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フィアット 500とアバルト 595は、どこが違う？

2022-08-20

輸入車雑学＆輸入車あるある

巷で人気のフィアット500には、同じシルエットのホットバージョン、アバルト 595が存在します。

この2台には、価格以外にどのような違いがあるのでしょうか？

フィアット 500とアバルト 595の違いを知りたい方や購入を検討している方は参考にしてみてください。

■親しみやすいフィアットとスポーティなオーラが漂うアバルト

両車の違いを語る前に、フィアットとアバルトの関係を解説します。

フィアットは、1899年に創業されたイタリアの自動車メーカーです。

対するアバルトは、カルロアバルトという人物が1949年に設立したチューニングメーカーで、市販車をベースに数多くのレーシングマシンを世に送り出し、後年はフィアット傘下のレーシング部門として活躍しました。

現在のフィアットとアバルトは、誤解を恐れずに言ってしまえばメルセデス・ベンツとAMG的なもので、フィアットの市販車に、アバルトはチュー二ングを施し、ホットな走りを実現しています。

現行型フィアット 500は、ルパンⅢ世のアニメで有名になったヌォーヴァ　チンクエチェントをモチーフにした、なんとも親しみやすいスタイルが特徴。

対するアバルト595は、同じボデイパネルを使いながら、専用の前後バンパーやインチアップしたホイール、低められた車高などで、コンパクトながら存在感あるスポーティなスタイリングとなっています。

実際のボディサイズも、フィアット500が全長3,570mm×全幅1,625mm×全高1,515mm、アバルト595が全長3,660mm×全幅1,625mm×全高1,505mmで、前後バンパーの違いで全長が異なります。

■明るい室内のフィアットとブラック基調のアバルト

インテリアのインストルメントパネルはともにボディ同色のポップなものですが、フィアット500はルーフライニングやステアリングまわりにホワイト系を使い、開放的な明るさを演出。

いっぽうアバルト595は、ブラックを基調としたルーフライニングやステアリングまわり、アルミペダルなどによってスポーティな内装と対照的です。

シートは、丸型ヘッドレストで適度なサイドサポートがあるフィアット500に対し、アバルト595はヘッドレスト一体型のスポーツシート。

ドアを開け車内に目を向けたときから、それぞれの個性が感じられるインテリアとなっています。

■フィアットのエンジンは環境性能重視

パワートレインは、0.9Lと1.2Lの2種類を用意するフィアット500に対して、アバルト595は1.4Lの1種類となっています。

フィアット500のエンジンスペックは、0.9L直列2気筒ターボのツインエアが最高出力63kW(85PS)／5,500rpm、最大トルク145Nm(14.8kgm)／1,900rpm。

1.2Lエンジンは、直列4気筒で最高出力51kW(69PS)／5,500rpm、最大トルク102Nm(10.4kgm)／3,000rpmと平凡なものですが、コンパクトな500を動かすのには十分なパワーといえるでしょう。

トランスミッションには、いわゆるセミオートマのATモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)が、組み合わされています。

いっぽうアバルト595は、1.4L直列4気筒ターボエンジンを搭載。

もっともおとなしい595でも、最高出力107kW(145PS)／5,500rpm、最大トルク210Nm(21.4kgm)／3,000rpmで、もっともパワフルな595 COMPETIZIONEでは、最高出力132kW(180PS)／5,500rpm、250Nm(25.5kgm)／3,000rpmと、軽量なアバルト 595には十分すぎるパワーです。

組み合わされるミッションは、グレードによって5速MTまたはATモード付き5速シーケンシャルを用意。

左右2本出しのエキゾーストシステムで、迫力のあるリアビューを形成します。