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XOOPS Cube Legacy 2.1 ファーストインプレッション

 XOOPS Cube Legacy 2.1(以下、Cube)の中身(コードとか仕組みとか概念とか)ってこんな感じという重厚な紹介はあるものの、XOOPS Cube Legacy 2.1の見た目ってこんな感じっていう軽い紹介はないなあとふと思い、腰痛と飼い猫の猛攻に耐えながら、XOOPS2.0.*(便宜上、以下旧XOOPS)と比較して大まかではありますが見た目や使い勝手の印象を書いてみることにしました。
 項目別にページ分けしたかったのですが、ここまでの255字で既に腰が悲鳴をあげており、できるだけ作業を増やしたくないので1ページに全部突っ込みます。したがって縦に非常に長く、サイズも重く(1MB超)なりますが、ご了承下さい。

XOOPS Cube Legacy 2.1 ファーストインプレッション目次

インストール 管理メニュー/互換モジュール 管理メニュー/ユーザーモジュール 管理メニュー/互換レンダーシステム 標準キャッシュモジュール プライベートメッセージ 終わりに

インストール関連

インストール画面

 インストールウィザードに関してはもともと旧XOOPSで完成していた感があり、Cubeでも大きな変更はありません。可愛いイラストが入り、柔らかい雰囲気になっています。

データベースなどの設定画面

 ぱっと見で変わったと思うのは、「デフォルトのテーブル接頭語がxoopsではなくなった(多分、ランダムで決められるのでインストールたびに違う文字列になる?)」ことと、SALTという項目が追加されたことですね。どちらもあらかじめ入っている文字列を使えば、ユーザが新たに手を加える必要はないようなので、特に神経質になる必要はありません。

第1ステップ完了画面

 旧XOOPSまでは、データベースなどの設定が終わればインストール作業は完了と言ってよかったのですが、Cubeでは第2ステップというものが存在します。

第2ステップの画面

 とは言うものの、ようは、「PMモジュールを導入するか?」「システムモジュールを導入するか?」の2点を決めてくれ、というだけです。旧XOOPSでは選択の余地なくインストールされるものでしたが、CubeにおいてはPMは切り離されており、まったく新しいPMモジュールが誰かの手によって開発される可能性が高く、また、システムモジュールは必要ないのでこのような選択肢が設けられたのだと思います。当然、用意されているPMモジュールとシステムモジュールをインストールしないという選択もありです。

ログイン直後の画面

 インストールし、管理者としてログインしてみました。ログインしてからトップ画面が出てくるので管理者メニューが最初から存在します。この画面からあらためて管理者としてログインする必要があった旧XOOPSと比べてわかりやすくなっています。

基本情報の画面

 アカウント情報を見てみました。見た目、そんなに変化はないのですが、アバターを用意していないときの「No Avatar」というアイコンが表示されるようになりました。アバターの存在を意識してくれるユーザが増えそうです。

ユーザー登録画面

 新規(ユーザ)登録画面です。簡素化されているように見えるのは、「免責(利用許諾文)」がなくなっているからです。Cubeでは免責を表示するかしないかを決めることができるようになり、デフォルトでは表示しないようになりました。

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管理メニュー

互換モジュール

 見た目と使い方が大きく変化したのが、システム管理部分です。これまでは管理と名の付くものは全部同じところ(システム管理)から辿る必要がありましたが、Cubeでは管理者がXOOPSを動かすために必要な項目を設定する部分(互換モジュール)、ユーザが登録、ログインするのに必要な項目を設定する部分(ユーザーモジュール)、XOOPSのデザインなどを決める部分(互換レンダーシステム)と、大きく三つに分かれました。いろんなものをごちゃ混ぜにして陳列していたスーパーが、精肉コーナー、青果コーナー、雑貨コーナーを作り、それぞれに商品を割り振って営業を始めるような感じになります。
 まず、システムの根幹を設定する互換モジュールを見ていきましょう。

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アクションサーチ 新機能!

