オリオン座「馬頭星雲」くっきり…宇宙望遠鏡「ユークリッド」観測画像を初公開

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 欧州宇宙機関(ESA)は7日、今年7月に打ち上げた宇宙望遠鏡「ユークリッド」が捉えた星雲や銀河の観測画像を初公開した。ユークリッドは今後、6年以上かけて100億光年先までにある数十億個の銀河を観測し、宇宙の精密な立体地図を作る計画という。

宇宙望遠鏡ユークリッドが撮影したオリオン座にある「馬頭星雲」。約1時間の観測で視野の広い鮮明な画像を取得した(ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, image processing by J.-C. Cuillandre (CEA Paris-Saclay), G. Anselmi; CC BY-SA 3.0 IGO)
宇宙望遠鏡ユークリッドが撮影したオリオン座にある「馬頭星雲」。約1時間の観測で視野の広い鮮明な画像を取得した(ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, image processing by J.-C. Cuillandre (CEA Paris-Saclay), G. Anselmi; CC BY-SA 3.0 IGO)

 ESAが公開したのは、オリオン座にある星雲やペルセウス座銀河団などを観測した画像計5枚。搭載された可視光カメラと近赤外線観測装置で取得したデータから鮮明な姿を取得した。

 中でもオリオン座にある星雲は、馬の頭に似た姿から「馬頭星雲」と呼ばれる。星雲は星の材料となるガスが集まる場所で、観測画像にも誕生直後の赤ちゃん星(原始星)が多数写り込んでいるとみられる。ESAの担当者は「数十億の銀河を対象にした観測と研究の準備は整った」としている。

宇宙望遠鏡ユークリッドが撮影したペルセウス座銀河団。同銀河団の1000個の銀河とさらに遠くの10万個以上の銀河が写っている(ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, image processing by J.-C. Cuillandre (CEA Paris-Saclay), G. Anselmi; CC BY-SA 3.0 IGO)
宇宙望遠鏡ユークリッドが撮影したペルセウス座銀河団。同銀河団の1000個の銀河とさらに遠くの10万個以上の銀河が写っている(ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, image processing by J.-C. Cuillandre (CEA Paris-Saclay), G. Anselmi; CC BY-SA 3.0 IGO)

 ユークリッドは立体地図を作ることで、宇宙の質量の95%を占めるとされながら正体がわからない「暗黒エネルギー」や「暗黒物質」の性質を探り、宇宙の構造を解明しようとしている。

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4717691 0 科学・IT 2023/11/07 22:15:00 2023/11/07 22:34:43 2023/11/07 22:34:43 https://www.yomiuri.co.jp/media/2023/11/20231107-OYT1I50149-T.jpg?type=thumbnail

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