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映画「肉弾」「ラブホテル」などに主演し、テレビ、舞台でも活躍した俳優の寺田農(てらだ・みのり)さんが14日、肺がんで死去した。81歳だった。葬儀は近親者で済ませた。
東京出身で、父は日本のシュールレアリスムを代表する洋画家の一人、寺田政明。1961年、文学座付属演劇研究所の第1期生となり、65年のテレビドラマ「青春とはなんだ」で注目された。68年の岡本喜八監督「肉弾」では日本の敗戦を知らずに魚雷を縛り付けたドラム缶で太平洋を漂う主人公を演じて毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。81年の「セーラー服と機関銃」、85年に主演した「ラブホテル」など相米慎二監督作品の常連だった。
テレビドラマや特撮作品では深みのある脇役として多くの作品を支え、渋く魅力的な声でアニメ映画「天空の城ラピュタ」(宮崎駿監督)のムスカ大佐役など声優、ナレーターとしても活躍。2021年には映画「信虎」(金子修介監督)で久々に主演を務めていた。