アクションサーチ画面

 Cubeの新機能です。管理画面では常に右上に表示されています。
 旧XOOPSは人の心を不安にさせる表記揺れが結構ありました。たとえば、システム管理の「一般設定」をクリックすると「サイト一般設定」が出てきて、その中にまた「一般設定」があり、それをクリックすると本来ならサイト一般設定と表示されるべき大項目が、「システム設定メイン」という名前で表示されるといった感じです。今、自分がどこにいて、どういう状況に置かれているのか非常にわかりにくかったわけです。俗っぽく言うなら、ドラマに影響されたらしい彼女に告白したら、「『LIKE』だけど『LOVEじゃない』の」などと言われた感じかもしれませんが、違う感じかもしれませんのでここらでやめておきます。
 よって(この“よって”は俗っぽくの前にかかってます)、どこをどう辿ればあの画面が出てくるのかと迷ってしまうケースがありました。Cubeではそこまでの揺れはありませんが、項目の数が多いので、道に迷うケースはありそうです。
 そんなとき、設定項目の場所をここで検索することができます。仮にモジュールのインストールを行いたいときは、ここに“モジュール”(括弧はなし)と入力してボタンを押すと、検索結果としてモジュールに関する項目がずらずらと出てきます。

アクションサーチでの検索結果画面

 あとは「モジュールのインストール」をクリックすれば、インストール画面に行くことができます。XOOPSというシステムの道案内役、都市における駅前交番の役割と言えるでしょう。

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モジュールの管理 旧XOOPS→システム管理>モジュール管理

 モジュールの管理(インストールやアクティブ化など)を行います。

モジュール管理画面

 まず、インストールに関してですが、これまでのようにモジュールをサーバにアップすると即モジュール一覧画面の一番下に表示されるのではなく、画面右上にある「モジュールのインストール」というボタン、または左のメニューにある同名のリンクをクリック初めてアイコンが出てきます。今までの方法に慣れている人は、「あれ、アイコンがない」と探してしまうかもしれませんので注意してください。

モジュールのインストール画面

 インストールしたモジュールの設定方法は、流れは旧XOOPSとまったく一緒です。ただ、設定する場所の見た目がちょっと違います。旧XOOPSでは画面左端にモジュールのアイコンが並んでいて、それらをクリックすることで設定画面に入れました。Cubeではモジュール固有のアイコンは表示されません。上にある画像の左端の下、「フォーラム」というのがありますが、これが実はモジュール(xhnewbb)設定へのリンクなのです。モジュールそのものの名前ではなく、モジュールに付けたタイトルが表示されるので気をつけてください。
 アンインストールはこれまでと同様、いったん非アクティブ化してからアンインストールボタンを押すということになりますが、非アクティブ化するために押すボタンが「アップデート」ということなので、ここら辺は混乱しないように要注意です。

モジュールのアンインストール画面

 インフォメーションのアイコンをクリックすると「モジュール概要(モジュールの名前や内容の説明)」や「ライセンス情報(どういうライセンスで作者は誰かなど)」、どのHTMLファイルがどのブロックを表示しているのかがわかる「テンプレート情報」などがすべて一画面で見られるようになりました。

モジュール概要画面

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ブロックの管理及びインストール 旧XOOPS→システム管理>ブロック管理

ブロック管理画面

 モジュールが吐き出すブロックを表示するかしないか、表示するならどこに表示するかということを決める項目です。もちろん、新規ブロックの作成も行えます。
 旧XOOPSの画面(下)では、用意されているブロックの名前とともに、表示に関してのON/OFFなどの選択項目がものすごい勢いで並んでいました。

