インド海軍“ソマリア沖で貨物船を乗っ取った海賊制圧”と発表

インド海軍は、アフリカ東部のソマリア沖で貨物船を乗っ取った海賊を制圧し、乗組員を避難させることに成功したと発表しました。周辺海域でイエメンの反政府勢力、フーシ派による船舶への攻撃が相次ぐなか、これに乗じてソマリアの海賊も襲撃を再び活発化させることが懸念されています。

インド海軍によりますと、去年12月、ソマリアの海賊に乗っ取られた貨物船が、ソマリア沖を航海しているのをインド海軍が確認し、3月15日、現場海域に駆逐艦を派遣しました。

インド海軍が公開した映像には、貨物船の甲板から海賊がインド軍のヘリコプターに発砲しているとみられる様子などが映っています。

インド海軍は35人の海賊を制圧するとともに、貨物船の乗組員17人を安全に避難させることに成功したということです。

ソマリア沖とアデン湾周辺での海賊による襲撃をめぐっては、2009年から2011年にかけて年間200件を超えるなど多くの被害が出ましたが、それ以降は減少傾向となり、最近までは沈静化していました。

しかし去年11月以降、フーシ派による紅海周辺で船舶への攻撃が相次ぐなか、国際海事機関のドミンゲス事務局長は、海外メディアの取材に対し、インド洋などに迂回してきた船舶を狙いソマリアの海賊が襲撃を再び活発化させるおそれがあり厳重な警戒が必要だと指摘しています。