Appleのプロトコル: マルチキャストDNS/DNS-SD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 22:10 UTC 版)
「Zeroconf」の記事における「Appleのプロトコル: マルチキャストDNS/DNS-SD」の解説
マルチキャストDNS (mDNS) はユニキャストの Domain Name System と似たAPIを使うプロトコルだが、マルチキャストプロトコル上に実装されている。LAN上の各コンピュータはそれぞれDNSのリソースレコード(例えば、A、MX、SRVなど)のリストを持ち、mDNSのマルチキャストグループに参加している。あるmDNSクライアントがPCの名前からそのIPアドレスを知りたい場合、mDNSクライアントは既定のマルチキャストアドレスに要求を送信する。すると対応するAレコードを持つPCがそのIPアドレスを含めて応答する。IPv4でのmDNSマルチキャストアドレスは 224.0.0.251 で、IPv6のリンクローカル・アドレッシングでは ff02::fb である。 Appleの方式のもう半分は DNS-SD (DNS based Service Discovery) で、Domain Name Systemの上に構築されている。Appleの製品、多くのネットワークプリンター、様々なサードパーティ製品や各種OS向けのアプリケーションで使われている。Appleの方式ではDNSメッセージを使用しているが、対抗しているマイクロソフトの方式であるSSDPではHTTPメッセージを使用している。DNSのSRVレコード、TXTレコード、PTRレコードを使いサービスインタフェース名を告知する。サービスを提供しているホストは利用可能なサービスの詳細(インスタンス、サービスの種類、ドメイン名、オプションの設定パラメータなど)を告知(出版)する。サービスの種類は先着順で簡単に登録されている。DNS-SD.org がそのレジストリを保守・公表している。 SafariブラウザやiChatインスタントメッセンジャーなどmacOSの多くのネットワーククライアントは手近のサーバを特定するのにDNS-SDを使っている。Windows上では、一部のインスタントメッセンジャーやVoIPでDNS-SDをサポートしている。Unix系やLinuxディストリビューションにもDNS-SD機能を備えたものがある。 mDNS/DNS-SD を開発したのはAppleの従業員 Stuart Cheshire で、同社がAppleTalkからIPに方針転換したころである。
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