旧XOOPSでのブロック管理画面

 人間というのは選択項目が表示されていると、必ず選択しないと駄目なのかと思ってしまいがちです。僕も昔はレンタルビデオ店の会員登録などをするとき、職業欄にあんまり気が進まないなあと思いつつ、「自由業」などと書いていましたが、そう書くことによって「自由業と仰いますと?」などと果てしなく面倒くさくなっていくことを知り、今ではまったく表記していません。で、書かなければなにも言われないということで、別に書く必要がないということを知り、それなら欄を消しておいてくれないかなと思う今日この頃です。
 軽く脱線しましたが、ユーザは、選択すべき項目とデフォルトのまま放っておいても問題ない項目が、まったく差別化されずに並んでいるこの画面を見ただけで、大変な負担を感じていたと思います。
 Cubeでは、インストールされているものとされていないものがまず分かれていて、たとえば「オンライン状況のブロック」をインストールするとなって初めて、「じゃあサイトのどの辺に表示する?」と聞いてくるような形になったので、非常にわかりやすくなりました。

ブロックのインストール画面

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顔アイコンの管理 旧XOOPS→システム管理>顔アイコン設定

アイコン設定画面

 文章に添える顔アイコンの設定画面です。特筆するようなことはありません。

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コメントの管理 旧XOOPS→システム管理>コメント

コメント管理画面

 モジュールに付けられたコメントを管理(IPを見たり、削除したり)する項目です。登録日時の他に編集日時がわかるなど、コメントに関する情報量が増えましたが、特筆すべき大きな変化はないと思います。

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イメージ・マネージャー 旧XOOPS→システム管理>イメージ・マネジャー

イメージ管理画面

 顔アイコンとは別に、フォーラムなどで使えるイメージを登録したり、管理したりする所です。画像を通常のサーバではなく、データベースに保存する際の注意書きがつきました。その他は大きな変化はないと思います。

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テーマ管理 旧XOOPS→システム管理>テンプレート

テーマ管理画面

 HTMLファイルをダイレクトに編集してそのまま突っ込むという非推奨なことをやっている僕が苦手な項目なんですが、多分、用意されたテンプレートセットをサーバに上げると、ここに表示されて採用するかどうか決められるというところだと思います。現在、XOOPS Cube日本サイトで使われているテンプレートの他に、旧XOOPSのテンプレートが用意されているのですが、ボタン一発で簡単に切り替わりました。
 Cubeは旧XOOPSと違って標準モジュールを背負っておらず、PMすら切り離されているので、かなり大胆な、俗に言う“XOOPSっぽくないテンプレート”が作成されるかもしれません。

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全般設定 旧XOOPS→システム管理>サイト一般設定>一般設定

全般設定画面

 旧XOOPSの一般設定にあたります。デバッグモードに関して、最近のXOOPSと同様、PHPデバグが最初からONになっています。ざっと見ましたが、特に旧XOOPSからの変更はないと思います。背景色にメリハリがついて見やすくなりました。

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XOOPS コンフィグ 旧XOOPS→システム管理>サイト一般設定

メール設定画面

 全般設定、禁止用語設定、検索オプション、メール設定の4つが集まっています。「XOOPS コンフィグ」=「プリファレンス」という揺れがちょっと気になるかな……と。全般設定を除く3つを見てみましたが、特に旧XOOPSからの変更はないと思います。検索機能に関しては、単語と単語の間に全角スペースを入れてもちゃんと該当する文章が出てくるようになりました。

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ヘルプ 新機能!

ヘルプ画面

 ここまでざっとご覧いただいてお気づきになられたと思いますが、Cubeではだいたいの項目に注意点のような文章が表示されるようになりました。加えて、大項目すべてにヘルプが付きました。言葉が難しい部分もありますが、少なくとも、どこでどんな設定ができるのかという手がかりは確実に掴めます。
 外国のモジュールに、日本人の有志の方が日本語ファイルだけではなくオンラインヘルプを付けるというのも可能なのではないでしょうか。

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ユーザーモジュール

ユーザー管理画面 旧XOOPS→システム管理>ユーザ管理

ユーザー管理画面

 プルダウンがべた書きになったなど、見た目の変化はさすがにありますが、ものすごく変わったということはないですね。一つ気になるのは「レベル」という項目で、管理者は5になるようです。また、管理者が登録ユーザのレベルをダイレクトにいじれるようで、投稿数が多いと上がるというものでもないようです。
 所属しているユーザーグループで決まるのか、それとも別のなにかがあるのか、ちょっとよくわかりませんでした。

