インフルエンザの早期流行でコロナワクチンとの同時接種相次ぐ

過去にない早い時期にインフルエンザの感染が広がり、今後、新型コロナウイルスの感染拡大も懸念される中、千葉県内の医療機関では2つのワクチンを同時接種する人たちが相次いでいます。

千葉県によりますと、9月24日までの1週間の1医療機関あたりのインフルエンザの患者数は15.14人で、前の週から微増し、この時期としては高い水準で推移しています。

過去にない早い時期の流行拡大となっていることを受け、千葉県船橋市のクリニックは、インフルエンザのワクチン接種を例年より2週間ほど前倒しして始めました。

国は、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種しても、安全性や有効性に問題はないとしていて、このクリニックでも、9月20日に始まった新型コロナのオミクロン株派生型対応ワクチンとの同時接種を行っています。

接種を希望して訪れた人たちに医師は「コロナは筋肉注射で、インフルエンザは皮下注射です」などと説明したうえで、続けて2本の接種を行っていました。

接種を受けた50代の女性は「子どもの通う学校でも学級閉鎖が相次いでいて、受験生なので心配です。早い時期に2本同時に打てるのは助かります」と話していました。

船橋行田クリニックの杉本克己院長は「インフルエンザもコロナも、かなり大流行になっていて、一刻も早く免疫力をつけたほうがいいでしょう。手指の消毒や洗浄をし、そのうえでワクチン接種もして、積極的に備えるのが大事だと思います」と話していました。