祭りの華、手古舞が練習 11日から6年ぶり開催 深川八幡祭り 「自信と誇りを持って挑みたい」

2023年8月9日 07時04分

富岡八幡宮の境内で練習に励む手古舞の女性たち=江東区で

 江戸三大祭りの一つ、富岡八幡宮(東京都江東区富岡)の「深川八幡祭り」の本祭りが十一~十五日、六年ぶりに開催される。祭りの主要行事は十三日、五十三基の町会神輿(みこし)が練り歩く連合渡御だ。神輿を先導するのは祭りの華である手古舞(てこまい)たち。本番を前に練習に励む。(井上真典)
 「では、もう一回歩いてみましょう」。富岡八幡宮の境内で、女性たちが草履を履き、扇子を片手に木やり歌の練習に励んでいた。「二十~三十代が中心。待ちに待った祭り。深川の意気込みを多くの人に見てほしい」。手古舞保存会の進藤孝事務局長(77)は力を込める。

永代橋で神輿を先導する手古舞=2017年8月撮影、江東区提供

 手古舞は、祭りの山車や神輿を先導する男装の女性で、手に金棒を持つ「金棒曳(ひ)き」が邪気をはらうとされる。今年は、手古舞となる氏子の親族ら二十二人のうち十三人が初参加という。
 連合渡御では約八キロの周回ルートを六時間前後かけて町会神輿が巡行する。手古舞が登場するのは、後半の永代橋近くの中央区新川(正午出発)から富岡八幡宮(午後一時着)までの約一・五キロとなっている。
 手古舞の中でも、かけ声をかけ、木やり歌を引っ張っていくのは、兄木やりと呼ばれる二人だ。小学生のときから手古舞を務めているという金枝典(ふみ)さん(43)は「自信と誇りを持って挑みたい」と意気込みを語る。堀川恵未さん(41)は「みんなで楽しくお祭りを楽しみたい」と話す。
 深川八幡祭りは、神輿の担ぎ手に水を浴びせる光景から「水掛け祭り」とも呼ばれている。本祭りは三年に一度開催されるが、二〇二〇年は新型コロナ感染拡大の影響で中止された。

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