歯科技工士は不足している?? | 歯科技工士の現状と高まるニーズについて解説~

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歯科技工士は不足している??


歯科技工士は、専門の養成機関で2年以上の修学期間を経て、さらに国家試験に合格して初めて就ける職業です。主な仕事内容は、歯科医師の下で入れ歯や歯の詰め物などを作ることですが、これからの多様に変化する社会において欠かすことのできない存在だと言われています。
このような大切な職である歯科技工士ですが、現在「歯科技工士の数の減少」が問題になっています。

歯科技工士の減少について~高齢化による人員不足~

「歯の健康問題」は、どんな時代にも私たちを悩ませ続けている課題でもあります。この課題を解決するべく、歯科衛生の考えや歯の治療技術が発展してきました。そしてそのなかで、入れ歯や歯の詰め物(かぶせ物)を専門に作る「歯科技工士」という職業が生まれたのです。
しかしこの大切な歯科技工士が、現在減少しているのです。

歯科技工士の労働時間

その背景としては、まず一つ目に「歯科技工士の労働時間」にありました。
以前は入れ歯など型取りから完成まで全て手作業であったため、長時間労働が常態化している状況であり、また、それに対する収入も見合っていなかったことにより離職率に繋がっていたと考えられています。

厚生労働省がとりまとめた「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討について」および「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」では、多少の増減はあるものの、平成12年から平成30年にかけて、歯科技工士の就業割合は年々低下していっています。平成12年には歯科技工士の就業割合は40%を超えていましたが、平成30年の段階では30%を割り込んでいます。

歯科技工士の高齢化

また、もうひとつの背景として、「歯科技工士の高齢化」が挙げられます。
若手の歯科技工士が離職したことにより、現役として働いている人を年齢別に見ると若い世代が少なく、50歳以上の世代が多いことがわかります。
さらに、平成30年には50歳を超える歯科技工士が、ちょうど就業歯科技工士の半分を占めたという報告もされています。

現在とこれからの歯科技工士への影響

しかし、現在は歯科技工士の業務にデジタル化と機械化が進み技術的な進歩がみられ、大幅な労働時間の短縮となり、以前の労働環境は一気に改善されていっています。デジタル化といえども作業工程の最後は人の手で調整し作り上げるもの。自分の技術次第では高収入も期待でき、それもあってか令和2年の段階で歯科技工士の数自体はわずかではありますが増えています。懸念すべきは、ベテラン歯科技工士(50歳以上の歯科技工士)らの一斉リタイアが挙げられます。

出典元:厚生労働省「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」
出典元:厚生労働省歯科技工士の業務のあり方等に関する検討について」

歯科技工士の今後の需要


歯科技工士のニーズは衰えることはありません。むしろ今後は、その需要が一層増えていくものと考えられています。

高齢化が進むことで、口腔内のトラブルを抱える人が増えていく

日本は超高齢社会であり、今後も人口に占める高齢者の割合は増えていきます。そして人間は年を重ねるにつれて、唾液の減少や入れ歯の汚れなどにより「歯の衰え」「口内のトラブル」が起きやすくなります。2000年に厚生労働省が開始した「国民運動21世紀における国民健康づくり運動」の中に、8020運動というものがあります。これは、80歳になっても自分の歯を20本以上保つことを目標にした運動で、いつまでもおいしいものを食べ続けるための元気な歯を維持しましょうと、歯のメンテナンスを促す運動です。
このような動きから、歯や口腔内のトラブル解消のために尽力できる歯科技工士は、今後ますますその需要が高まっていくものと考えられています。また、前述したようにベテラン歯科技工士らのリタイアが増えることで新たな歯科技工士の需要が高まってくることは間違いありません。

参考元:厚生労働省21世紀における国民健康づくり運動 (健康日本21)について

オーダーメイドの技術なので需要が絶えることはない

同じ「虫歯で歯を失った状態」「虫歯で歯に穴が開いてしまった状態」であっても、そのトラブルや、歯のかたちは一人ひとり異なります。歯科技工士は歯科医師の下で、その人それぞれに合った歯を作り上げていきます。歯科技工士の作る歯は、「その人だけのために作り上げられるもの」であり、またそうでなければかみ合わせの問題などが起きてしまいます。
歯科技工士は、オーダーメイドの技術を持つ職人であるため、今後も需要は絶えることがありません。

新しい技術や素材もどんどん登場していく

歯や口内のトラブルをより良く解決するための素材や技術が日々進化していっています。しかしその素材や技術を使いこなせる人がいなければ、それらのトラブルに悩む人を救うことはできません。歯科技工士は、海外の需要やデジタル化にも対応しながら、常に新しい素材・技術を取得していく貴重な存在といえます。現在もCAD-CAMといった歯の設計・加工をするシステムを使用し作業の効率化が図られていますが、それを使いこなせるのは多くは若手世代。そういった新しい技術への対応力も必要とされるため、これからの歯科技工士のニーズは増えていくものと考えらます。

歯科技工士を目指すことのメリット

上記を踏まえたうえで、歯科技工士を目指すことのメリットについて見ていきましょう。

国家資格なので信頼性や安定感も高い

世の中の資格は民間資格と国家資格に大別されますが、歯科技工士もそうですが国家資格は民間資格に比べて信用度が高く、安定感もあります。詳しくは下記で紹介しますが、歯科技工士の資格を持つことで、ライフワークバランスが取りやすくなったり、働く場所に困らなくなったりします。

一生モノの技術で、年齢を重ねても家庭を持っても続けやすい

歯科技工士の資格は、一生モノです。
上では「歯科技工士の高齢化が問題になっている」としましたが、見方を変えればこれは、「年を取っても、ずっと働き続けられる資格である」ともいえます。
また、結婚し子育てのために一時的に離職したとしても再就職が容易で、週に3日の勤務や、時短勤務など働き方も多様化しているため仕事と家庭の両立がしやすい傾向にあります。

求人倍率は1.2倍(東洋医療専門学校では22.1倍)

歯科技工士は、いわゆる「くいっぱぐれ」が起きにくい職業だといえます。
厚生労働省の出したデータによれば、歯科技工士の求人倍率は1.2倍だといわれています。1人あたり1件以上の求人があるため、比較的働く場所を確保しやすいのが特徴です。
また、県によって多少の違いはあるものの、全国どこでも需要がある仕事であることもメリットです。

なお、厚生労働省の出したデータの有効求人倍率は1.2倍程度ですが、東洋医療専門学校の歯科技工士求人倍率は、22.1倍と非常に高い数字をキープしています。実際に歯科技工士学科は開校以来、21年連続就職率は100%、国家試験合格率も100%です。

出典元:厚生労働省「歯科技工士」

まとめ

東洋医療専門学校では前述した歯科技工士の現場で必要とされるCAD-CAMの技術も在学中にしっかり学べるよう、各社のCAD-CAMを取り入れ、実際の授業でマスターできるよう取扱い方等を学ぶことができます。これは歯科技工所等の就職先で即戦力となることはもちろん、歯科業界でニーズの高まっている「CADオペレーター※CADの操作を専門に行い、コンピューターで歯を制作する人」としてすぐに活躍することも可能です。

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