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ユーザーランク管理 旧XOOPS→システム管理>ユーザランキング設定

ユーザーランク管理画面

 投稿数に応じてランクが付けられる「ユーザーランク」システムの管理を行うところです。特に旧XOOPSからの変更はないと思います。

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アクセス管理権限 旧XOOPS→システム管理>グループ管理

グループ管理画面

 ユーザーグループのアクセス権限を設定するところです。旧XOOPSでは、

旧XOOPSでのグループ管理画面

 ↑こんな感じで、あるものをとにかく並べたというデザインでしたが、圧倒的に見やすくなっています。

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アバター管理 旧XOOPS→システム管理>アバター・マネジャー

アバター管理画面

 旧XOOPSでの同機能からちょっと進化していて、システムアバター(管理者が用意しているアバター)が、何人のユーザー使われているかわかるようになっています。優先度というのがあるんですが、これはなんでしょうか。表示順かな。

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メールジョブ管理 旧XOOPS→システム管理>ユーザ宛にメール送信

メールジョブ管理でのメール送信画面

 ユーザにメールやPMを送付するシステムの管理です。言うなれば、メールマガジン発行システムという感じで、旧XOOPSではものすごく使えるんじゃないかというイメージがありましたが、実際にバリバリ使っていた人はあんまりいないんじゃないかと思います。
 Cubeでは二つの点で大きな進化を遂げています。まず第一に送ったメールの内容が読み返せるということ(実質的な送信簿がついた)。第二に書いたらすぐ送る必要はなく、いったん、送信予定メールとして格納しておけるということです。つまり、もう二度と書けないような感動的な詩が綴られたメールを女性ユーザ全員に送ろうとして、後は送信ボタンを押せばいいというときに、でも、これを送ったら感動した女性ユーザが会ってくださいなどとPMで送ってきて、あーでも、俺には彼女がいるんだけど、と迷いに迷っているとき、猫にバックボタンを押されて、あわてて「進む」をクリックするも、結局、「警告 : ページの有効期限切れ」となる可能性が若干低くなるということです。余談ではありますが、自分はこうなってしまったとき、いつも動揺してブラウザの「戻る」と「進む」を交互に押してしまうんですが、文章が復活したことはありません。
 将来的にはcronにも対応予定ということで、時間のあるときにメールを書き、保存して、パソコンの電源を切って歯を磨いて寝ている間に、サーバーが自動送信するということができるようになるでしょう。

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一般設定(プリファレンス) 旧XOOPS→システム管理>一般設定>ユーザ情報設定

ユーザー情報設定画面

 結構探してしまいそうな場所にありますね。ユーザーモジュールの一般設定が、旧XOOPSのユーザ情報設定にあたります。あと表記揺れ(一般設定=プリファレンス)があるので注意。ここに限らず、「一般設定」はプリファレンスというタイトルで表示されますが、アクションサーチ機能で、「プリファレンス」と検索しても出てきません。
 もう一つ注意したいのは、互換モジュールの全般設定にあったSSLを使う場合のログイン設定がここにも存在します。どちらで設定しても同じことだと思うので、混乱しないようにしてください。それと前にも書きましたが、新規登録時、免責(利用許諾文)を表示しない設定になっているので、もし表示させたい場合はここでその設定を行うようにしてください。

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互換レンダーシステム

テンプレート管理 旧XOOPS→システム管理>テンプレート

テンプレート管理画面

 互換モジュールにある「テーマ管理」と似ているんですが、向こうはインストールされたテーマを適用するかどうか(テーマAに飽きたから、テーマBにしよう、というような)決めるところで、こちらは「テンプレートファイル管理」と合わせて、テンプレートの複製、ファイルの閲覧、編集(テーマAのここがちょっと気に入らないから書き換えよう、というような)を行うところです。

