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Linuxでは、実用性の高いソフトウエアを無料で利用できる。そこで「デスクトップ」「文書作成」「インターネット」「マルチメディア」の4つの分野のフリーソフトを30本厳選し、紹介する。

No.24 amsynth

本格的なアナログシンセを再現(ジャンル:シンセサイザー)

ライター 大津 真
https://amsynth.github.io

 シンセサイザーやサンプラーなどの電子楽器を、コンピュータ上のアプリとして再現したものを「バーチャルシンセサイザー」や「ソフトシンセ」などと呼びます。「ams ynth」は、アナログのシンセサイザーを再現した本格的なバーチャルシンセサイザーです。二つのオシレータ、操作性の良いフィルター、LFO(低周波発信機)といったコントロールを備え、図太い音が特徴です。次のようにインストールします。

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 画面右上の「再生」ボタンをクリックすると、現在のプリセット音が鳴ります(図1)。プリセット音は128個ごとにバンクにまとめられています。画面左上のプルダウンからバンクを選び、すぐ右のプルダウンでプリセット音を選びます。

図1 「amsynth」のメイン画面
図1 「amsynth」のメイン画面
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 独自の音を作るには、二つのオシレータ「OSC1」と「OSC2」の「WAVEFORM」で波形を選択し、「SHAPE」で音量カーブを設定し、「FILTER」「LFO」「REVERB」で加工します。二つのオシレータのバランスは「OSC MIX」、音量は「AMP ENV」で設定できます。

 amsynthの音で演奏するには外部MIDIキーボードと、MIDIポートを管理するアプリが必要です。MIDIポートの管理アプリはいくつかありますが、ここではマウスでMIDIポートを接続/切断できる「Aconnectgui」を紹介します(図2)。次のようにインストールします。

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図2 「Aconnectgui」の使い方
図2 「Aconnectgui」の使い方
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 外部MIDIキーボードを用意できないときは、仮想的なキーボードアプリ「Virtual Keyboard」を使うとよいでしょう(図3)。

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図3 「Virtual Keyboard」の画面
図3 「Virtual Keyboard」の画面
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 amsynthの「Utils」メニューから「Virtual Keyboards」→「Virtual Keyboard(vkeybd)」を選択すると起動します。鍵盤をクリックすると音が鳴ります。