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【西尾由佳理】“女子アナ道”を行く!BSフジでメーン司会に挑戦

2012.05.30


西尾由佳理【拡大】

 「私はまだ、意見の整理とか現場の仕切りがうまいとは思っていないんです。だからこそ、やりたいと思った。挑戦の番組ですね。毎週、難しいなと感じていますが、同時にやりがいもありますね」

 4月からBSフジでスタートした生放送『ソーシャルTV ザ・コンパス』(毎週土曜午後9時〜)。学者や弁護士、経営者ら有識者の意見と、フェイスブック、ツイッターなどのソーシャルメディアを使って集めた一般視聴者の意見を融合させ、この先の指針(コンパス)を見いだしていくという番組だ。

 これまで扱ったテーマは原発再稼働、小沢問題、生涯未婚率、就活、国の借金など幅広い。日本テレビを退社後、フリーとなって初の生番組でのメーン司会だ。

 「不安も多少はありますけど、今はひとつひとつの仕事に真剣に、丁寧に向き合うだけです。(日テレ以外の)スタッフとは今までお付き合いがないので、私がどういう人間なのか、新しく人間関係を築くなかで信頼を得たいと思っています」

 過去の実績からして日本を代表する女子アナであり、場を仕切る技術などは書籍の5−6冊も書ける得意技だと思うが。

 「う〜ん…得意技じゃないです。それがあったら、集中して伸ばしたいけど。自分のできなさがわかっているので…」

 謙虚なのには、理由がある。

 「新人のころ、アナウンス部の先輩(男性アナ)に、『アナウンサーに向いてないんじゃないの〜ぉ』と言われたんです。冗談っぽくですけど。でも、たしかに人見知りで、初対面の相手にサッと入り込めない。そうかもなぁ、と思いました」

 先見の明のない人がいたものだ、と思う。だが、新人西尾アナはこの言葉で努力の人となった。

 「常に真剣、夢中でした。組んだスタッフに信頼してもらいたい、と必死になっていました。フリーになってからは、もっと人柄を出してイイんですよ、と言われます。でも、新しい場で、より気が引き締まる思いなんです」

 まじめな人なのだな、と感じる。かつて、番組スタッフとの宴席への付き合いが極端に悪い、という噂があったのだが。

 「お酒はたしなむ程度ならOKなんですけど。朝の番組をやっているときは、深夜2時起きで。次の日に寝不足のドヨ〜ンとした顔でテレビに出るのは嫌だったんです。しっかりと睡眠を取るように心がけていました。誘いを断っていたのは、睡眠のためなんです」

 たしかに、その爽やかな笑顔を見たいがために、視聴者が寝不足になることもしばしば(あったはず)。美しく口角の上がった、まさに天下を獲った笑顔だ。

 「笑顔をホメられるのはうれしいです。でも、自分の顔は好きじゃないんですよ。今でも覚えているんですけど、フジテレビの面接で『自分の顔の好きなところと嫌いなところ』を質問されたんです。好きなところは眉、嫌いなところは鼻、と。トッポジージョみたいで嫌いなんです(笑)」

 フジテレビに来たのは、その入社試験のとき以来約10年ぶり。

 「(フジテレビには)最終面接ぐらいまで残していただいたんですが、日本テレビのほうが早く内定をいただけたので。これは、運というかタイミングですね」

 逃した魚はやはり大きい。いや、より大きく成長して戻ってきた、と考えたい。

 ところで、プライベートの発言は少ないのだが、結婚して1年半。結婚生活は、どうですか?

 「それほど変わったことはないんですけど…家族が増えたことがうれしいですね。主人の家族も、私を応援してくれていますから。そう思えるのが幸せ」

 新しい「幸せ」が加わった素晴らしい笑顔を今後も魅せてください。(ペン&カメラ・永瀬白虎)

 ■にしお・ゆかり 1977年7月25日生まれ、34歳。千葉県市川市出身。東京女子大卒業後の2001年、日本テレビ入社。05年から『ズームイン!!SUPER』司会(〜11年3月末)や『24時間テレビ愛は地球を救う』の総合司会(7年連続)を務め、同局の看板アナとなる。第7回「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン)で1位に。10年、広告プランナーの権八成裕氏と結婚。11年8月末で日本テレビを退職。以後、フリーランスとして活動中。

 

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