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昆虫園の暑い夏
 └─2010/09/24

 今年(2010年)の夏は猛暑日や真夏日が続き、暑かったですね。

 屋外が猛暑の中、ガラスに覆われた昆虫生態園内はそれ以上の暑さでした。あまり日の当らない木陰をえらび、約150センチメートルの高さに温度計を設置していましたが、最高気温36℃を筆頭に、35℃、34℃という日が続き、最低気温も連日30℃前後を記録しました。

 こんなに暑いと、だいたいのチョウは、いくぶん温度の低い朝の時間に動きまわって蜜を吸い、午前10時を過ぎると樹木の葉裏に止まって動かなくなるため、来園者の目につきにくくなってしまいます。

 そんな中、亜熱帯にすむオオゴマダラやツマベニチョウなど、暑さに強いと思われる種や、温帯の里山に多く見られ日向を好むナミアゲハは、日中でも通路わきのランタナの花などに吸蜜に訪れ、よく見ることが出来ました。

 まだ暑い日もありますが、生態園の外ではカラスウリの実が赤く色づきはじめ、秋が始まっていることが感じられます。

写真上:昆虫生態園
写真下:オオゴマダラ

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 深谷高司〕

(2010年09月24日)



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