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 旧XOOPS→システム管理>バナー管理

バナー管理画面

 旧XOOPSでも使ったことがないのでよくわからないんですが、多分、大きく変更した点はないと思います。

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一般設定 旧XOOPS→システム管理>一般設定>METAタグ/フッタ設定

METAタグなどの設定画面

 METAタグの設定などを行います。「バナー広告を有効にする」がここにあるというぐらいで、あとは大きく変わった点はないと思います。

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標準キャッシュモジュール

標準キャッシュモジュール

標準キャッシュモジュールのヘルプ

 XOOPSというのはご存じの通り、データベースと連動しています。誰かがアクセスするたびにPHPファイルがデータベースからデータを引っ張ってきて、その人にページを表示するわけです。たとえるなら、「誰かが扉を開けたら、冷蔵庫からリンゴを取り出し、扉を開けた人間に見えるようにテーブルの上に置け」という命令を妖精一人が頑張ってこなしているような感じです。
 ところが、絶えず人がやってきて扉を開けると、冷蔵庫とテーブルの往復に疲れた妖精がダウンしてしまうということになります。そこで、どうせ扉を開けた人はりんごを“見るだけ”なんだから、りんごの写真をずっとテーブルに置いておけばいいんじゃないのとなり、この写真が「キャッシュ」というわけです。
 で、写真は、一日一回とか一カ月に一回とか、決められた範囲でとりあえず誰かが扉を開けたときに妖精が置いたものを撮ろうということになっています。この“誰かが”というのが問題で、旧XOOPSにおいては管理者が開けた場合も彼が見たりんごが撮られてしまいました。管理者は他の人には見えないものが見えるので、彼が見るりんごにはパスワードが書いてあったりします。当然、そのりんごの写真を撮られて公開されたら、パスワードが公になってしまいます。
 よって、旧XOOPSにはモジュールやブロックのキャッシュ機能がありながらもそれを自由には使えなかったのですが、恐らく、Cubeではこの「標準キャッシュモジュール」のおかげで、管理者が扉を開けたときは絶対に写真を撮らないというルールが適用され、キャッシュを好きに使えるようになるのではないかと思います。恐らく、とか、思いますというのは、クリックすると英語のヘルプしか出てこないからです(笑)。翻訳すると、そのようなことが書いてありました(多分)。

プライベートメッセージ

一般設定

 せっかくPMモジュールをインストールしたので、PMについても少し書きたいと思います。エディタ周りは特に変更はありません。機能的にも変更はないようです。ただ、旧XOOPSではなにも設定項目がなかったんですが、Cubeでは一箇所、設定できる項目ができました。

プライベートメッセージ編集画面

 旧XOOPSでは、PMを送る際、「宛先」にあるプルダウンメニューから登録ユーザすべてのIDを見ることが可能でした(Cubeではコンボボックス方式となっています)。もし、Yahoo!オークションやmixiなどでも同じIDを使っているユーザがいた場合、IDのオリジナリティが高ければ、「東京都新宿区にお住まいの、先月19日、Yahoo!オークションでDVDを落札した山田さんですか?」とPMを送ることもできるわけです。落札したDVDが『ダ・ヴィンチ・コード』辺りなら問題ないですが、紋舞らんの『スケパン刑事』とかになってくると事態は複雑化していきます。
 ようは個人特定につながるケースもあるというわけで、プルダウンを出さずに直接IDを記入する方式を選択できるようになりました。完全ROMな人が表に引きずり出される危険性が減少したということです。

プライベートメッセージ設定画面

XOOPS Cube Legacy 2.1β版を使ってみよう!

