布やかつお節など、各種出汁の芳香に包まれます。イートインメニューの「だしカップ」は、「東のだし」、「西のだし」、「野菜のだし」の3種類。東西の味の違いを比べたいと思い、「東のだし」と「西のだし」をチョイスしました。
 店内で手作りしているというひとくちおにぎりと一緒にいただきます。滋味深い朝食をいただいているうちに、徐々に味覚が鋭敏になり、出汁の繊細な味わいをより楽しめるようになってきました。シャキッと目覚めたような感覚があるのは、やはり出汁の効果?
 足取りも軽く、明治、大正、昭和初期に建てられた華やかな名建築を鑑賞しつつ、ウィンドウショッピングを楽しみます。
 おなかが空いてきたところで、再び日本橋を渡り、創業120年の老舗そば店「日本ばし やぶ久」へ。看板メニューのカレー南ばんは、鶏肉、黒豚、和牛の3種類。当初は鶏肉のみでしたが、常連客から要望を受け、種類が増えたのだそう。
 今回は一番人気の黒豚カレー南ばんをいただきます。まずつゆをひと口。カレーに負けない力強いかつおだしの風味にびっくり。昔ながらの“おそば屋さんのカレーうどん”の味わいです。次回はせいろもりを頼み、江戸っ子気分を堪能するのもいいかも。再訪を決意し、見どころ満載な日本橋をあとにしました。

<日本橋のおすすめスポット>

◆うさぎや 中央通り店

伝統的な技法で作られたどら焼きで、皮はしっとり感ともちもち感のバランスがよく、餡は小豆の風味がしっかりと感じられて甘さ控えめ。日持ちは翌日ですが、購入した当日のうちに食べるのがおすすめです。

<上>徒歩約2分の位置に本店もある <下>「どらやき」(1個230円)。焼き目の美しい皮は軽い食感。サイズは大きめだが、甘さ控えめ

店員

店員

売り切れる場合があるので、電話予約もご案内しています。


お客様

お客様

どら焼きと言えばここ! 私は、餡が瑞々しい日本橋うさぎやのどら焼きが大好きです。

<データ>
住所 中央区日本橋1-3-8
電話 03-3271-9880
営業時間 9:30〜18:00
定休日 日曜、祝日

◆八木長本店

元文2年(1737 年)、江戸幕府八代将軍徳川吉宗の時代に、伊勢商人だった初代が創業。かつお節、椎茸、昆布、煮干しといった出汁材料を中心に、日本各地の食文化を伝える商品を販売しています。地産地消をテーマに、東京産の醤油や日本酒もラインナップ。化学調味料、保存料不使用にこだわり続ける姿勢は、世界中の和食シェフからも注目を集めています。

<上>「だしカップ」(1杯150円)。かつお節が香る「東のだし」と「西のだし」に対し、5種類の野菜を使った「野菜だし」は、椎茸の風味を強く感じるのだそう <下>店内にはかつお節の量り売りコーナーも

店員

店員

3代、4代に渡って粉削り節 (1691円/200g)を購入され、「これがないと我が家のお味噌汁にならないのよ」と言ってくださるお客様も。変わらぬ味を守りながら、日本の食文化を世界に発信しています。


お客様

お客様

最初は料理上級者向けのお店かと思っていましたが、出汁パックなど、手軽に取り入れやすいものもあって安心しました。お土産で買って以来、かつおせんべい(864円/150g)のファンです!

<データ>
住所 中央区日本橋室町1-7-2
電話 03-3241-1211
営業時間 10:00~18:30(金曜、土曜は~19:00)
定休日 1月1・2日休

◆日本ばし やぶ久

明治35年(1902年)創業。先々代の時代から人気だったカレー南ばんの種類を増やし、看板メニューへと成長させたのは現当主である四代目。厚削りの本枯鰹をじっくり煮出した濃い目の汁は、やぶ久が守り続けてきた伝統の味です。そばは、二八そばよりそば粉の量が多い外二そとにそば。国内産最上級そば粉を仕入れ、初代からの足踏み製法で打ち上げています。

<上>2階内観。船底天井が特徴の建物は築63年 <下>黒豚カレー南ばん(1540円)。レギュラーの他、辛口(+110円)、大辛口(+220円)、激辛(+330円)も選べる

店員

店員

鶏肉のカレー南ばん(1100円)には長ネギを、黒豚および和牛のカレー南ばん(和牛1870円)には玉ねぎを使用しています。伝統を大切にしつつ、お客様が一番喜ぶメニューを用意するのがやぶ久流。黒豆納豆そば(1300円)も、カレー南ばんに次ぐ人気メニューです。


お客様

お客様

かつお節の効いたつゆの美味しさで勝負する直球っぷりがいかにも江戸っ子! カレーはもちろん、醤油にも負けていない出汁の強さは、ほかのそば屋さんでは味わえません。

<データ>
住所 中央区日本橋2-1-19
電話 03-3271-0829
営業時間 平日11:00〜16:00(LO15:20)17:00〜23:00(LO22:30)
土曜11:00〜16:00(LO15:30)17:00〜21:30(LO21:00)
定休日 日曜、祝日

※新型コロナウィルス感染症の影響で、掲載したお店や施設の臨時休業および、営業時間などが変更になる場合がございます。事前にご確認ください。
※掲載のイラストマップは縮尺や詳細な位置など、実際と異なる場合がございます。
※2022年6月16日現在の情報です。
※料金は原則的に税込み金額表示です。

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