 ここまで読んで、XOOPS Cube Legacy 2.1を使ってみたくなった人も何人かはいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ご存じの通り、XOOPS Cube 2.1はまだβ版です。現在公開中の旧XOOPSにいきなり上書きするというのはお勧めできません。2.1を使っている人のブログを読むと、「自鯖にインストールして……」などと書いてあることが多く、「あー、自分にはまだまだ縁遠いものなのかなあ」と思っている人も結構いそうですが、そんなことはないのです。
 XOOPS入門にもちらっと書きましたが、XSASというものがあります。自分のパソコン内でXOOPSを展開できるというものですが、これを使って自分のパソコン内にCube 2.1を入れてみればいいのです。実はここに掲載しているCubeの画像すべて、うちのパソコンのXSASに入れたCubeのそれなのです。
 やり方は本当に簡単で、

  1. まず、XSAS_PlainJPをダウンロードし、解凍します。次にXOOPS Cube Legacy 2.1をダウンロードし、これまた解凍します。
  2. XSAS_PlainJPのフォルダをマイコンピューターやエクスプローラーなどを使って、XSAS_PlainJP→diskw→wwwと開きます。
  3. xoops2というフォルダにたどり着くので、そのフォルダの中に入っているファイルやフォルダを削除します(xoops2のフォルダは残しておく)
  4. XOOPS Cube Legacy 2.1のフォルダ(xoops_cube_21beta_snapshot)をマイコンピューターやエクスプローラーなどを使って開きます
  5. htmlというフォルダがあるので、その中のすべてのファイルとフォルダを選択し、コピーします(htmlというフォルダは除く)。
  6. コピーしたファイルとフォルダを、XSAS_PlainJPにある、xoops2(先ほど中のファイルを全部削除したフォルダ)の中にペーストします。
  7. XSAS_PlainJPの中のXSAS.exeをダブルクリックします

 以上です。これで、XOOPS Cube Legacy 2.1のインストールが始まります。データベース名やユーザ名などは「使い方.html」というファイルに書いてあるので、必ず読んでおいてください。
 一つ、注意点として、インストール終了後、管理画面にアクセスすると「mainfile.phpのパーミッションを変更しろ」という警告が出ます。

インストール後の警告画面

 マイコンピュータでもエクスプローラーでもいいので、mainfile.phpを右クリックし、「プロパティ」を選び、属性の右にある「読み取り専用」というところにチェックを入れてOKボタンを押してください。

ファイルのプロパティ

 この後、エラー画面が表示されている管理画面をリロードすればエラーは消えます(installフォルダの削除も忘れないように)。

 バグの報告となるとちょっと難しいという人も、こことここの表現がわかりにくいとか、ここにあそこへのリンクがあれば使いやすくなるとか、そういった報告はできると思います。現在、XOOPS 2.0.* で使っているモジュールを片っ端からインストールしてみて、使えるかどうかを確認してみるのもいいと思います。それらの報告は、みんなにとって素晴らしい財産になるかもしれません。

 XOOPS Cube Legacyをユーザみんなの手で完成させましょう

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おまけ・一利用者の些末的な感想

 ファーストインプレッションなどと書きつつ、実はα版の時にも見ているのですが、そのときのものと比べると圧倒的に完成度が上がっています。スーパーで言うなら建設工事が終わり、商品の陳列も済み、あとは一週間後の開店を待つだけという感じです。
 以前の、いかにも難しいものを動かしているという外見と比較すると、ポップで今風、スマートなデザインになっているので、ブログの管理システムに慣れている人も取っつきやすいでしょう。設定できることを説明なくとにかく並べたという感じで、カオス状態だった旧XOOPSと比べるとあちこちにヒント、ヘルプといった道案内があり、XOOPSを初めて使う人に相当優しくなったと思います。
 ただ、取っつきやすくなったと言っても、標準モジュールが外れたことにより、サイト構築の明確なビジョンがより求められるのではと思います。最初からこれをやるというものがないと、「インストールしたはいいけどどうしていいのかわからない」ということになってしまいます。そういう意味では、これまで以上にモジュールにスポットライトが当たることになるのではないでしょうか。

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2006年11月19日執筆 2006年11月21日加筆修正